2007年05月31日(木) |
『死刑台のエレベーター』 |
ヌーベルバーグの先駆、という言葉を見かけた次の日、
レンタルビデオ屋さんでタイミング良く(?)
ディスプレイされているのを見つけたのでレンタルしてみました。
この監督の映画は初めてだからか
「わからないものを見る」感覚で見たところがありました。
知らない者の強みで結構突っ込みを入れながら見たりして。
登場人物に対して「もっと早く気付くだろう普通よ〜」みたいな。(笑)
他のルイ・マル監督作品を見て咀嚼できるかなあ。
まず映画を見始めてウディ・アレン自身が出演してない様子に安堵。
なぜ安堵するかは5月25日の日記に書きました。(笑)
すごく好きな映画です。
辻褄合わせ(という言い方もなんですが)が完璧!と思えてしまう。
映像に説明されていない所も含めて、
全てのかみ合わせが精密に仕組まれているかのよう。
微妙に匂わせておいた事への小さなどんでん返しの連続も小気味いい〜
想像する余白を残したラスト、
そして定石ではない、こういう結末を
一度見てみたいとずっと望んでいたように思います。
『X’smap〜虎とライオンと五人の男〜SMAP』で見た
市川実日子が出演しているとわかってから俄然見たくなり
しばらくレンタルビデオ屋さんで探していたのですが
どうにも見つかる気配がないので結局DVDを購入することにしました。
(買うほどではあるまい?と思っていたのでちと痛い)
余計な説明や台詞が削がれているからこそ
伝わってくる情感があるんだろうな。
硬質な絵画を見ているような感覚。
市川実日子の魅力が小西真奈美(市川実日子が恋する相手)
の演技を食ってしまっているように見えたんですが
そこがちょっともったいないような。
小西真奈美はもっと良く見えてもおかしくない役者さんではないのかなあ?
2007年05月26日(土) |
『髪結いの亭主』 『近松物語』 |
『髪結いの亭主』
何となく気になりながらも見ずにいた映画です。
『列車に乗った男』の俳優さんが出演していると知り
ちょっと興味がわいて見てみることにしました。
安っぽい言い方だけど官能の世界にまどろみました。
もう少し覚悟(?)してたんだけど
露骨な表現方法じゃないぶんずしんと伝わってくる感じでした。
『近松物語』
2年くらい前にBSで録画したビデオを見ているのですが
画質も良くなかったのでDVDを見つけてレンタル。
そしてその時に書いた感想日記を自分検索。
なになに? 巨匠の映画は重いがどうのと書いてある。
別人が書いたみたい。この時の自分と今の自分の見方、感じ方は全然違う。
描かれた人間の機微のおもしろさ、全然古さを感じない。
ロミオとジュリエットのような恋愛ストーリーに胸キュンです。
香川京子がとっても魅力的〜(←この辺の感じ方は一致してるみたいだ)
2007年05月25日(金) |
『ハンナとその姉妹』 |
ウディ・アレンの映画は好き(な方)です。
が、何作品か見ているうちに
ウディ・アレン自身が出演している映画を見ると
「うるさい黙れ」と思うようになってしまった。
だってホントに甲高い声(しかも早口)でうるさいんだもん。(笑)
監督・脚本のみの作品はクールでかっこいいと思うんだけど。
この落差は何だろう。
2007年05月22日(火) |
『プラダを着た悪魔』 |
メリル・ストリープを初めて見たのは
『クレイマー・クレイマー』だったと思います。
他にも数本見ているはずですが、
ちょっと演技が鼻に付くと思ったこともあったような。
しかしこの映画のメリル・ストリープは最強!
メリル・ストリープの演技がなかったら
超凡庸な数段格下のフツーの娯楽映画に
なっていたんじゃないかと思いました。
こういうエンターテイメント映画って好みだわ。
わかり易さの中に女子の好きそうな要素が
散りばめられていて頭の休息になる(?)感じ。
ワタシ的に台湾映画の映像の感覚はとても好きです。
『悲情城市』とか『恐怖分子』とか
心に残っている作品は色々。
高校生の男の子、女の子たちの
揺れる気持ちがさわやかに(本当にさわやか!)
そして等身大に描かれた作品でした。
見た人が、それぞれの解釈でいいと
思わせてくれるようなラストでした。
胸キュン。
2007年05月15日(火) |
『BAR〈バール〉に灯ともる頃』 |
昨年、BSで録画したあったビデオを見ようとして
何度も睡魔に襲われ倒し、途中になっていたのを
やっとTSUTAYAでDVDをレンタルしてきて見直しました。
父子の葛藤やすれ違いや愛情が
いわゆる淡々とした会話でつづらていました。
映画とはいえ、お国が違えば父と子の
気持ちの表し方も違うんだなあと思い、
また逆にお国が違っても親子が持つ葛藤は
同じなんだなあとも思ったりもしました。
こってりバター味の小津安二郎?
などとも思ったりして。
横浜の街角に娼婦として何十年と
立ち続けたメリーさんのドキュメンタリー映画です。
焦燥と孤独と創造性が入り混じりる街とメリーさん。
静かに語りかけるような映像ながら、
都市の持つうねりのようなパワーに、刺激に、
気持ちが揺さぶられ、暫らく動揺が収まらない感じでした。
見ることができて良かったと思います。
2007年05月12日(土) |
『さよならみどりちゃん』 |
この映画自体、醸し出す匂いが好きとか、
映像の感覚が好きとか、そういうのはあまり感じませんでした。
とにかく星野真理の存在感、これに尽きると思いました。
この人の他の作品が見てみたいです。
娯楽的作品より地に足のついた佳作(?)に
はまりそうな役者さんだと思いました。
(て、ワシが知らないだけで色々出演してるのかな?)
ラストシーンは全然悲しい場面じゃないのに
涙が込み上げてきてしょうがなかったです。
2007年05月11日(金) |
『ブロークバック・マウンテン』 |
ラストが溶暗した直後クレジットに
アン・リー と出たのを見て
「そうか!!!」と思わず叫んでしまった。
(心の中でだけど)
このニュアンス、そうだアン・リーだったんだ。
『恋人たちの食卓』 『ウェディング・バンケット』 『推手』
で感じた人と人との距離感。
『グリーン・デスティニー』 『アイス・ストーム』
で感じたかったるさ。
そうか、思い出した〜
もしアン・リー監督とわかって(気付いて)見たら、
ちょっと違った見方をしたかもなあ。
(いつもあまり下調べせずに見るもので)
最後の最後になって一気に気持ちを揺さぶられた感じです。
(それまでわりと淡々と見ていた)
カタルシスなどではない、(だから涙は出ない)
切なさや苦しさや希望がごっちゃになった感情で
胸が詰まってしまいました。
2007年05月10日(木) |
『ハウルの動く城』 仏語版で見る |
5月8日の日記にも書いたのですが、
フランス語版はしっくり見れて好きです。
日本語版の場合、贅沢を言えば
倍賞千恵子さんの若いソフィーの声は
若干無理があるような気がしないではなし。
フランス語版は、ソフィーおばあちゃんと
若いソフィーを別の人が担当しているので、
そのへんも自然に感じられるところなのかもしれません。
キムタクが演じているとか、
そういう印象に関係なく(先入観を持たずに)
見ることが出来きておもしろかったです。
2007年05月08日(火) |
『ハウルの動く城』 を4ヶ国語で見る |
先日買った特別収録版DVDには日本語以外、
英語、フランス語、北京語、広東語版が収録されています。
まず一番興味を魅かれた北京語から見てみました。
あら?なんだかしっくりこない、、、
映像から活気が感じられない。
次、広東語を見てみることに。
お? いいかんじ。
映像が北京語版よりいきいきして見える。
次は英語版。
むむ? うーん、全然ダメだ。
うまく言えないけど、宮崎駿監督の作品を
解釈してない人々が演じてる印象。
最後にフランス語版。
わ〜ぴったし!!!
日本語版より、しっくり?って思えるくらい。
声優さん達の声質は各国語版とも
全然違和感がなかったのですが、
印象は違って見えるもんなんですね。
そういう見比べができておもしろかったです。
お母さんを事故で亡くして
心を閉ざしていた男の子が
自分のかわりのロボットを操縦することで
友達やお父さんとふれあい、心を開いていくというお話です。
ワタシ的には「可でもなく不可でもない」の強力版でした。
ものすごく嫌でもないかわりに、気持ちにひっかかるところがあるわけでもない。
テレビの2時間ドラマとして気楽に見れそうなかんじです。
あと学校巡回映画(?)向きだったりするのかも。
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