月に舞う桜
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Toshlのソロサポートでおなじみのピアニスト・小瀧俊治さんのリサイタルに、初めて行った。 Toshloveさんも何人かいらっしゃっていたみたい。
プログラムは、こんな感じ↑ 大好きな『幻想即興曲』で始まり、特に圧巻だった『ラ・カンパネラ』、そして40分弱ノンストップ(!)のブラームス『ピアノソナタ第3番』も、飽きずに楽しめた。 『幻想即興曲』の最初のほうこそ、オデストの『奇跡のプレスト』が頭をかすめたものの、そのToshlの歌声さえもすぐに頭の中から消え去り、クラシックの世界、小瀧さんの世界にどっぷり酔いしれた。
MCをまったく挟まず、ブラームスの前に休憩時間があった以外は、ほとんど弾きっぱなし。 あと、楽譜を全然見ない、と言うか、そもそも楽譜を持って来ないことに驚いた。40分弱ノンストップ(←このフレーズが気に入ったらしい笑)のブラームスも、楽譜なしですよ。すごくない!? 暗譜してても、一応楽譜を置いておいてちらちら見るものだと思っていたけど、プロのピアニストさんは楽譜を置かない人も多いのかしら? それとも、小瀧さんが特殊? 全体的に力強い演奏が印象的だった。曲と曲の間に、ハンカチで汗をぬぐう場面も。Toshlのライブではサポートの小瀧さんは脇役なので、クラシックピアニストとしての本来の小瀧さんがこんなに力強く、全身全霊でエモーショナルな演奏をする人とは知らなかった。話すときのシャイで控えめな印象とは対照的。 いいもの聴かせてもらったし、いいもの見せてもらった。やっぱり、生で素晴らしい演奏を聴くと心が豊穣になるなあ。 いやー、ピアニストって、すごいわ。腕が何本あるのやら(いや、二本しかないよ!)。 小瀧さんのクラシックピアニストとしての実力を見せつけられると、『オルガスム』なんか弾かせてもいいのだろうかと思ってしまうわ(笑)。
終了後、ホールを出てエレベーターに向かう途中、なんと、サイン会のために控室から出てきた小瀧さんとバッタリ遭遇! びっくりして一瞬固まってしまった……。小瀧さんはニコニコしながら「ありがとうございました」と言ってくれた。
チケットの先行予約特典として、CDをもらえた↓ ラフマニノフの『鐘』と、スクリャービンの『ピアノソナタ第4番』が収録されている。
2018年11月28日(水) |
Toshl『IM A SINGER』リリースイベント |
待ちに待ったToshl初のカバーアルバム『IM A SINGER』発売日。 行こうかどうしようか、2,3日前まで結構悩んでいたけど、行ってきましたサンシャイン池袋でのリリースイベント! 10月のバースデーも行かなかったし、クリスマスも大晦日も、あけおめライブも行けないので、行けて良かった。
朝早くは行けないので整理券は諦め、夕方に会場へ。ライブ会場は地下1階だけど、吹き抜けになっているので上のフロアからも見ることができる。 1階は、吹き抜け部分を四方ぐるっと取り囲むように既に満員。2階で、どうにか場所を確保できた。 Toshlを斜め後ろから見る位置だったけど、Toshlがときどき左右や後ろを向いてくれたので、そんなに場所的ハンディを感じなかった。
進行役のおにいさんとのトークは、サンシャイン全体に流れている店内BGMが邪魔でところどころ聞き取れず、残念……。 でも、歌はしっかり聞こえた。『365日の紙飛行機』と『チキンライス』を披露。 アルバム収録曲の中で期待以上に素晴らしかったのが『365日の紙飛行機』なので、生歌を聴けて満足。 『糸』や『ひこうき雲』を歌われてしまうとたぶん号泣するので、明るく元気に締めるには『チキンライス』で良かったなと思った……思ったんだけど!! Toshlが本当に嬉しそうに、楽しそうに、自信に満ちて歌う姿を見たら、自分でもびっくりするほど何の前触れもなく泣いてた。Toshlが力強く「赤坂プリンス押さえとけー!」って叫んでる中、泣く私。泣くつもりなく泣いてしまったら、メガネの中に涙が溜まるし、レンズにアイシャドウのキラキラが付くし、困った(笑)。
何かほんとに良かったね、良かったねって思って、タイムマシンがあったら20年前と10年前に飛んで行って当時のTOSHIに「未来のあなたはこんなに幸せになるよ」って教えるのに、何でタイムマシンがないんだよ! ドラえもん来いよ! って思っていた。
(おそらく)今年最後の生Toshlでした。
2018年11月27日(火) |
Toshl『IM A SINGER』フラゲ! |
明日発売のToshlの初カバーアルバム『IM A SINGER』をフラゲした!
今まで『ひこうき雲』推しだったけど『365日の紙飛行機』が想像以上に素晴らしく、『糸』で号泣し、『幸せのちから』を最後にもってきたことにToshlのメッセージを感じつつ、この20年、この10年を想って感無量。 まわりまわって、やっぱり『幸せのちから』が一押しかなあ。
今日はNHK「うたコン」で『Beauty and the Beast』と『糸』を聴けたし、感激で胸一杯お腹一杯です。
2018年11月22日(木) |
「自己責任論」ではない伝え方 |
過去、小学校の講演で「友達として対等な関係で遊ぶというのは、やってもらうだけでも相手に責任を押し付けるのでもなく、健常者とか障害者とか関係なく自分の行動に責任を持つということ」というような話をしたんだけど、自己責任論的な話として伝わってないか、今になって不安を覚える。 今年はどういう伝え方をしようか。 世の中に冷酷な自己責任論が蔓延している現状をすごく危惧しているのだけど、知らず知らずのうちに自分がそこに加担してしまったら元も子もない。 自己責任論の本質は「自分の行動に責任を持つ」ではなく「責任を押し付ける」だから、そもそも私が伝えたいこととは正反対なんだけど、だからこそ伝え方を工夫しなければ。
京都旅行の続き。
ホテルではあまりよく眠れないこともあるけれど、今回はぐっすり眠れた。でも、ちょっと疲れが残っている状態。 朝食ビュッフェのレストランはホテルの高層階にあったので、見晴らしがよく、鴨川を含め街並みを広く見下ろしながら食事できた。 ビュッフェは品数が多く、オーソドックスな和食、洋食メニューに加え、京都らしいおばんざいの数々も。少量ずついろんな料理を食べられるので、ホテルの朝食ビュッフェは大好きです!
ホテルをチェックアウトしたら、嵐山へ。 良い天気だったのと土曜日というのも重なって、とにかく! 人が! すごく! 多い! 修学旅行生を含む日本人もたくさん、外国人観光客もたくさん、どこもかしこも人だらけで大混雑だった。 左右どちら側の歩道も人で埋め尽くされていて、前に進むのがなかなか大変。そんな中でも、みたらし団子を買ってみたり。 食べ歩きにちょうど良い、ちょっとした食べ物屋さんがたくさんあるので、何かしら食べながら歩いている人がちらほら。わたあめや、抹茶ソフトクリームや、コロッケなどなど。人混みでソフトクリームを持っている人とすれ違うときって、ドキドキするよね……。
渡月橋は、「渡月橋」と聞いただけでイメージが膨らんでしまって憧憬(と言うか、ほとんど妄想?)を抱いていたけれど、なにせ人が多くて、ゆっくり景色を見たり写真を撮ったりする余裕がない。歩道の幅が、人がぎりぎりすれ違える程度なので、そうそう立ち止まるわけにいかないし。
山がもう少し色づいて、しかも人が少なければ、もっと情緒が出るのだろうと思う。視界は開けているし、川の音が涼やかに聞こえるし。 まあ、紅葉が進んだら人がさらに増えるだろうから、ちょっと難しいか。しかも、私も混雑の原因になっている一人だから文句は言えない。
うどん屋さんでお昼ご飯を食べ(かなり根気強く順番待ちした!)、また、ぶらぶら。 「りらっくま茶房」の入口では、着物姿のりらっくまが出迎えてくれた。
嵐山の竹林に行ったら、一般客が入れない奥の方も人力車は入ることを許されていて、ちょっぴり釈然としない表情を浮かべる徒歩観光客たち(私含め)。
嵐山はとにかく人が多いのと、日差しが強くて暑かったのもあり、疲れたあ。 それでもわりと楽しかったけど。
京都駅に戻り、お茶休憩したり土産物屋を見たりしたのち、帰路に就いた。 1日目のお茶屋めぐりでさくら煎茶しか買わなかったのが心残りだったけど、京都駅でほうじ茶を買えたので満足した。
今回は行く場所や電車ルートをしっかり下調べして行ったので、バリアフリー的にもそれほど困らずに済んだ。 JR西日本の駅は、エレベーターの両側に扉がある場合、どのフロアでどちらの扉が開くかがエレベーターの外に図解表示されていた。それがとても良いなと思った。 車椅子ユーザーとしては助かる表示なので、JR東日本も取り入れてくれたらいいなあ。
京都は、また行きたい。 でも、やっぱり旅行は疲れる〜。
母と一泊二日で京都へ行った。
京都駅で新幹線を降りたら、まずはランチ……なのだけど、京都駅が広すぎて構造が分からず、目的地にたどりつくまでに随分うろうろしてしまった。まあ、そういうのも旅の醍醐味だ。
ランチの鯛茶漬け(おばんざいビュッフェ付き)↓
これが、めちゃうまっ!! 鯛の脂の乗り具合がちょうど良かった。
ランチのあとは宇治へ行き、福寿園や上林三入などのお茶屋さん巡りをしつつ、散策。 福寿園で「さくら煎茶」を購入。 上林三入は、ご主人が外国から来たかた(スイスだったかなあ)で、「YOUは何しに日本へ?」などのテレビ番組にも出たことがある(私もテレビを観てお店を知った)。 ちょうどご主人がお店に出ていらして、ミーハーな私は声を掛けたかったけど、勇気が出ず……。
宇治駅前には、こんなユニークな郵便ポストが↓
平等院には入らなかったけど、実は近くの小路で草木の隙間から平等院の入口が見え、ちょっとした撮影スポットになっていた。
紅葉にはまだ早いものの、中には色づいた樹もあった。
京都市内へ戻ってホテルにチェックイン後、夕食を予約していた創作居酒屋へ。 予約の電話した時は「車椅子でも入店可能」とのことだったけど、思い切り段差が一段。 が、店員さんが快く車椅子を持ち上げてくれた。入店可能というのは、こういう意味だったのかな。 鶏つくねと豆腐のみぞれ鍋、水蛸の唐揚げが特に美味! 夜風が少し冷たかったので、みぞれ鍋の出汁が体にやさしく染みた。ゆずの香りもいい感じ。
食後は腹ごなしも兼ねて、近くのアーケード商店街(通りが三つくらいある)をぶらぶら。 驚いたのは、店の並びに突如、本能寺の門が現れたこと!
店、店、店、本能寺、店……さすが京都だな! 本能寺って、何て言うか、こういう街なかじゃなくてもう少し人里離れた静かな場所にあるのかと思っていた。
ぶらぶらしつつ、金時芋あんの鯛焼きと、たこ焼き(ソースは昆布醤油)を買った。 アーケードは修学旅行生や外国人観光客がたくさん。鯛焼きを食べながら歩いている人も結構いた。鯛焼きは、薄めに作られているので食べ歩きにちょうど良い。 ホテルに戻ったらお腹もいい具合にこなれていたので、鯛焼きとたこ焼きを食す。 金時芋あん、美味しい!! あんこが好きじゃないので普段は鯛焼きを食べないけど、これはかなり私好みの味だった。
2018年11月06日(火) |
日本のバリアフリーに足りないもの |
20日ほど前のことになっちゃうけど、写真は10/18の朝日新聞の記事。
この記事に書かれていること、全面的に賛同する。
特に
「日本のバリアフリーに足りないのは『尊厳』」 「介助者がいなくても、頭を下げてお願いしなくても、誰もがどこにでも行ける自由のある社会を(中略)実現させたい」
これは本当にその通り。 バリアフリーは思いやりや気遣いや施しではなく、自由と尊厳と権利の保障だ。 (昨今よく耳にする「配慮」も同じ)
カナダのバス、いいなあ。 ストレスフリーだよねえ。
「人の手を借りれば公共交通機関に乗れるんだから、それでいいでしょ」というのは違う。 それでは、真に自由と尊厳が守られているとは言えない。
自由とは、乗りたい時間の電車に一人で乗れるということ。 気が変わって途中下車できるということ。 入りたいお店に、一人でふらりと気ままに入れるということ。
そして、自由が保障されて初めて、尊厳は守られる。
私は、旅行のときは事前に駅や食事処や観光場所をがっつり調べる。行ったらバリアフリーじゃなくて入れなかった、通れなかった、となるのが嫌なので。
駅から地下道で直結だから雨でも安心と思いきや、地下の出入り口は階段しかない
とか
乗り換えで使おうと思った駅が無人駅で、板も置いてないから車椅子で乗降は無理
とか
行きたかった食事処はことごとく車椅子で入れない(バリアフリーで検索して出たお店は、高すぎて庶民には手が届かない)
とか
調べてると、そういうのがごろごろある。 観光地だからって、バリアフリーが進んでるわけじゃない。 (と言うか、観光地は昔ながらの佇まいを残すので、かえってバリアフルな気がする)
事前に調べておけばバリアフリーじゃない場所を回避できるからいいのだけど、調べてるうちに気持ちが萎えることもある。
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