DiaryINDEXpastwill


2009年09月27日(日) 鮮やかに染まったあの日の夕焼け

もう数年前になる。
わたしは彼と旅に出ていた。

夢のような日々と、夢のような風景。

いろいろなものを見て、
いろいろなものを食べて、
いろいろなところに出かけた。

その中でもひときわ、今も脳裏に焼きついているのは

頭上に広がった真っ青な空。
それが西の方から、少しずつ色を変えてゆく風景。
最初は淡くほんのりと、
次第に強くなる、茜に染まる空。

脇に聳える山肌を紅く照らし
ますます強くなる紅。

夢中でシャッターを切るけれど
あまりの美しさとすごさに手が震えて
目に映ったほどの写真にはとてもならない。


藍色が少しずつ色を強めて
紅の空はその色を弱めていく。

「・・・すごいね」
「本当に・・・すごい」

心の底から感動しているのに、言葉にしてしまうと陳腐で
二人して放心したように同じことを言っていたように記憶している。

やがて空には星々が輝きはじめ、
紅の空はその影をどこにも残さずに、藍色に染まった。

わたしたちは寒くなり始めた真夏の山で
寄り添っていつまでも空を眺めていた。


あの日の風景は、
これまで生きてきた中で最も美しい色だった。


彼とまたあの風景を見ることができれば、と思う。
いつかまた、あの地に行くことはできるだろうか。




2009年09月18日(金) 最近のお気に入り

いつも忙しい彼だけれど、
今はちょっと仕事をセーブして、
ほんの少し、余裕のある日常を送っている。

来月からはまた忙しくなるので、ほんの僅かな休息、らしい。
で、ちょっと嬉しいことに、
最近のデートはちょっとだけ足を伸ばして、
日が少しずつ暮れていく頃から夜景になるまでお食事をして、
その後場所を変えてちょっとお茶をして・・・なんていう
王道(笑)のデートを楽しむことが多い。

「デートだね!」「ほんとだね!」
なんて二人でちょっとふざけて言ってみる。


もしかしたら、
この間の出来事があったから
私に対する彼なりの気持ち、なのかな、と思わなくもないけれど。


でも、いいかな。
そんなデートができることが私は嬉しい。



彼の誕生日に、
francfrancで買ったHappybirthdayのキャンドルをあげたら
思いの外喜んでくれて、私の方が驚いた(笑)
炎を灯してからふーっと消してもらってから、
Happybirthdayって言おうと思ってたのだけど
つけたらあっという間に消えちゃいそうだからって、お持ち帰り。
大丈夫なの?って思ったけれど、彼自身もそういう雑貨は好きらしいから
大丈夫、なんだろう。

もちろん他にもプレゼントはあげたのだけど、
それは一緒にお店に行って、彼が選んだもの。

喜んでもらえるのはやっぱり嬉しい。


2009年09月07日(月) 笑顔の下

突然、会うことになった。
思いがけず。

いつか会うことになるかも、というのは思っていた。
彼の立場上、わたしの立場上、仕事上。
いろんな意味で、会わないでいる方が不自然な部分もあったから。

心の準備ができなかったのが良かったのか悪かったのかはわからないけれど。

その日は突然やってきた。

初めまして。
こんにちは。
いつもお世話になっております。

色々考えていたことはあったけれど。

表情ひとつ変えず
むしろにこやかに
友達と接するように

笑顔の下のわたしは、自分でも驚くほど冷静だった。
物凄い嫉妬を感じるかと思ってた。
でもほんとうに、まったく感じなかった。

彼の仕草に思う部分が大きかったからかもしれないけれど。
それはわたしの前だったからかもしれないけれど。

奥さまはきっと彼のことが好きなんだろうと思った。


彼の奥さまが何を思っていたのかなんてことは
わたしにはわからない。

笑顔の下は、誰にも見えない。



菜々 |MAILPhoto

↑エンピツ投票ボタン
My追加
*My登録は非通知です。ごめんなさい*