回り道のついでに
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バイトが終わってから、チャーと向き合う。 眠るような顔だ。 でもどこか苦しそうだ。
発作の中で死んだのだろうか。 もう、硬くなった身体。 冷たい。
母に洗ってもらったみたい。 毛並みがきれいになってる。 昔、金色に輝いていたふさふさの毛は、 年老いてぱさついていた。
最期に立ち会えなかった。 あたしが不道徳なことをしてきた罰な気がした。 家族よりも男を選んだ。 そんなつもり、なかったのに。 ごめんなさい。 そう言って涙が出た。 ここのところ遊び呆けていて、全然相手してあげなかった。 最後にいつ頭を撫でたのか、 あたしは覚えてない。 申し訳ない気落ちでいっぱいだった。 冷たくなったチャーを抱きながら、 あたしは何度も謝った。
大きい犬から電話。 「明日の予定はなぁに」
生憎8時からバイトだ。 でも会いたいなぁ。 親が居ないのなら尚更だ。 しかしタイミングが悪い。 でも会いたいねぇ。 ちょっと無理すれば会える。
髪、切ったんだね。 短いのも似合う。 可愛い。 ごはん食べて、シャワーも浴びて、 まったりしてたらおうちから電話。
チャッピーが死んじゃった
え?
一体何のことだか判らなかった。 チャッピーはあたしがずっと一緒に育ってきた家族。 実感なんか全然ない。 ずっと病気だったチャー。 良くなる見込みのない病だった。 そういえば、今朝、元気がなかった。
大きい犬がタクシーで帰れって言ってくれたけど、 あたしは帰らなかった。 帰れなかった、と言う方が正しい。 だってそんなまさか。 大きい犬の腕枕で、 全然眠れない夜を過ごした。 それでも、浅い眠りには付いた。 始発で家に帰ったら、 チャーは寝息を立ててる。 浅い呼吸。 胸に手を当てないと分からないくらいの。 なんだ、あの電話は嘘だったんだ。 あたしを家に帰すための、嘘だったんだ。 その夢こそが嘘だった。
苦しくて目を覚ます度に、 犬が抱きしめてくれるのが、 心底うれしかった。
現実が、重さを取り戻した瞬間だ。
部活の行事だった。 終わってから、仕事先のひとと約束が有ったから、忙しかった。
大きい犬じゃない、ほかのひと。 名前はホンダちゃん。
ホンダちゃんは3月あたりに、3年間付き合ってた彼女と別れた。 何でかは詳しく知らない。 結婚すると思ってたから驚いた。 今まで連絡なんかしてこなかったのに、 最近メールが来るようになったのはそうゆう理由なのか。 辛いのかなぁ。 話くらいは聞きますよ?
「イワイちゃんは二号さんタイプだね」 と言われた。 恋愛観について話していた時だ。 え??
あたしにはやりたいことがあって、 そのための時間は誰であっても譲れない。 だから好きな人でも邪魔されるのは、いや。 束縛しないで、でも放っとかないで。 適度に構ってくれればいいな。 相手もやりたいことやって、 会って充電、みたいな感じがいいな。
というような発言したら、返ってきた言葉。 そうなのかなぁ。 二号って、愛人ってこと? そうなったらきっと嫌だろうけど・・・ でも最終的にそうなっちゃったら、仕方ないって思うのかなぁ。 うむぅ。
結局、朝まで飲んでた。
2005年04月15日(金) |
たまには息抜きしようね。 |
とりあえずやれるだけ頑張ることにした。 そしたら大きい犬が
「たまには二人で息抜きしようね」
だって。 その たまに の頻度はどれくらいなんだ。 どれくらい頑張ったら会っていいわけさ。 しばらく会わないほうがいいってこと? あたしは明日会いたいけどね。
このまったりのたらたらした関係っていつまで続けられるんだろう。 あたしも君も疲れるだろうから、 そう頻繁に会うなんて訳にはいかないだろうね。 お互いやる事があるから時間は重要だし。 わんこがきたら、君も大変だろうし。。
うむぅ。 どうなることか・・・。 分かりません。
英会話サークルの新歓お花見コンパ。 飛鳥山にて、場所取り。 さくらは散りかけで、樹よりも道路がきれいだった。 花びらが、樹にも空気にも。 ちょっと酔った。 気が付いたら電話してた。 「ちょっと酔っぱらったー」 「来る?」 「行くー」
こんなやりとり。 あんまり軽いノリだったから、何回も確認してしまった。
あたしがうまく使われてるのか、あたしがうまく使ってるのか・・・。 よくわかんない。 でも、会えて良かった。 さくらがきれいだったから、大きい犬にお裾分け。 携帯って便利。 写真が撮れる。 一緒に見たい景色の縮小版。 うん、今日会えて良かった。
ここのところ、家族のように毎日会ってたけど、 それも今日で終わりだね。 こんなつもりなかったけど、 長引くような気がしてきた。 長引いてもいいな。 いや、長引けばいいな。 まさかこんな風になるとは思ってなかった。
大きい犬の入学式だった。 スーツ姿見たいって言ったら、お店に来てくれた。 本当は駅まで迎えに行く筈だったんだけど、 車に乗ってから携帯電話が携帯されてないことに気付いた。 で、一応駅に行ったけど、発見できなかったからお店に戻った。 そしたらお店に来た。 さすがです。
つかえねー。 と怒られる。 しかし言い返す言葉なし。 す、すまん。 折角のスーツ姿が汗だくになってる。 外は暑い。 ごめん。
そのままドライブ。 あたしの運転はかなりヤバイらしく、 隣で大きい犬が教官に変身。 わんこに会いに行った。 名前がまだない、ちっちゃいわんこ。 かわいい。
一緒にクレープ食べて、自分のおうちに帰る。 大きい犬は、駅でばいばい。 お別れのちゅーが、生クリーム味。
ぐうたらな一日を送ってしまった。 今日は仕事が休みだったから、昨日の夜から犬のおうちに泊まっている。 大きい犬の家が、自分ちみたいだ。
大きい犬は、犬を飼うらしい。 ミニチュアダックスのダッフル。 つまりマーブルみたいな色のわんこらしい。 お迎えは16日。一緒に行く、予定。
で、あたしは犬小屋を作ることになった。 ちっちゃいおうちみたいなのにしたいな。 窓とかつけてさ。 日曜大工は趣味の一つ。楽しみ。
寝て起きてごはん食べてえっちして、また眠る。 そんな堕落した一日だった。 どっかのフランス映画みたい。 金髪じゃないけど。 気付いたら跡がついてた。 なんか卑猥。。。 だらだらするの好き。
ヴァニラスカイを見た。 あんなにリアルで恐ろしいことが、全部夢だなんて、拍子抜けだ。でもほっとした。 自分も今、夢か現か、よく分からない所にいる。
今週はずっと一緒に居た。 夢の中のことみたい。 気分が晴れていく。楽しい。悩み事、全部うまくいく気がする。 でも夢はいつか覚めるものだ。 この二人に、過去も未来もない。 外に出たら、膨大な量の現実が在る。 世間の風とか空気に撒かれて、君は僕を忘れる。 僕は腐敗していく。 本気も遊びも、僕は真剣だ。 でもどっちもふざけてる。 それだけだ。
君の心配事。 僕の横に君が居ないこと。 それはきっと当たる。 でも、外れるかもしれない。
甘い夢から覚めたら、気分が冷めるかも。僕が君を忘れてしまうかも。君は僕を捕まえない。手を離れたら、どうなるかなんてわからない。
ここから出たら、現実が待ってる。
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