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言葉にならない色


アタシの部屋は西日が入る。
いつもは。
日中も。
ほとんど遮光カーテンをしていて。
暗い中、寝ているか、
PCの上の電気だけをつけて。
ネットをしているか。




今朝、ベランダへでた時。
陽射しはあるのに、風が秋の香りを纏っていたので。
そのまま少しだけ窓を開け、ついでに、カーテンもちょっとだけ。
開けておいたのだ。
そんな中。
パソの画面とにらめっこしていて、ふっと。
部屋へ色が流れ込んできていることに気がついた。






夕焼け!






見たこともないような、ブラッドオレンジの。
おすそわけが閉め忘れたカーテンから。
お届け物ですよ、とばかりに。
筋をつくり、アタシに、天の帳がおりる時刻を。
教えてくれようとしていたんだ。




カーテンを全開にするとそこには。
圧倒される、夕陽。
ジブンがちっちゃな羽虫のように想えるくらい。
大きな、大きな、オレンジのキャンバス。
この風景を言葉になんてできないよな、と。
深く息を飲み込む。
あれやこれやと。
内向的なジブンでさえまるで。
セカイの中心に立っているような、
キモチがパァ〜っと解放される。




幼い頃から。
空ばかり見てきたのに。
この頃は。
すっかり忘れていた、懐かしい想い。
なにもかもダメなアタシでも。
その懐の広さで。
ゆっくりと包み込んでくれる。
ダメなアタシでも、いいんだよ。



シブン……。



2009年08月24日(月)



これが最後と……


先日、au から発売された、アタシの大好きな。
大好きな。
とっても大好きな芸術家さま、の。
ケータイを買いました。
も、最後の日を迎えるまで、このケータイを離すことはナイ、と。
ちょっと大袈裟かな?
でもそれぐらいの踏ん切りをつけて。
web発売オンリーだったんだけれど。
発売と同時にポチッ。
無事、買うことができました。




宇宙へ行くときに持って行くハンドバッグ




草間彌生さん。
この方を知ったのはいつ頃だっただろう。
強烈な痛みを。
アタシの胸に打ち込んで。
そして。
それからずっと。
気配をいつも纏いながら。
勝手にだけれど……。
ことある度に、この方を想い。
アタシは。
何度も救われてきた。



同じ想いをしている方はきっと。
世界中に大勢いて。
そんなパワーがあるってことも。
スゴイな、って想う。
アタシはすでに出来上がった作品しか見ないわけで。
想像はできるけれど。
きっと。
生みだすまでは、そんな想像を遙かに超えたところにあるかもしれないし。
もしかして。
フツーのアタシが想うようなコトなんて。
ちっとも感じず、スルリと生みだされるのかもしれない。
わからないけれど。
アタシはどうしたって、草間彌生さんから目が離せない。
時折。
アタシ的に痛くて、目をそらしたくて、目を瞑りたくて。
うんと頑張ってみるけれど。
やっぱり……。
この方からは逃れられない。



不思議だなあ……。


2009年08月22日(土)



かみしめる、言の葉、それは……


神のごとくゆるしたい

ひとが放ぐるにくしみをむねにあたため

花のようになったらば神のまえにささげたい






「ゆるし」
という、八木重吉さんの詩。
昨晩。
寝る前に詩集を広げていて、この詩に、はっ、と。
想いを揺さぶられたような気がした。
八木重吉さんは敬虔なクリスチャンだけれど。
アタシはノンポリで。
でも。
けれども。
そのひとつひとつが。
キモチに触れてくる。



「ゆるし」
この詩のテーマとは違うけれど。
アタシ自身も常に想うことは、アタシの存在そのものの、「ゆるし」
このことについて。
今思い返せば。
うんと幼い頃から。
こましゃくれたガキの頃から。
ずっとずっとずっと。
想いつづけてきた、アタシ自身のテーマ。



宗教、という観点からではなく。
ココロ、から。
見えてくる、「ゆるし」とは何だろう……。
ムカシのこと。
「離人症」で苦しんでいた頃。
通っていた病院のセンセに、そっと聞いてみた。
「センセにとって、ゆるし、とはどういうことだとお考えですか?」
と。
センセにとってはそんなこと聞かれて、やっかいな患者だっただろうに。
少しの表情も変えることなく。
暫く沈黙した後。
個人的な意見で良ければと……。
『ひとつひとつを諦めて、諦めていく自分を受け入れること、それがわたしなりのゆるしです』
とおっしゃってくれた。
もうセンセの名前も忘れてしまった程前の話し。
けれど。
その言の葉だけは鮮やかに、記憶にペイントされている。




ひとつ、ひとつを
諦めて。
諦めていく自分を。
受け入れること。



簡単なようで難しい。
難しいけれど、どこかで、キモチ的に柔らかくなれる方法だとも想う。
こちらの路を進んでいけば。
明かりが灯されている出口が見えていても。
足がどうしても。
竦んで、初めのひと足が踏みだせない。
そんなコトもある。
ヒトって。
単純だけれど、複雑だね。


2009年08月20日(木)



羽ばたきたい、だろうに……




今にも羽ばたきそうな……



難しい、
苗から空へ還すのは、
難しい……。


そう言われたけれど。
なん本かは、やっぱり。
蒼穹を仰ぎ見ることなく、
霧散してしまったけれど。


ほろり、と。
朝早く。
音を聴いたような気がして飛び起きて。
アタシの部屋にちんまりとあるベランダ。
カーテンを開けるとそこには。
昨日はまだエンジェルエッグのようだった蕾が。
見事。
羽を広げていました。



なんだか、やんわりと嬉しい。
けれども。
少しだけ、ほろ苦い。
飛びたいだろうに。
飛べない花は。
ただじっと。
優雅な顔で、
まっすぐに。
恋しさを抱くのみ。



楽しいコトを、考えよう。
嬉しいコトを、見つけよう。
純粋なココロを。
純粋な……。
ココロを。
……求めよう……。


今日はチョットだけ、体調が良くて。
それも嬉しいコトなのだと感謝しよう。
今を。
こうして綴っていられる自分を。
ありがたく想おう。


そんな、いち日。


2009年08月17日(月)



静謐な、音が……


確かに。
耳元で、シャラン、と。
とても静かな音が落ちた、
ような気がした。




キレイなものを。




キレイな言の葉と。
キレイなまっさらと。
キレイなキレイなキレイな……。
願っても。
その。
キレイがアタシにはわからない。




でも、諦めずに。
澄んだ瞳を。
探しに行こう。
と。
落ちた音を手で探りながら。
想う、いち日。

2009年08月12日(水)




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