2025年03月26日(水) |
赤い星々は沈まない / 月吹 文香 |
『女による女のためのR-18文学賞』大賞受賞作品を含む五つの短編。
赤い星々は沈まない 老人介護施設で夜這いを繰り返すキヌ子さん 看護師のミサさんは10年以上セックスレスに悩んでいる
ローズとカサブランカ 東京に転勤したはいいが過剰に関わってくる義母との距離に悩む水織さん
ソア・ルージュ 同い年の友人が再婚するのに刺激(?)されて 若い男性セラピストに夢中になってしまった還暦間近の弥衣子さん
カラーレス 早く大人の経験をしたい14歳のミクちゃん
肉桂(ニッキ)のあと味 赤い星々は沈まないで登場したミサさんの義姉で男性経験のない明日香さん 結婚しないまま死なれてしまった婚約者の母への想い
老いも若きも女という性に翻弄される人たち。逞しくなったそんな女性の様々な思いをストレートに描いた物語
私も自分の想いを書きたい いつ頃からだろうか〜〜夫しか知らないなぁ〜〜と考え出したのは。。。
2025年03月21日(金) |
荒れ地の種 / 江上 剛 |
2011年の東日本大震災で津波による被害を受け、200年以上続く酒蔵を流された矢吹酒造所。 8代目の光は、家族や関係者のみならず、金融機関や役所も味方につけ、酒蔵の再興に挑む。
誰もが人生の成功者になれるわけではない。あの時、どうしてあの選択をしたのか、と後悔しても遅い。一方、何もかもが上手くいき、地位も財産も手に入れられることもある。やはりあの時、あの選択をしてよかったと思う。 人は、過去に戻れない。過去のことを悔やんでもどうにもならない。前に進むしかない。目は後ろにはついていない。
2025年03月15日(土) |
針と糸 / 小川 糸 |
ベルリンで学んだゆとりある生活の知恵と工夫。 母の死で受け入れた辛い過去…。デビューから10年。 希望と再生の物語を紡ぎ続ける作家が綴る、生きることが心から楽しくなるエッセー集。『毎日新聞』日曜版連載を単行本化。
この本では、私の中の針と糸を、包み隠さずさらけ出しました。 物語を紡ぐことは、ちくちくと縫い物をすることに似ています。最終的に言葉として残るのは糸ですが、糸だけの力では、そこに何かを残すことはできません。糸は、針の力を借りることで、糸としての役割を全うできるように思うのです。 針もまた、針だけ存在していてもほとんど役に立つことはなく、その小さな穴に糸を通して、共に布と触れることで、針としての役割を発揮できます。針と糸は、お互いがお互いを必要とする存在です。 だから、針だけでも、糸だけでも、私は物語を書くことができません。私にとっては、針も糸も、両方、なくてはならない仕事道具なのです。これからも、両方を持ち歩き、大切にしていきたいと思います。
2025年03月08日(土) |
籠の中のふたり / 薬丸 岳 |
父親を亡くしたばかりの弁護士・村瀬快彦は、傷害致死事件を起こした従兄弟の蓮見亮介の身元引受人となり、2人で暮らし始める。 他人と深く関わるのを避けてきた快彦だったが…。
母の自殺の真相と自分の出生の秘密 愛情を注いでくれた父と亮介の優しさ
ふたりして籠から出て行く再生の物語
2025年03月04日(火) |
だから、もう眠らせてほしい / 西 智弘 |
ー安楽死と緩和ケアを巡る、私たちの物語
安楽死を願った2人の若き患者と過ごし、そして別れたある夏 。緩和ケア医が全身で患者と向き合い、懸命に言葉を交わし合った「生命」の記録。事実をもとにした物語。
私には希死念慮があるので、何かヒントがあるかもしれないと読んだ本
安楽死とは耐え難い苦痛があるとかの議論をよく目にするが、私の思いとしては老化がそれにあたる でもこの本でも取り上げられてるのはガン。 もう眠らせてほしい(鎮静)と願う若い人の病は あまりにも理不尽だと思う
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