私は忘れる。字を読むのは好きで、読むのだけれど、読んだ瞬間からどんどん忘れていく。だからといって楽しんでいないわけではない。気付いたことがある。気付けば何度も行ってしまう所がある。体が勝手に思い出している。体は記憶を慈しんでいるようだ。頭はけっこう嘘をつく。体には嘘をつかれたことがない。