●自動販売機●

自動販売機と相性が悪い。コレはもうガキの頃からだ。

自動販売機の『当たり』という機能に制限時間がある事を知らず、『当たり』の余韻にひたるあまりに逃してしまった事が2度ある。後でボタンを連打したところで何の反応もない。早くしないお前が悪いのだといわんばかりだ。泣き寝入りである。

体育館横にいきつけの自動販売機がある。今の時期は毎朝そこで温かい『おしるこ』を買って、ゆったりと優雅に飲むのが日課だ。

いつものように110円(10円安い設定なのだ)をコイン投入口にねじこみ『おしるこ』のボタンを押す。
ガタンゴツと音を立て、飛び出すスチール缶。取り出して手に取る。いつもと変わらぬ日常。

しかし、今日は何か違和感を感じる。はてと少し考えて気づいた。そこには『BLACK COFEE』の文字が.......。パッケージでは黒人のミュージシャンがトランペットを誇らしげに吹き鳴らしているではないか。

しばし混乱......。押し間違えたか......。いや、ありえない!!

品揃えの中に『BLACK COFEE』はそもそも存在しないのだから。よりによって『おしるこ』を欲する人間に『BLACK COFEE』を授けるとは、ありえないと思いつつ、自動販売機に表示された電話番号にコールする。こんなとき携帯電話は偉大だ。

電話口にでたおねぇさんは平謝りだ。
『申し訳ありません。ただちに係のものを向かわせますので』
『あー、急ぎではないので適当でw』

夕方に到着した自動販売機のおじさんは『いれまちがえちゃった、がひゃひゃひゃ。わるいなぁ。』と言った後110円を渡し去っていった。

今日は遅いおしるこタイムとなりました。
2004年12月31日(金)

☆えく寝坊をする☆

寝坊をする。目覚まし時計は役に立たない。

AM8:00 一番手のデジタル電波時計が鳴り響く。マイルドな音質である。

僕の無意識による目覚ましパンチにより、床に転がり落ちた彼はボクサーがマウスピースを吐き出すがごとく単三電池を二本空中に吐き出した。

AM8:20 二番手のアナログ式コンビニ時計が鳴り響く。

時間が経過するにツレ電子音がけたたましくなる。 1度目の停止ボタンを押す。しばし休息。

AM8:25 アナログ式コンビニ時計が息を吹き返す。2度目の停止ボタンを押す。またしばしの休息。

AM8:30 アナログ式コンビニ時計が再び息を吹き返すと同時に3番手の最強最大音量の本命時計が音を発する。

うるさい。

ご機嫌斜めな僕は2番手を手に取り3番手の最強時計に投げつける。

『ぐわぁしやぁ〜ん。りんりん..りん......りん..............ri』。

さぁ、寝るぞ。敵はすべてやっつけた。
2004年12月30日(木)

☆三者懇談☆

ガキの頃三者懇談で教師に言われた言葉がある。

『こいつはどうしようもない奴だ、このままではろくな人間にはならない。』

確かに僕はどうしようもない奴だった。
勉強はしなかったし、見たいテレビがあると言って授業の途中に家に帰ったりもした。先生にたてついてばかりいた。

僕は不良ではなかったけれど、教師達は並の不良よりも僕のことが気に入らなかった。たちの悪い生徒だった。

僕と教師達との会話はいつも押し問答になった。
『なぜ、学校にこない。』
『学校で勉強する意味が分からない。別になりたい物もないし、勉強する気が起こらない。』
『みんな勉強をしている、勉強していないのはおまえだけだ。』
『目標もなく勉強するバカが多いだけ。』
『バカはおまえだ!!!!』

結論なんて出てこなかったし、僕の真意を汲み取って教授してくれるような本当の先生にも出会えなかった。僕は孤独で、いろんな悩みを抱え込みながら助けを求めていたのだけど。

そんなこんなで三者懇談となると教師達はここぞとばかりに僕を責め立てた。親の前でならたてつく事もないだろうといった考えからだった。

そして三者懇談の日、担任の教師が文頭の言葉を口にした。

『こいつはどうしようもない奴だ、このままではろくな人間にはならない。』

しばし沈黙............。

『どうしようもないのは、あなただ。僕はあなたのことを信じられないし。何も話したいとは思わない。』と僕が言った。

教師は『ほらね』と言った顔をして、母親の方に目をやっている。
母親は黙っている。

教師はすこし怪訝な顔をして、時計を気にしながらこれで終わりにしようと言った。
ベルトコンベアーの流れ作業のように僕達は出て行き、そして次の親子が入ってくる。

教室から笑い声が聞こえる。僕の後ろの出席番号は優等生だ。

僕は学校の教師が嫌いになった。

それから10年後、いろいろな事が重なって僕は教師の立場になった。
気がつけば嫌いなはずの教師の立場に自分がなっていた。おかしなものだ。

初めて教室に入り生徒達の前で僕は話し始めた。

『僕は先生が嫌いです。だから、僕は先生になりました。』
2004年12月29日(水)

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