ゲンゾー日記
2008年11月29日(土)  ほっかむりと虹 

アキコのパソコンが壊れたのだ。
新しいパソコンは慣れてなくて使いにくい。
ボクも日記を書くのに一苦労である。

ところで最近ボクはチクチク大王として大王らしく暮らしていたのだが、
こんな季節に突然鳴り出したカミナリのせいでボクの大王生活もとうとう
終わりを迎えてしまった。

ゴキゲンで昼寝を楽しんでいたところに突然にわか雨が降り出し、
ゴロゴロ鳴り出したカミナリに驚いたボクが怖くなってキャンと鳴いて
しまったので、大王の称号を剥奪されてしまったのだ。
おかげでボクはまた豆絞りのほっかむり犬に逆戻りである。
でも新しいほっかむりのかぶり心地は最高なので我慢することにする。

ついでにこの恐ろしいにわか雨のおかげでボクは世にも美しいものを
見ることができたのだ。
それはたんぼに架かったとっても大きい虹なのだ。
虹は山の向こう側にあるのかと思っていたら、田んぼの上から虹が
生えていたので驚いた。
虹の下をくぐるだけでなく、田んぼから虹の橋を渡れそうなほど
素敵な虹であった。

大王の称号は捨てがたかったが、虹を見られて幸せだった。
もしかしたら大王よりも虹に向かって走り回れるほっかむり犬の方が
幸せかもしれないのだ。

虹の写真




2008年11月16日(日)  チクチク大王 

久しぶりにボクが日記に登場なのだ!
最近、ボクの散歩道にはチクチクくっつく草の実がいっぱいなので、
散歩から帰って来た時、ボクはいつもチクチクがいっぱい体について
いる。
そんなボクを、ボスもアキコも「チクチク大王」と呼んでいるのだ。

チクチクがいっぱい付いているのはちょっとかっこ悪いが、大王と
呼ばれるのはなかなか気持ちがいい。
前に大暴れをした時に「暴れん坊将軍」と呼ばれ、将軍の地位まで
上り詰めたボクだが、噂によると大王は将軍よりも強くて、場合に
よっては変なビームを出したり空から降ってきたりすることもでき
るらしいので、大王の方がすごいのだ。
とうとう大王の地位まで上り詰めることができたのも、ゲンゾー日記
を読んでくださる皆様のおかげなのだ。

体からシッポまでチクチクでいっぱいだが、今日ボクは大王らしい
ポーズを決めて写真を撮ってもらった。
大王のボクは怖いモノなしなのだ。
この季節は雷が鳴ることも少ないし、大王らしく立派に暮らして
いれば、ボクはそのうちシッポからすごいビームを出すことができ
るようになるかもしれない。
ボクのシッポからビームが出るようになったら、この日記はゲンゾー
日記じゃなくて大王日記と名前を変えてみようと思う。


2008年11月15日(土)  水たまりのお月様 

今日は日中雨が降ったが、夜になったら雲の間からきれいなお月様が顔を
出した。
ここのところ曇り空が続いていたので何となく暗い夜が多かったが、今夜
は見事な月の光だけで散歩ができそうなくらい明るい。

雨でできた水たまりにもきれいなお月様が映っていたので、ボクは空のお
月様と水たまりのお月様の両方を楽しみながら素敵な秋の夜長を楽しんだ
のだとさ。
おしまい。


2008年11月14日(金)  父ちゃん 

昨日の兄ちゃんに引き続き、また野良猫の話とは情けない。
が、しかし今日はなかなか面白かったので、野良猫の話を書くのだ。

今日、ちょっと庭を歩いてリフレッシュしたいというアキコと一緒に
ボクは庭のまわりをグルリと歩いて楽しんだ。
その時、隣の田んぼの縁に茶色いものが動いたので何かと思ったら、
茶色い野良猫でがさっと身をかがめてじっと動かなくなったところ
だった。
いったい何をしているのかと思ったら、じっとしているのは隠れて
いるつもりらしいのだ。
今、田んぼには稲刈りの後の二番穂が元気に伸びているので、猫から
ボクやアキコが見えないらしいが、ボクとアキコからは丸見えなのだ。

アキコがおもむろにカメラを取り出し、ピントを合わせて写真を撮っ
ている間も猫は鋭い目をしてこちらの様子をうかがっていたが、隠れ
ているつもりなのでちっとも逃げる気配を見せなかった。
目つきが悪くて、ゴルゴと呼ばれても良さそうな顔をしているのに、
これじゃすぐに敵に見つかってしまうのだ。

アキコは「あれは納屋の兄ちゃんのお父さんだよ」と言っていた。
言われてみれば昨日の日記の兄ちゃんもエサをもらってすっかり飼い
猫状態のくせに目つきの悪い猫なのだ。
顔は似ていないが、アキコの実家にもらわれて行った妹猫の「ナヤ」は
かなりおバカで間抜けな性格らしいので、あっちはこの父ちゃんの
間抜けなところが似てしまったのだろう。
父ちゃんは「おいおい、丸見えだよ〜!」と言うアキコとボクがすぐ
そばに行くまでゴルゴの目つきでじっと隠れていた。

ガリガリにやせているから父ちゃんにもおいしいものをやりたいけど
あの顔じゃ無理だろうな、とアキコは言っていた。
これ以上アキコからおいしいものをもらう猫が増えたのではたまらない
ので、ボクはちょっと安心した。


2008年11月13日(木)  兄ちゃん(あんちゃん) 

この写真はアキコにおいしいものをもらって納屋で暮らしている納屋猫の
兄ちゃん(あんちゃん)なのだ。

どうして兄ちゃんという名前なのかと言うと、この猫にはアキコの実家に
もらわれていった妹がいて(本当は姉かもしれないのに、ボスもアキコも
顔つきだけで勝手に妹と決めつけている)、こっちはそのお兄ちゃんだと
いうので兄ちゃんという名前なのだそうだ。
これもママちゃんと同じ原理で主体性のない名前をつけられてしまった猫
なのであるが、アキコが「兄ちゃん!」と呼ぶとニャーと返事をするくら
いこの名前を気に入って暮らしているらしい。

ここのところ少し寒いので、夜になると兄ちゃんはボスの家の屋根裏にい
ることが多いらしい。
この前ボスとアキコがグツグツお鍋を食べていたら、ニオイをかぎつけた
兄ちゃんが天井の上でニャーニャーうるさくてまいった、とアキコが言っ
ていたのだ。

最近、この兄ちゃんはお腹が空くと天井のすき間から家中の部屋を覗いて
アキコがいる部屋を割り出し、天井の上からニャーニャーとエサを要求す
るらしい。
畑でニャーニャー言わなくなったと思っていたが、まさかボクを差し置い
てボスの家の建物内でアキコにエサまで要求するようになっていたとは!
生まれて半年くらいでそんな地位までのぼりつめるとは、兄ちゃん恐るべ
し、なのだ。


2008年11月12日(水)  チヂミザサ 

写真の花はチヂミザサの花なのだ。
チヂミザサというのは、笹の葉に似た形で縮んだシワシワの葉っぱが
チャームポイントの、とても地味な植物なのだ。
漢字で書くと「縮み笹」だ。

名前も縮んだ葉っぱもなかなか面白いのだが、写真に撮ってもちっとも
面白くないので、今までアキコが写真に撮ってもボクはこれを日記に書
くのを拒否していた。
ズバリ丸々4年やっているゲンゾー日記に初登場第3位の植物なのだ。
(「第3位」と書いたが、「第3位」に特に意味はないのだ。アキコが
昔懐かしいベストテンの決まり文句に似ていて面白いから書けとボクに
命令したのだ。)

そんな訳で今までボクはチヂミザサの日記を書かなかったのだが、今日
ボクは庭の隅に生えたチヂミザサが花を咲かせているのを見つけて、
その花のかわいらしさに感激したので、日記に書くことにしたのだ。
チヂミザサの花はフワフワのひな鳥みたいでとてもかわいいのだ。


2008年11月11日(火)  アカネ 

下の写真はアカネの花と実なのだ。
ボクの散歩道にモサモサに生えたアカネはもう花が終わって実が
ついているものがほとんどだが、今日散歩に出かけた時、まだ花
が咲いているアカネのかたまりに出会ったのでアキコに写真を撮
ってもらったのだ。

アカネの実は緑色のうちにポロリと落ちてしまうものも多いが、
ちゃんとくっついていた実はこれから熟れて黒っぽい色になる。
写真の実は双子ちゃんでとてもかわいいのだ。

アカネの花は白いし、実も赤くないが、どうしてアカネからつい
た茜色があんなにきれいな赤色なのかと言うと、アカネの根が赤
っぽい色をしていて、これを使って染め物をすると布が見事な赤
色に染まるからなのだそうだ。
この植物の根が赤いなんて想像もつかないのだ。


2008年11月10日(月)  見事なタワシ草 

今日ボクは突然タワシで遊んでみたくなり、庭に放置していたおもちゃの
タワシを見て驚いた。
なんとボクのタワシから草が生えていたのだ。

この草が何という草なのかボクは知らないが、こんなところにも根を張り
立派に緑色の葉を出すとは、自然の植物はすばらしいのだ。
この生命力にはまったく脱帽である。
ボクは帽子はかぶっていなくて時々手ぬぐいをかぶるので「脱てぬぐい」
と言うべきだろうか。

「草が生えるまでおもちゃを放っておくなんて」とアキコは言っていたが、
ただのタワシより草が生えたタワシの方がずっとかっこいいのだ。
しばらく飽きて見向きもしなかったタワシであるが、このタワシはこれで
またボクのお気に入りのおもちゃの上位に浮上したのだ。


2008年11月08日(土)  番犬のボク 

久しぶりの日記なので、今日はボクが雨の日も頑張っているとこ
ろを見せてしまおうと思う。

ボクも自分で時々忘れそうになるので、皆さんはもう忘れてしま
っているかもしれないが、ボクは番犬なのだ。
アキコがガラス戸のところに現れると嬉しくてつい家の方を向い
てシッポを振ってしまうのでボクが立派に番犬をこなしている時
の写真は貴重なのである。

今日は小雨が降っていたのだが、昼寝に飽きたボクは久しぶりに
まじめに番犬をしてみようかと庭の真ん中にどんと座って立派に
番犬をしたのだ。
ただ庭の真ん中でたそがれているように見えるかもしれないが、
番犬のボクが庭に座っているときは断じてたそがれているので
はない。ちゃんと番犬をしているのだ。

ボクの番犬ぶりがあまりにも立派だったので、アキコがガラス戸
の内側からこっそり写真を撮った後、立派なボクの姿に思わず涙
したとかしないとか。

番犬をしながら庭を観察したのだが、そろそろボクの庭のクロー
バーも茶色になってしまったものが増えてきた。
もうすぐ寒い季節がやってきそうなのだ。


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