ゲンゾー日記
2008年07月27日(日)  磯遊び 

毎日暑いのだ。
「暑い」と言わずに過ごそうと思っているのに、思わず「暑い」と言って
しまうのは何故だろう。
とても不思議なのだ。

暑い時には海に遊びに行くと良いらしい。
ボクが住んでいるカモガワの海はとてもきれいなのだ。

ボスとアキコはカイスイヨクジョウというところも良いが、岩場で磯遊び
というのをすると楽しいと言っていた。
岩場には小さいエビや貝や魚やカニ、とにかくたくさんの不思議な生き物
がいるのだそうだ。

アキコがいつぞや行った海の写真を見せてくれた。
今日はこの写真で磯遊びに行った気分になることにしよう。


2008年07月25日(金)  律儀な犬 

最近とても暑いので、ボクは地面を掘ってその中にお腹を沈めて過ご
すことに凝っている。
地面の温度が高い時でも、地面を少しでも掘ると中から冷たい土が出
てくるので気持ちがいいのだ。

ボクが地面に埋まって昼寝をしていると、時々家の中からボクを見た
ボスとアキコが「死んだ犬がいる」という話をしているのが聞こえる。
アキコが慌てて駆け寄ってきたりしないので、ボクが死んでいないこ
とを知っていてそんな話をしているらしいのだが、ボクは律儀な犬な
ので、そんな話が聞こえた時はちゃんと元気なことをアピールするこ
とにしているのだ。

今日も気持ちよくはまっていた地面から180度回転して、きちんと
ボスとアキコに挨拶をした。
アキコは「偉いぞ」と言って写真を撮った。
ボスは「地面の穴から犬が発掘された」と言って喜んだ。

暑い中、穴から出るだけでも体力を消耗するので大変なのだが、そう
やってボスとアキコが喜んでくれるので律儀な犬をやめられないのだ。
暑い夏に律儀な犬をしているのも大変なのである。


2008年07月24日(木)  国籍不明 

暑い、暑い、とにかく暑い。
あまりの暑さに日記を書くのをさぼってしまうくらいの暑さなのだ。

アキコは毎日暑そうな番犬のボクを少しでも涼しくすることに何やら
一生懸命である。
家にいる間はしょっちゅう庭に出てきて、水をザブザブ撒いて、時々
ボクにも水をザブザブかけようとする。
ボクはホースで水をかけられるのはイヤなので、水がかからないよう
に逃げ惑っていたのだが、今日はとうとうこんな姿にされてしまった。

胴体には冷たい水をたっぷり含ませたタオル、頭にはこれまた冷たい
水をたっぷり含ませたバンダナである。
タオルは日本のおじさんの腹巻きみたいだし、バンダナはロシアのお
ばちゃんみたいだし、国籍もコンセプトもまったく謎の格好なのだ。

最初はこんな格好はイヤだったのだが、慣れてみるとこの格好はとても
涼しいのだ。
庭にやってくるユウビンヤさんに笑われるのはちょっと恥ずかしいのだ
が、この暑さでは格好など気にしていられないのである。
しばらくボクはこの格好で暑さをしのいでみようかと思っているのだ。



2008年07月15日(火)  目ヤニ男 

ボクの右目はまだ涙目で目ヤニだけれど、だいぶ開くようになったのだ。
ときどきアキコが庭に出てきて、冷たいタオルで目を冷やしてくれるの
がとても気持ち良くて極楽だ。

昔から「目ヤニ男と風邪ひき女」は美男美女の代名詞だが、「目ヤニ犬」
はいかんのだそうである。
「目ヤニ男と風邪ひき女」もかなりいかん感じがするのだが、イニシエ
からの言い伝えでは仕方がない。

ところで最近ボクはほっかむり犬からバンダナ犬へ華麗な変身を遂げて
いるのだ。
このバンダナには冷たい水がたっぷり含ませてあるので、暑い日中もこ
のバンダナとヒンヤリ枕で快適に過ごせるというすごいアイテムなのだ。

最近めっきり雨が降らなくて暑いので、もう梅雨が終わったのかと思っ
ていたのだが、ボクが住んでいるところはまだ梅雨の真っ最中らしい。
雷はイヤだけれど、梅雨が明ける前にドカンと涼しい雨が降ってくれる
といいな、と思う今日この頃の目ヤニ犬なのだ。




親切な人が本当の美男美女は「目ヤニ男と風邪ひき女」じゃなくて
「目病み女と風邪ひき男」だと教えてくれたのだ!
やはり「目ヤニ男」はちょっといかんのだ。
江戸時代から言われているということも学んで、またオリコウな犬に
なってしまった。
これからアキコが言うことを全部信じるのはやめておくのだ。

2008年07月13日(日)  虫歯のないボク 

ボクはまだ少しの犬相が悪い犬で右目がシバシバして涙が出るけれど、
食欲も出たのですっかり元気になったのだ。

それにしても片目が開かないだけでボクが犬相の悪い犬になってしま
うとは我ながらびっくりなのだ。
野良猫がボクをバカにして周りをウロウロした時は片目をつぶって
ウゥ〜とノドを鳴らしただけで怖がって逃げて行くかもしれない。

ボクが元気になったら、ボスもアキコも獣医さんのところに行った時
ボクが怖がって情けない鳴き声を出したという話をした。
あの時は本当に怖くてキューキューもキャンキャンも通り越した情け
ない声を出してしまった。
今考えるとちょっと恥ずかしいのだ。

でもアキコが、歯をむいて噛みつこうとするのではなくて「助けてく
れ」という声を出したボクをヨイコだと褒めてくれた。
虫歯もなくて丈夫な歯のボクが噛みついたりしたら痛いからダメなのだ。
ボクは人が大好きなので、噛みついたりしないヨイコなのだ。
(ボクに虫歯がないことはボクのあくびの写真を見るとわかるのだ。)


2008年07月12日(土)  うどんげの花 

ボクがまだ犬相の悪い犬なので、今日も別の話を書くのだ。

この写真は壁から生えた、伝説の「うどんげの花」なのだ。
「花」と呼ばれているけど本当は植物ではなくクサカゲロウという虫の
卵なのだ。

どうしてなのか知らないけど、昔、日本ではクサカゲロウの卵は「3千
年に1度花が咲き、花が咲いた時に如来さまがこの世に現れる」という
仏教伝説の「優曇華(うどんげ)の花」だと勘違いされていたらしい。
どう見ても植物じゃないのに、誰がそんな嘘を言いふらしたんだろう。

このクサカゲロウという虫は緑色で透き通った羽のきれいな虫なのだ。
成虫はきれいな虫だけど、幼虫の時はてんとう虫の幼虫を凶暴にしたよ
うな大食いの怪獣虫なのだ。
この幼虫は野菜につく悪い虫をムシャムシャ食べてくれるという大食い
の虫なので、農薬の代わりにこの幼虫を畑にまくという方法も実際に行
われているらしいのだ。

農薬をまくよりもクサカゲロウの幼虫をまく方が気持ちがいいかどうか
は別として、この幼虫を箱詰めにして売っている商品の名前がすごい。
その名も「カゲタロウ」なのだ。
ボクの庭で孵化したこの幼虫を見つけたら迷わず「カゲタロウ殿!」と
声をかけてみたいのだ。


2008年07月11日(金)  拾いもの 

アキコは実家に用事があって出かけた時に、道ばたでとても大きな拾い
ものをしたのだそうである。
アキコが拾ったのは写真のカメなのだ。
大きさは頭からシッポまで入れると1メートルあったそうである。

アキコのママが「噛みつき亀だったら大変だ!」と言うので、アキコは
オマワリさんに電話までしてしまったそうである。
オマワリさん、お騒がせしてゴメンナサイなのだ。

結局このカメは噛みつき亀ではなくて、近所で飼われているリクガメだ
ったらしい。
近所のおばちゃんに聞いて、カメの飼い主の家までカメを運んで歩いた
アキコは「ゲンゾーよりずっと重くて疲れた!」と言っていた。
近所のおばちゃんが言うことには「このカメは安くないのよ」だそうで
ある。
ボクより立派な小屋に住んでいたとアキコも言っていた。
お安くなくてボクより大きなカメ。
すごい拾いものだったのだ。


2008年07月10日(木)  犬相の悪いボク 

ボクは生まれてから一番怖い思いをしたので、日記を書く元気もビス
ケットをねだる元気(ビスケットを口の前に持って来られたら食べる
けど)もなくしてしまっていたのだ。

今日はちょっと元気が出てきたので、ズルをしてちょっとさかのぼっ
て日記を書くことにした。

ボクが怖い思いをしたのは、獣医さんのところなのだ。
散歩に出かけた時に草むらに顔をつっこんだら、右目に何か入って、
ボクの右目が開かなくなってしまったので、ボスとアキコに連れられ
て獣医さんのところへ行き、口が開かないように口カバー(本当は何
というのだろう?)をされて、獣医さんのご夫婦、ボス、アキコ全員
に押さえつけられて、目をぐりぐりされてしまったのだ。
本当に怖かったのだ。

右目が開かないボクを見てアキコが「ゲンゾーが犬相の悪い犬になっ
てしまった」と言って悲しんだ。
犬相が悪いボクの写真は撮らないというので、今日の日記にはボクの
写真はないのだ。
早く目が治って元気なボクの写真を見せたいのだ。

2008年07月09日(水)  似た者同士 

ボクの納屋にはまだ野良猫一家が住んでいて、アキコはこの野良たちを
とても可愛がっているので、ボクはちょっぴりジェラシー犬なのだ。

今日もアキコは野良猫の写真を撮ってボクに見せてくれた。
2匹いる子猫のうち「バカな方」と呼ばれて特にアキコが可愛がってい
るというバカ猫なのだ。
こちらに背中を向けて顔だけこちらに向けたところなんて、いかにも
バカな感じで、ボクに言わせればちっとも可愛くなんかないのだ!

ボクは少しすねているので、アキコに写真なんか撮ってほしくない。
最近アキコが写真を撮ると言ってもカメラなど見ずに顔をちらっと向け
るだけである。

しかし、今日の日記用だとアキコがくれた写真を見てボクはビックリし
てしまった。
ボクにもし名前がなくて兄弟がいたとしたら、ボクはきっと「バカな方」
と呼ばれていたに違いないのだ。


2008年07月05日(土)  柿の木 

ボクの庭に生えている柿の木が去年の台風で折れてしまったのだが、その
柿の木が今すごいことになっているのだ。
どうすごいかは写真を見てもらうとわかるのだ。
新しい枝がたくさん伸びて、モサモサのフサフサになっているのである。

去年の秋に小さい枝が出てきて喜んではいたが、まさかこんなにたくさん
新しい枝を出して、それがこんなに元気にぐいぐい伸びるとは思っていな
かったのでビックリなのだ。

この柿の木は根っこがまだ半分土の中に埋まっているので、ちゃんと生き
ていたのである。
去年カエルがたくさん詰まっていた幹の穴なんて、もうどこにあったのか
も見えないほど元気いっぱいなのだ。

ボスとアキコは「今度は柿の木が折れないように背の低い柿の木に仕立て
るぞ」と言っていた。
8年後には本当においしい柿の実が食べられるかもしれないのだ。


2008年07月04日(金)  健康はすばらしい音頭 

アキコが38度の熱を出したというので、またしばらく遊んでもらえない
かと思っていたら、ボスの処方ですぐに熱が下がったらしい。
ちなみにボスの処方は「布団を3枚も4枚も掛けてサウナのようになって
寝ること」らしい。
「とにかく汗をかけば熱は下がる」というスパルタ処方なのだ。

熱が下がったら今までよりも元気になった、とアキコはとても元気なのだ。
庭に出てきてボクともたくさん遊んでくれたのだ。
今朝はどしゃ降りの雨が降って庭が少し濡れていたけど、ボクは嬉しくて
いっぱい走り回ってしまった。
ついでに「健康はすばらしい音頭」の踊りも踊った。



ちなみにサウナのようになって大汗をかいたのにアキコはちっとも痩せて
いないのだ。
アキコは「これが自分のベスト体重だ」と言い張っている。
あれがベスト体重だとすると世の中の人間はほとんどが「ひどく痩せすぎ」
になってしまうので、ボクは絶対違うと思う。

2008年07月02日(水)  イナバウア 

今日ボクは散歩中にステキな葉っぱを見つけた。
ワラビの葉っぱにも見えるが、何の種類の葉っぱなのかはわからない。
わからないけどステキなこの葉っぱは、いつぞやの冬季オリンピックで
大流行したイナバウアのポーズを取っていたのである。

イナバウアという技はポーズのことではなく、足の向きのことらしいが、
イナバウアと言ったらやっぱり背中を反らしたこのポーズなのだ。
長い間このポーズを取り続けるのはさぞかし大変なことだろうと思うが、
このシダの葉っぱはボクが見ている間ずっとこのポーズをキメていた。

今年のオリンピックにスケート競技はないので、イナバウアの練習では
なく、走り高跳びの練習かもしれない。
テレビでオリンピックを観戦したらきっとこのシダ君が日本代表で登場
するに違いないのだ。
跳ぶ時のポーズはきっと「シダバウア」として大流行するのだ。


2008年07月01日(火)  ボクとアキコの大発見 

ボクは大発見をしたのだ。
今年は春からとても雨が多くて晴れた日が少なかったせいか、ボクのまわ
りの桜の木や柿の木の葉っぱがいつもの年よりずっと大きいのである!
きっと木は太陽の光をたくさん集めようとして、いつもの年より葉っぱを
大きくしたに違いないのだ!
すごい発見をしてしまったのだ。

今日アキコが庭で「すごい発見をしたぞ!」と言ったので、ボクはアキコ
も木の葉っぱがいつもの年より大きいことに気がついたのだろうと思った
のだが、アキコの発見は違った。

アキコは「ゲンゾーは黒いタンクトップを着ている!これは大発見だ!」
と言うのである。
ボクはタンクトップというのが何なのか知らないが、写真を見たら確かに
ボクは黒い服を着ているように見えないこともない。

しかし、そんなことで「大発見」と言うのはどうだろうか?
ボクの方がずっとすごい発見なのに・・・。


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