Title / Place of peacefulness(安らぎの場所)
◆Thanks◆
 music by Are you
picture by LOSTPIA



思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・
耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか!?



石ころのように

 
このまるい石ころは
どこから流れてきたのだろう
南の海からきたのかな

長い旅のとちゅうで
たくさんの波に打たれたから

長い旅のとちゅうで
たくさんの岩にぶつかって
とがった角を落としたから

まぁるく まぁるく
なったのね

わたしもいつか
たくさん旅したら

この石ころのように
まぁるく まぁるく
なれるかな


091



***

海で丸い石をたくさん見つけました


キミに届けようと思う

 
この空いっぱいの星を
両手でかき集めたら
こころとカラダに
詰め込んで
キミに届けようと思う

眩しいまでの未来と
芳醇な煌きの彼方に

消えない幸福と
忘れ得ぬ充実の日々を

見えない夢のむこうまで
幾億光年の命に託して
キミに届けようと思う

ふたりだけの夜は
帰らぬ誓いの彼方
遍く星の瞬き

永久(とこしえ)
夜空のシンフォニーに
願い託して
キミに届けようと思う



090


風よ キミに・・

 
さわさわの
新しい風が
ボクを掠めてゆく
躍動するチカラだよ
萌える緑だよ

いま通って行ったのは
たしかにあの新しい風
いま走って行ったのは
たしかにあの美しい声

睫毛にかかった露が
陽光を集め・・・
強く惹きつける様は
たしかにあの娘の横顔

駆け出したいほどの
抱きしめたいほどの
この強い衝動と
突き上げるこの心魂を

押さえ込むほどの
強く優しいひかり
あの娘のチカラ

誰も触れえぬキミだから
ボクはひとりここに立ち

天高く伸びて大樹となり
永久に
その風を受ける身になろう



089


聴こえていますか

 
聴こえていますか
あなたからのプレゼント
聴いています

ジャズピアノの流れが
ひとりじゃないよと
優しく私に頬摺りします

白い雲が
五月の空にぽっかり漂い
この世界を覗いていました
もしかしたら あれは
あなただったのでしょうか

あなたが居た世界は
目まぐるしい程に移ろいで
今日も種々の音でいっぱいです

私はそんな世界を飛び出して 
ひとときをここにゆだねています
喧騒から逃れて
あなたの音の中に
浸っています

風や光は
こんな私に遠慮して
ここまでは
入って来ようとしないから
今はただ こうして
あなたの世界に
すっぽり埋もれていれるのです

あれから 
悲しいとき 寂しいとき
いつもこうして
あなたの曲を聴いています

聴こえていますか
届きますか
あなたのところまで・・・・・ 




088




***

お友だちMさんに贈りました





海鳥よ

 


海面の際を飛び
水に姿落とす海鳥
今にも羽を濡らしそう

海路ゆく舟が
ここにお乗りと
そっと両手を差し出す
その行方さえも訊かず
優しく鳥を抱き寄せる

大きな愛に抱かれて
海鳥は
傷だらけの羽を
そっと甲板に下ろす
ゆっくりと
深い息をひとつ吸う

海鳥に新しい力が漲る頃
青い海を染めて
朝陽がのぼる
青い空を揺れて
碧色の風が吹く

海鳥よ 
さあ旅立ちなさい
暁のもとに

そして
いつかまた疲れたら
きっと戻っておいで
この舟に・・・




087


この空翔けて・・・

 


この空翔けて
キミのそばにそっと降り立とう
キミはふと風を感じるだろうね

キミのうしろからそっと目隠し
キミはふとワタシのこと思い出すだろうね

でもあと少しだけ
キミのそばにいさせてください

キミの物思いのしぐさながめ
キミがデンワする声を聴いたら
キミの背中を一度きり抱きしめさせてね

それから・・・
キミの温もり覚えたら

永遠の時を刻んで・・・
キミはワタシの思い出ファイル

この空翔けて
キミのそばへ・・・


086


微笑みのうしろがわ

 
笑顔のベールに包まれて
いまだ誰見たこともないと言う
キミ持つ神秘の涙・・・

人の幾倍も
涙の重み知ればこそ
自分の涙見せぬよに
微笑み変換
天使のチカラ

なかまの空を自由に飛んで
水色の微笑シャワーする

この世界満ち満ちて
ありがとうのキミの極上

だけどね 

いつか ここにだけ
キミの涙 降らせておくれ

ふたりでいっぱい泣いたなら
ほんとのキミに出会えそう




085





***


大切な友人Aさんに贈りました



この闇の・・・

 


やみのなかで
こころがふるえている
かぜがさわいでいる

あなたのやさしいこえが
みみもとをとおるとき
やさしくかみをなで
せなかをそっとたたいていく

それなのにわたしは
あなたをみつけられないまま
いつまでも
このくらいばしょに
さまよっています

このやみのむこうに
なにをみつけだせばよいのでしょう
なにをさがしにいけば・・・



084


旅人よ 答えておくれ

 


空に星降るごとく
地上に月影落ちるごとく
今日も人知れず
宇宙の旅人

名も聞かず
声も知らずに
信ずれば
それを
愛(じゆう)と呼べるのか

数知れぬ星屑の中
出会えた喜びに
花を贈り言葉を紡ぐ
それが
自由(あい)の形なのか

空に星降るごとく
地上に月影落ちるごとく
今日も人知れず
宇宙時間を旅する人よ

答えておくれ
わたしのために


083


天使の雲に乗って

 


あの空の
天使の雲に
心あずけ
しばし 
君に酔いたいな

天使の羽
幸せ色に
優しく白い孤を描き

透明のわたし
一入(ひとしお)の君へと旅をする

ふわっと空に羽ばたけば
君の蒼いまなざしに
ほらね 
わたしたどり着く

悲しみ色を染めながら
他人(ひと)には見せぬ君ならば

一際(ひときわ)の君の安らぎ
壊したりはしないから
ほんの少しだけ
そばに居させて

雲で鎮めて
空に溶かしたこの涙
そぉっと渇かすその時間 

あの頃のよに
君の眼差し
抱いていたいのです

だから
あと少しだけ
そばに
居させてくださいね


082

 < 前へ  トップ&もくじ  次へ >


siki [MAIL]