おもいのかけら
秋里彩華
■
■
■
■
■
■
七夕
「七夕」
星に届けと
短冊に
書いた願いは
遠い過去
笹の葉に
雨が降る
今日もまた
あなたに
逢えない
2004年08月17日(火)
■
■
■
■
■
■
ふたりのかけら
「ふたりのかけら」
神様は
わたしたち
二人の中に
それぞれの
かけらを
授けてくれた
どこにいても
いつかかならず
互いを
探し出せるように
2004年08月16日(月)
■
■
■
■
■
■
別れのまえに
「別れのまえに」
花のように
かれてゆく
あなたのそばで
だまってそれを
見ていることしか
できなかった
もはや
あなたを
救えるものはなく
せめてこの
てのひらの
ぬくもりを
あなたの
いのちに
やきつけて
おきたいのです
2004年08月15日(日)
■
■
■
■
■
■
よるのまにまに
「よるのまにまに」
いちめんに
ふうわりと
うかんではきえ
かなしみが
そらへ
かえってゆく
こだちのなかを
ゆうらりゆら
ゆられておちて
なみだのつぶが
だいちに
とけてゆく
トゥラルラ
トゥララルラ
あのこはひとり
しずかにないた
トゥラルラ
トゥララルラ
みおろすつきが
なぐさめうたう
よるのまにまに
2004年08月14日(土)
■
■
■
■
■
■
いのち
「いのち」
ふたりが
出逢うために
うまれ
別れるために
共に生き
泣き笑い
交じり
残されるものは
何なのだろう
2004年08月13日(金)
■
■
■
■
■
■
運命の輪
「運命の輪」
めくるめく
運命の輪に
翻弄される
わたしたち
波間の小舟
どこへ
行くのか
何を
見るのか
すべては
未来の
手の中に
2004年08月12日(木)
■
■
■
■
■
■
おもいをのせて
「おもいをのせて」
空へ向かって
いっしんに
伸びる
みどりたち
空の彼方へ
癒されにゆく
ああ
今日も
いのちは
天を
めざしてゆく
2004年08月11日(水)
■
■
■
■
■
■
ムラサキの石
「ムラサキの石」
カーンカーン
鳴る石は
大地の胸に抱かれて
あまりの愛の深さゆえ
頑なになり
今日も動かず
カーンカーン
森に響く
ムラサキの石の泣く声は
カーンカーン
夜のしじまに
ただただ空気を
震わすばかり
カーンカーン
渇いた風に
雪花がつと飛び交えば
カーンカーン
空に泣くのは
静かに抗う
ムラサキの石
2004年08月10日(火)
■
■
■
■
■
■
紅い月
「紅い月」
どんなに
愛し合っていても
この世の果てまで
たどり着いても
あなたと私
結ばれない
かもしれないと
夕暮れの
哀しいくらい
か細い月が予言する
もう運命を
サダメと
呼ぶのはよそう
たとえ抗う
強さがなくとも
いまは失いたくない
あなたと私
乗り越えてきた月日
2004年08月09日(月)
■
■
■
■
■
■
夕暮れは悲しい記憶
「夕暮れは悲しい記憶」
帰る場所を
失くして
ひとり
もう
泣かないと誓う
夕暮れは
悲しい記憶
決して
交わることのない
空と海
それは
まるで
あなたと私
2004年08月08日(日)
初日
最新
目次
MAIL
HOME
My追加