けろよんの日記
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2016年11月13日(日) 「東京ロンダリング」他2冊


「東京ロンダリング」 原田ひ香
 
不動産好きにオススメの一冊。

事故物件(自殺とか殺人とかそういう曰くつきの不動産)に
しばらく住むというロンダリングのお仕事をする女性のお話。
 
事故があった不動産を賃貸に出すには借主に告知する必要があり、
一度間に誰かを住まわせればその義務がなくなるという設定。
(今の宅建業法上はどうか調べてません。悪しからず。)
 
 そんな仕事をする主人公はやはり事情ありの人です。
仕事や周囲の人との交流を通じ少しずつ再生していくのですが、
 再生の芯に自分の仕事を通じて培った誇りがあるというところ、
羨ましく思います。続編のようなものもあるそうなので読んでみる。

「リップヴァンウィンクルの花嫁」も併せて読むか観るかすると
面白いかも。  

「彼女の家計簿」 原田ひ香
 ミステリ風味もありながら、
 働いてごはんを食べる、女性の誇らしさやそれを手にいれるまでの
 あれこれ、言い訳とか邪魔とか男の面子(←超メンドクサイ) とか。
 様々な残念や無念を超えて、ほのかなすがすがしさを感じる。
 よし! 明日も働いておいしくごはんを食べよう!と思う。 


「観劇女子オペラちゃん」 佐藤ちまき+最善席
  
観劇にどはまりしたオペラちゃんの日常(!)を描く4コマ漫画。

良く知らないけど「テニミュ」にはまった人らしい。
しかし、観劇女子の生態はどこでもいっしょだな…。
はるな檸檬の 「ZUCCA×ZUCA] で既視感がある。
、、、っていうか財力にも時間にも制限があるからそこまでできないけど
あったら自分もやってる筈なので、、心情的にはひじょおによくわかる。
自分の日記を読みかえしいるようなものだな。
 
愛がだだもれしているのは同じだけど、
神がついてるのは「ZUCCA×ZUCA」


2016年11月05日(土) スカーレット・ピンパーネル

10月30日(日)大阪初日、と5日(土)の2日観劇。
宝塚版をみてストーリーよし、歌よしでいつか東宝版になったらいいのにと思っていたところ。

 フランス革命の混乱の中次々粛清されるフランス貴族たちを助ける謎の人物スカーレット・ピンパーネル(紅はこべ)とその仲間。
 彼らを追うフランス革命政府の要人ショーブランとの知恵比べ。
 紅はこべの正体はイギリス貴族パーシー・ブレイクニーであった。 
パーシーと彼の妻フランスの人気女優マルグリットとショーブランの三角関係も絡み…。

 パーシー(石丸幹二)とマルグリット(安蘭けい)が
がっぷり組み合ってど迫力の舞台。
 エリザのトート閣下以来の石丸さん、貴公子の役の方が絶対はまる! 
えらくディフォルメされた感じのおやじギャグ連発(敵の目をくらませるために
バカの振りをしている)のが、わざとらしくなくしっくりくるのは半沢効果か年の功か。
 
 一方で圧倒的な歌唱力で客席をねじ伏せる。
ミュージカル界の帝王は自分の中では山口祐一郎一択だと思っていたが認識を改めた。
(ボクシング界に高嶺竜児と剣崎順がいるようなものね。)

 マルグリット(安蘭けい)はコメディー・フランセーズの
花形人気女優の貫禄たっぷり。主役2人は大納得の人選。
 ただ、2人とも迫力ありすぎてデュエットが琴瑟相和すという
より、ミュージカルでよくありがちな歌合戦になってる感も(;^ω^)

 弟のアルマン(矢崎広)との方がよっぽどしっとりしてたぞ。

客席は女性が大半だったのだが、冒険活劇という観点からすれば
がみてもかなり楽しめると思う。


 敵役のショーブラン(石井一孝)はマルグリットに横恋慕しまくりで
ストーカーで脅迫者になっちゃった過去の恋人なんだが、
石井さんの魅力のせいか可愛げのあるショーブランになっている。
 ロベスピエールとの二重奏とか独白の歌などはやはり素晴らしい。
 
 女性陣はマリー・グロショルツ(則松亜海)。則松はいろいろ
曰くつきの女優さんであるが、しっとりと落ち着いた歌いぶりのみ
取り出せば好感を持てなくはない。
マリー(実在の人物)の職業が物語のキーを握り、最後の種明かしでは
おーっ!っと膝を叩いた。

 ところでマルグリットとパーシーはとある事情から結婚式の
から数か月仮面夫婦となるんだが、
 パーシーの絶対零℃でブリザードビュービューのくせに
外には愛想よしで妻には慇懃に礼儀正しいところ、
どっかでみたことあってマルグリットと一緒に眉間にしわよりそうだったw

お衣装も華やかできれい〜。
特にマルグリットのウェディングドレス!
エンパイア風というのかバストラインで切り替えがあって
すっきりとでもサテンに金糸銀糸の刺繍とスパンコールの華やかさで
うっとり。


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