けろよんの日記
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父が家業を閉じることに決めた。 後継者もなく、儲からず、高齢の身内、若干の従業員さんたちだけで 文字通り身を削っての商売。 昨春叔父が亡くなってからはいつ何が起こっても不思議はない、 その際は何を置いても協力しようと腹をくくっていた。
先月末、とうとう業務が終了した。最後の期。 勤め先での職業柄、性悪説全開で父に懇々と対応策のアドバイスもどきを 行った(つもりだった)が、父は五月蝿そうに、飄々と払いのけ、 母と私は寄り集まってはやきもきやきもき。
ところが、母によれば驚くほどあっさりとした顛末で。 そろそろ高齢の従業員さんは再就職先が数社引き合いがあり、 周辺の同業他社さんからの好意的な協力、(商品の融通や、買取の打診)、 取引先さんは複数社から菓子折りをもって挨拶に来てくれたと。 一番不安な金融機関でさえ和やかな会談であったとのこと。
拍子抜けというか肩透かしというか。 くどくどくどくどと五月蝿がられながらヒステリックに叫んでた自分が ちょっと馬鹿みたいに思えたりして。
「お父さんはお金儲け下手やったけど、上手に信頼関係を作ってたんやなあ。 ほれなおしたかも」と母。 うん、私もお父さん見直したよ。いつか自分が仕事を辞める日が来たとき そういういい終わり方が出来るようにしたい。
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