2005年08月19日(金) |
盂蘭盆会・・・その2 |
お盆も終わったのに、今更どうして「盂蘭盆会」のダイアリーなんだろう? と不思議に思われる方も居られるでしょう。
暦をご覧頂いくとお分かりになるかと思いますが・・・ 実は、旧暦の『お盆』(今年)は本日8月19日なのです。
8月の15日も過ぎたのに何だか調子が悪いと感じて居られる方は 「道理でここのところ身体が重いはずだ」と 納得されたのではないでしょうか。
お盆・・・盂蘭盆について、様々な説がありますが一般的には 起源は梵語の ”ウランバ−ナ”から来た言葉といわれています。 その意味は・・・ 『逆さづりの苦しみから救う』というような意味になります。
お釈迦様の説かれた ”盂蘭盆経”に書かれている内容を わかり易くお話しすると・・・
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その昔、お釈迦様の十大弟子の一人である 神通第一と誉れ高い目連尊者は・・・誠に親を敬う心の深い人で、 亡くなった両親の菩提を弔うために出家をし、 厳しい修行をなしその神通力を得たのであった。
その神通力を使い、亡き親の恩に報いたいと 天眼で六道(天界・人間界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界)をくまなく、 探したところ・・・ 亡き母が何と餓鬼道に落ち・・・骨と皮との姿に変わり果て・・・ 逆さづりの苦しみを味わっていた。
悲しみのあまり・・・ 食べ物を携えて、神通力で餓鬼界へ飛んで行き 母に食べ物を食べてもらいたいと口元まで運ぶと、 食べ物は灰となってしまうのでした・・・
自分の神通力では、どうしても母を救うことが出来ないと 目連尊者は、泣き叫びながらお釈迦様のもとへと駆けつけました。
お釈迦様が仰るには・・・ 『汝の母は罪根深く結ぶ、汝孝順の声、天地を動かすといえども、 天神地祇もいかんともする能わず、ただ衆僧威神力のみあって、 よく餓鬼道の苦縛を解く』という事でした。
そこで目連尊者は、 夏安居(雨安居)〜雨季三ヶ月寺に篭って修行する期間〜を終えた 満月の日に(旧暦7月15日のあたりといわれています) 清浄な心身の百人の高い徳を持つ僧侶達を招き、 その僧侶達に供養をいたしました。
そして亡き母は・・・ 目連尊者が僧侶に布施をした、その徳により・・・ 長い長い餓鬼道の苦しみから救われたのでした。
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これが盂蘭盆会のはじまりと言われています。
目連尊者は、何故あの心優しかった母が餓鬼道に落ちてしまったのかを 深く考えました・・・ そして、母の罪業のもとは ”可愛い我が子を育て上げ、我が子の幸せの為にと貪欲な欲深い言動をさせていた” =自分の為であった・・・ という事に気が付き、号泣したそうです。
お盆の供養とは、深く餓鬼界に落ちた魂まで届くものであるのが 本来の姿なのです・・・
極密祈祷を為さっている方々には、 六明師の御厚意により 本日は「盆供養」をしていただけました。
お盆の季節は、様々な意味で仏教や御仏様を知り・・・ 仏心を養うことが出来る季節だと私は考えています。
杏珠
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