ニッキ?

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2005年07月26日(火) 江戸人逝く

杉浦日向子さんが亡くなった。

江戸風俗研究家、漫画家、エッセイスト、文筆家……
肩書きはいろいろつけられるけれど、
とにかく、江戸を身にまとっている人だった。

「お江戸でござる」に出演しなくなっちゃったんだな、
と思っていたけど、そういうことだったんだろうか。

『大江戸観光』好きだったのにな。
『一日江戸人』好きだったのにな。
あの、気負いを一切感じさせない、そして端正な文章が、
これからはもう生み出されることがないと思うと、残念でならない。

今頃あの世で、北斎と酒を酌み交わしたりしているだろうか。


2005年07月10日(日) (逆説の日本史3、西の善き魔女5巻、カザルスへの旅)

久々日記。
そして、あまり本を読んでないな。むむむ。

*****
井沢元彦『逆説の日本史3 古代言霊編』
歴史の「推理」は面白いんだけどなあ。
「歴史学者の態度、考え方」への対抗意識の方が勝ってきて、うざくなってきた。
歴史学者にけんか売るのもいいけどさ、
井沢さんの推理に興味があるんだから、を純粋に楽しませてよ。

*****
荻原規子『西の善き魔女』文庫版5巻
外伝なのでフィリエルではなくアデイルが主人公。
「お嬢様」は自分の非力さと、武器と、なすべきこととを知る。
それから、優れた仲間を得る。
人が生きる強さを学ぶ。
フィリエルがだんだん深刻さにはまっていくのに反して、
こちらは冒険あり、戦闘あり、恋愛ありで、なかなかに面白い。
ん? フィリエルの物語もそういう意味では要素は同じか。
でも、「自分の本来あるべき世界でないところ」でトラブルに巻き込まれる場合、
野から宮廷へ行ったフィリエルより、
宮廷から砂漠へいったアデイルの方が、「何もできない」加減が面白いのかも。

谷山浩子の「岸を離れる日」はフィリエルにぴったりだなあと思い、聴く。
って、アデイルの話なのになんでフィリエル。

*****
伊勢英子『カザルスへの旅』
実は前に読んだときも、感想を書けなかったのだけど、
今回ものばしのばしになってしまった。
読むと、最終的に打ちのめされるんだ(でも好きだ)。

そして伊勢さんの新刊『ふたりのゴッホ』。
エッセイの新刊は久々かしら。
発売日前日に入手して、ちょびっとずつ読み中。
表紙(カバーにあらず)が黄色!
鮮やかだけど、ちょっと渋い黄色!
ゴッホなだけにね。
その装丁に、まず胸が躍る。


鳥乃 |MAILHomePage

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