夜、散歩してる。 そろそろ私の好きな時期だ。 夜、冴える空気 冷たい空。 あぁ、いいなぁ。 月を見上げるのは趣味だ。 そろそろ満月だーとか 下弦だなーとか ぼけっと考えながらぽてぽて歩くのが 昔から好きだ。 荒んでた頃も 切り裂いた身体中、痛かった日も 帰るあてがなかった時も ふらふらタバコ喫いながら歩く 冬の夜道が大好きだった。
20代半分過ぎて 歩き煙草をしなくなったのが わずかな成長。変わった所。 中身は大して変われない。 たまに痛々しい自分の中身に 空笑いが浮かぶと云うか 周囲との差に気付く瞬間、のような あー、そっか。感覚、が違う、んだな。 なんて思い直す。 それで掴み掛かることもないし 違う考えに噛み付くことも減った。 あぁ、真っ当だ。 待ち望んだ、平穏だ。 時折、どす黒く 澱んだ何かに耐え難くなるんだけども
完治はない。 寛解だ。 よくよく理解している。 平穏に生きたい。 相変わらずそれだけだ。 今夜も 月灯りで夜道を歩く。
やっとのこと ちまちまと荷造りを始めた。 前にここへ引っ越した時はどうしたんだっけ。 結局、二人でせっせと荷物運んで 大型だけ業者さんに頼んだんだっけ。 で、今回も無謀にそれをやろうとしてる。 でも前回と違うのは 何もない空っぽの空間に荷物を運び入れるんでなく 人が住んでいるその空間に立ち入る この何とも言えないやりにくさ。 後は過ごした年月に比例した 物の多さ…思い出に浸るのは容易だが せっせと見切りつけてゴミにしている。 今年が終わるまでに片付くかなぁ。
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