アナタがあたしに話した幾つが嘘で 幾つがアナタの本音なのか あたしには理解し切れないけれど
アナタの 声を潜めた叫びのような 心が零した悲鳴のような
そんな音が 聴こえた気がした
それは勝手な思い込みで 例えばいつも強気なアナタに云っても アナタはまた 何でもないような顔をして あたしを笑い飛ばすのだろうけど
アナタを 決して理解してはあげられないけど そんな驕ったことは云えないけれど
少しは見えるよ 少しは聴こえる
だから 嘘ばかりで覆った僅かな本音を あたしに聴かせて
あたしはアナタの言葉を 聴き逃さないから
戻らないもの、って たくさんあるな。 戻りたい、って 思ったことはないけど この手に戻るなら、って 考えても仕方ないことは、時々思う。 剰りにも簡単に、すり抜けていったものは 時折、留まらない感情を呼び起こす。
誰のせいでもないのに 返せ、と叫んだ。 あたしが悪いのに 消えないで、と嘆く。
ああ 捨てられないものが増える。 失くしてきたものばっかりだ。
得たのは何か。
不意打ちのキスに 不覚にも鼓動が締め付けられた。
仕方なくくれるキスって何かな。 その笑顔って偽物かな。 それでも、
まだ 傍にいて。
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