ちゃと日記
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拾ってきたばかりのちゃとは生後推定50日で、 もちろんトイレは覚えていませんでした。 猫を飼うこと自体はじめてでかなり不安でした。
最初の晩、母猫恋しさに「なぁう、なぁう」泣いて仕方が無いので、 膝の上にで抱いてやっていたのですが、 まったく泣き止む気配が無くて途方に暮れていました。
ふと大人しくなったので、落ち着いてくれたのかなと思いました。 ところが、30秒位してしきりと膝の上から移動したがるので、 放してやるとその後には・・・。 「やられた」って感じでした。 この後も羽毛布団の上とかマットの上とか・・・。 こういう躾は根気が大事と自分に言い聞かせて、 辺りのにおいをかぎ始めたらすぐトイレに入れたりしてたら、 2,3日で覚えてくれました。
こういう所は猫は楽ですね。
今は、トイレの砂を飛び散らせるのに頭を悩ましてます。 何かよい知恵ありません?
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なぜ、“ちゃと”かというと御想像通り単純で「茶トラ白」だからです。 さらに実家にいるアメリカンショートヘアーの”テト”に対抗したものでもあります。 2,3日で、“ちゃと”って呼び声に反応したり、 返事したりしてくれるようになり、とてもうれしかったです。
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ちゃと”を拾った次の日、 仮病で会社を休んで近く動物病院に連れて行きました。
動物病院に行くのは初めてで、どきどきしながら連れて行きました。 その時、”ちゃと”はリュックに入れて連れて行きました。 トラックとかがすぐ側を通るととても怖がって 「なぁう、なぁう」泣いてちょっとかわいそうでした。
先生はすごく優しいいかにも動物好きって感じの先生で ”ちゃと”もそれほど怖がってませんでした。 生後40日くらいで、体重700g、 特に回虫とかダニ、ノミもいない、健康だということで、安心しました。 ついでにワクチンも打ってもらいました。
帰りに“○×ちゃと”って書いた診察券をもらい(“○×”は私の名字)、 さすが動物病院だと思いました。
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次の日の帰り、また同じ場所で泣いているのに気付きました。 昨日よりも泣き声が弱々しくなってる気がしましたし、 その上その日は雨が降っていました。 今日こそはなんとかしようと心に決めました。
しかし、体を触ったりするところまではいくですが、 やはりなかなか捕まりません。 1時間くらいたった時でしょうか、 追い込んだ生け垣から1歩引いて様子をみることにしました。 するといなくなったと思ったのか突然、私の目の前に飛び出してきました。 お互いにびっくりして一瞬見詰め合ってしまいましたが、 我に返るのが私のほうが一瞬速く、ついに捕まえることができました。 私の手の中で小さく震えながら「みぁう、みぁう」一生懸命鳴いてました。
鳴きつづける子猫をなんとか部屋まで連れ帰り、 急いでタオルで体を拭いてやりました。 体が乾いて暖まってくると、 与えた半生のキャットフードを「んにゃんにゃ」言いながら食べてくれたので、 初めてホッとしました。 やっと落ち着いて、知らないところに連れてこられたことに気付いたのか、 ベットの下に入り込んでしまいました。
そのうち慣れるだろうと思ってそのままにしておいたのですが、 寝ようと思って電気を消したらまた「なぁうなぁう」泣き始めました。 母猫を一生懸命呼んでるって感じでした。 抱いてやったりしてもいっこうに泣き止む気配がありません。 その時住んでたマンションはもちろんペット禁止の所で隣の部屋に泣き声が響かないか心配でしたし、 それ以上に辛そうな泣き声にどうしていいか困りました。 とりあえず、外の空気を吸ったら落ち着くかもしれないと思い、 首輪を付けて外の公園に連れて出てみることにしました。 しかし、どうしても泣き止んでくれません。 泣き声を聞きつけて近所の白猫がベランダから「じー」と、こっちを見ていました。 その猫に助けを求めたくなりましたが、どうしようもなくそのまま連れ帰りました。 結局、一睡もしないまま夜明けを迎えました。 さすがに泣き疲れたのかやっと寝てくれました。 予想以上に大変な夜でした。
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6月のある日の会社帰り、 コンビニの室外機の下から「みぁう、みぁう」と、 とても悲しそうで寂しそうな泣き声が聞こえてきました。 「どうしたのかな?」と、室外機の下を覗き込みましたが、 暗くてまったく見えません。
ふと気付くと、側の交差点で、白黒の小猫が車に轢かれていました。 捨てられてさまよっているうちに轢かれたんだと思いました。 あの室外機の下の猫は兄弟だろう。 このまま放っておくと同じ運命をたどることになるかもしれないと思うと放っておけなくなり、なんとか保護してやることにしました。
余程恐い思いをしたためか捕まえようと室外機の下に手を伸ばしたら、 すぐにげてしまいました。 その時初めてその姿を見ました。 それは、とれも小さな茶トラ白で長いしっぽが印象的でしたが、室外機の下とかにいたため真っ黒に汚れていました。 その後も生け垣の陰や室外機の下など逃げ回り捕まえることができません。 そのうち道路を越えて見失ってしまいました。 逃げ足もとても速くあれだけ元気であればまだ大丈夫だろうと 自分に言い聞かせてその日は帰りました。
(つづく)
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