小ネタ日記ex

※小ネタとか日記とか何やら適当に書いたり書かなかったりしているメモ帳みたいなもの。
※気が向いた時に書き込まれますが、根本的に校正とか読み直しとかをしないので、誤字脱字、日本語としておかしい箇所などは軽く見なかった振りをしてやって下さい。

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フェチバトン。
2006年09月23日(土)

 先日、神咲さんから本を借りました。

題名:戦う男の制服図鑑
著者:桜 遼+制服を愛でる会

 有名な本ですね。
 おそろしいのは同人誌じゃないところです。

 制服を学術的、歴史的に図鑑として扱っているわけがなく、要は萌え本のための資料集か、という印象です。
 以前敬礼が挨拶の集団(※海洋少年団という全国規模のボーイスカウト連合のようなもの)にいたことはあるものの、軍服なぞ未知の世界、毎度毎度「キラの制服のここんとこ何て書きゃいいんだよ…!!」と唸っていた私に、神咲さんが貸してくれました。
 あとはザフトの組織運用図を始めとする内部資料をだれか下さい(本音)。あとオーブ。
 そのうち今度は「働く男の制服図鑑」も借りる予定です。
 …誰か類似品で「日本サッカーリーグの制服図鑑」も出してくれないかな(J1、J2の球団オリジナルスーツ一式からホーム・アウェイ両方のユニフォームも網羅していることを希望)(実用性の薄さから商業本としては微妙)。

 ところで私がこの世の二次元で一番好きな制服は、幻想水滸伝のマチルダ騎士団の制服(青)です!!
 あれはいい。

 そして実はまだ残っている神咲さんからのバトン。
 …まだあるのかしら。

【フェチバトン】

■1.あなたは何フェチですか?
 何、と明確に問われると特にないかな…。
 敢えて言うなら白熊フェチ? 強い動物にはこの上ないときめきを覚える。白熊は地上最大の肉食類。

■2.異性を見るとき、まずどこを見ますか?
 …1でごまかそうとしたのが全然意味なかった。
 顔。
 次に脚。

■3.最近プッシュできる部位は何ですか?
 脚の長いモデル体系の男の人は、近くで見ても遠くから見ても目の保養になるので、ある意味顔より大事です。

■4.異性の好きな部位を5つあげてください。
・目
・鼻筋
・脚
・時計をつけた手首
・二の腕

■5.フェチを感じる衣装はなんですか?
・制服?
・普段平服出勤の人が、会議の日だけスーツというのもなかなか良いと思う。

■6.バトンをまわす人を5人
 錨で。


 ようやく、というかHDDに録画予約したまま放置していた「サプリ」の最終回を観ました。
 …私にはどうしてもK梨の良さがわかりません…。
 半ば伊東美咲の服にばっかり注目していたドラマでした。目下OL服について検討を重ねる日々です(女子がいない職場なので参考が身近にいない)。

 ジャニっ子といえば、先日カラオケに行った際にタキ翼の夏の新曲を歌ってみたのですね。
 背景に出るPV目当てに。
 そうしたら一緒にいたS姐さんがPV観ながら、
「新婚夫婦のバカンスのビデオ見せられている気分だ」
 ……ああ! そういう感じ!(とても納得した)
 ちなみに、初回CDの特典DVDの振り付け集もそんな感じです☆ お望みならいつでも貸すよ!(お泊り会では持ってくよ!!)

 …なんだ、私フェチバトン『ジャニーズ二人組フェチです☆』でよかったじゃん、と今気づきました。
 集団より一対一のほうがより考えて楽しいことが多いじゃないですか!(力説することではない)
 ちなみに私の中では翼が嫁。無邪気に相方を翻弄する嫁。あー考えてて面白い二人だなぁ!
 言うなればキラが翼、アスランがタッキー。………随分明るいアスランだな!(自分て言っといて)






菓子バトン。
2006年09月17日(日)

 本日から、ちょっとした投票場を設けております。
 この先の更新をするに当たって、閲覧者様の傾向を知りたいな、と思いまして(…何たって一年ぐらい半放置していましたので…)。
 トップにありますので、気が向いたときでもぽちっと一発。
 アンケート下部のボタンで途中結果も見ることが出来ます。一応おひとり様一日一票までですが、何回押して頂いても結構です。
 何か物申したい方はコメント欄もご利用下さい。
 27日まで置いておく予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

 土曜日は、月一恒例の地元オタク系女子による飲み会、略してオタ飲みでした。
 ただし今回の人数は私、神咲さん、小姐さんという小ぢんまりな会でした。
 途中でおなか一杯になってしまい、うつらうつらとしていてすみませんでした…(満腹になると眠くなる人)。
 ナチュラル志向の家のコロボックルと言われたことは覚えている。…ところで、神咲さんのほうが身長は5ミリぐらい低いんで!(現場で言い忘れた)

 そして本日は菓子バトン。
 林さんから今年の3月に頂きました〜。

【菓子バトン】

■会社(仕事場)にストックしてある菓子の量
 ない。
 たまに管理職の来客があったときに、その手土産が回ってくるぐらいです。

■今、食べてるお菓子
 ブルーベリーガム(ロッテ)
 キヨスクで目に入ったので新聞と一緒に買った。

■最後に買ったお菓子
 ブルーベリーガム(ロッテ)(上と一緒)

■よく食べる、または特別な思い入れのある5菓子
・ポテトチップス/コンソメパンチ(カルビー)
・チップスター/塩(ナビスコ)
・キャベツ太郎(メーカー忘れました)
・塩せんべい(トップバリュー/ジャスコブランド)
・とね川(大川屋/しょうゆ煎餅)

 …よく食べると言いつつ、二週間以上食べてないものばかりなんですけど…。

 大川屋の煎餅が、この中で一番好きです。
 参考:http://www.shinsen-wakuwaku.com/food/ookawaya.html
 祖母の実家近くにある煎餅屋さんで、祖母が帰郷する都度買ってきてもらっている大好きな煎餅です。

 ちなみに私は三上同様、甘いものが嫌いです。

■バトンを渡す5人
 アンカーで!

 割とこう、しょうがないのかなーとは思いますが、若い女=スイーツ大好き!傾向には辟易するときがあります。しょっぱいのが好きです。
 ケーキとか見た目は綺麗なのでケーキ屋をのぞいたりとか、写真で見たりなどは適度に好きなのですが、食えと言われると微妙。
 好きなケーキというと、せめてチーズケーキか、フランボワーズ。甘さ控えめだとなお嬉しい。

 そして身内の人たちには肉好きだと思われているに一票。
 割と事実なのであまり強く否定出来ませんが。






姉のマフラー(笛/木田圭介)(井原姉妹)。
2006年09月15日(金)

 姉が新しいマフラーを貰ってきた。いつの頃か近くにいるようになった長身の人が、最近買ってくれたものらしい。









「ふぅん、これが木田くんの趣味なんだ」

 無造作に椅子の背に掛けられたマフラーを手に持って、柚は台所にいる姉の背に声を掛けた。
 淡い桃色のカシミヤ。随分少女じみた色だ。

「っていうか、あいつ随分昔にあたしに好きな色聞いてきたのよね。で、そんとき面倒でテキトーにピンクつったらそれをねちこく覚えてやがって」

 青とかグレーとか、汚れの目立たない色のほうがよかったのに。
 ぶつぶつと、柚の姉は夕べの残りのカレーの鍋をかき回しながら呟いている。その顔は見えない。
 けれどわかる。それでも姉はきっと嬉しかったに違いない。少しでも嫌だと思ったのなら寒さが来た途端首に巻いたりしない。口は悪いが悪い人ではない。そんな姉の背に、柚はふふっと笑った。

「いいじゃない。木田くんの初ボーナス。わたしもお菓子もらっちゃった」
「あいつ妙にトンチンカンなのよねー。もう中学生っていう娘に未だお菓子! 絶対あのバカあんたのこと幼稚園の頃から変わってないと思ってるね」
「……お姉ちゃんて」
「何よ」
「ううん、なんでもありません」

 しおらしくしてみると、姉はふんと鼻息荒くカレーの鍋をおたまでぐりぐりとかき回す。
 姉妹ふたりきりの生活。親は生きてはいるがここにはいない。柚は両親と共に暮らした記憶はほとんどと言ってよいほどなく、口の悪い姉は「オヤはなくとも子は育つ」と言って憚らない。

「ほんっと木田くんて、お姉ちゃんにはもったいない人だよねー」
「…言うようになったじゃないの、小娘が」
「だって、木田くんやさしいし、いい人だし、買い物行くとき車出してくれるしー」
「…そうね、最近財布も出してくれるからいい男よね」

 うむ、と厳しく姉がうなずいている。
 カレー鍋はまだ温まらない。古いガス台は最近調子が悪く、火力が弱まっているようだ。それどころかともすると途中でぷすんと消えてしまう。
 安普請になりつつある小さなアパート。つつましく暮らす姉妹。たまにやって来る姉の恋人。それが柚の世界だった。

「やっぱ付き合うなら稼げる男よねー」
「えらそうに言っちゃって。木田さん中学生の頃からここ来てたじゃない。いっつも大根持たせてたの覚えてるんだから」
「いつもじゃない。持たせてたのは特売の日!」

 凛とした声で、とうとう姉は振り返って怒鳴った。
 勢いで揺れる、一つに括られた髪。切れ長の瞳、白い肌と完璧な調和を保った顔立ち。身内贔屓抜いても美人だよね、と柚は思う。
 それでいて性格と口の悪さも実に一級品だ。
 仕事ではそれを隠し、見事な『お嬢様育ち』と周囲に思わせているらしいのだから余計すばらしい。

「それで、なんでマフラーだったの? 木田くん夏ごろにそれ持ってきたじゃない。何かあるとは思ってたんだけど?」
「…………………」

 ようやくカレーの匂いらしきものが生まれ始めた頃に、柚は首をかしげながら『マフラーのなれそめ話』をねだってみる。
 ロマンスは意外と身近なところに眠っている。
 一回り以上歳の離れた美人の姉と、長身の恋人との話は柚にとってテレビドラマよりも面白い。
 姉は一瞬黙ったあと、くるりと背を向けて、一層力を込めてカレー鍋を回し始めた。

「…昔ね」
「うんうん」
「…あたし、中学生ぐらいのときに死んだ猫にマフラー掛けてあげたことがあってね。まあそれは、ほんとただの偶然と気まぐれだったわけなんだけれど、それをまた間の悪いアホの輔が見ていたというハナシ」
「ふんふん、それが木田くんだったワケだね! それでいつかお姉ちゃんにマフラーあげたかったんだね、木田くん! もーあの人でっかいくせに可愛いなぁー」

 うふふー、と頬を高潮させて笑う柚を、姉は気持ち悪そうに振り返った。

「バカ言ってんじゃないわよ。んなうすら寒い思い出語られたところであたしが全然覚えちゃいないのよ。それむしろダレ、って感じ」
「そう? お姉ちゃんなら十分有り得ると思うけど」
「この灰かぶりならぬ猫かぶりの我侭女によく言うわー」

 へっと吐き捨てるように言う姉を、柚は曖昧に苦笑する。
 柚の母と父はいるけれどもいない。けれど、姉はずっといた。
 十代も半ば近くなって時折思う。姉が今の柚の年齢の頃には、姉はもうこの部屋の大黒柱だった。
 身勝手に離婚問題を繰り返す両親を見限り、姉はひとりで柚の面倒を見て生きてきた。金銭的にはさほど苦境ではなかったかもしれないが、姉には姉の意地があり、見限った両親から生活費を受け取ることを心から恥じていた。
 十代の小娘がひとり、一体何をすれば自分と幼い妹を守って生活出来ていたのだろう。
 それでも、不足したものがある家庭であっても、姉はいつも綺麗だったし、繕った靴下でも快活に笑い、腹立つ出来事を口悪くあざやかにこきおろした。
 ボロを着ても心は錦。住めば都。あるもんで我慢しなさい。強く、けれど強がりではなかった言葉。
 結局、芯が強く優しい人なのだ。口は悪くて、天邪鬼で、大事にしてくれる恋人をすごく大切に思っているくせに語る言葉には必ず罵倒語が入ってもこの人は。
 どこか嬉しくなり、柚はただ笑う。

「…かっこいいなぁ、お姉ちゃんは」
「…あんた、どこの世界の人と会話してんの」

 とても嫌そうに眉をしかめる姉。
 柚が幼稚園のときにはもう両親はいなかった。小学生のときはたまに会った。中学生になって、彼らは長年の諍いにようやく終止符を打った。
 死んだ猫に自分のものを分け与えられるほど、生活に余裕があったわけではないのに。
 それでも良かれと思えばこの人はやってしまうのだ。マフラーなんてなくたってあたしは生きていけるんだから。そんなことを言ってそうな気がして、柚はまだ少女だった頃の姉を思う。

「よかったね、木田くんが覚えててくれて」
「だーかーら、あたしが覚えてないんだって!」
「ほんとにぃ?」

 照れくさくてそんなの覚えてないって言ったんじゃなくて?
 笑いを隠さずに柚がにやりとした目線を送ると、麗しの姉は「知らないってば!」という一言と共にそっぽを向いた。

「わたしの記憶によると、うちって余分なマフラー買う余裕ってなかったよねー?」
「うるさいうるさい! ほらさっさと皿出す! ごはん!」
「はーい」

 笑いながら柚は食器棚に駆け寄る。カレーの匂いはもう部屋中に充満している。
 秋の夜はゆっくりと寒さを増してカレーの部屋を包んでいた。









************************
 大変ひさびさな木田ヒロイン。鮎さんと妹さん。
 すいません超デフォルト名使用中です。
 木田、といいつつ全然木田が出ないのがこのヒロイン井原姉妹のイメージ(何それ)。最早笛じゃない(……)。

 私は結構きょうだい姉妹モノが好物です。かぷり。






色バトン。
2006年09月14日(木)

 木10の涼子対決だそうですが、私は篠原涼子派です。不信のときは松下さんが非常に気になったのですが、篠原涼子には勝てなかった。人生で初めて買ったCDは篠原涼子でした。まだ8センチのシングル。
 その篠原涼子の「花嫁は〜」ですが、前半ごろに主人公がよく使っていた白いバッグが非常に気になります。いいなぁ、あれ欲しいなぁ、と。
 まああのドラマで一番気になるのは小沢真珠ですが。あの人の方言訛りに感嘆しました。なんであんなに五寸釘が似合うんだ…(小沢真珠も女優として結構好きなほうです)。
 ドラマは女優次第で見るのを決めます。次点は脚本家。

 テレビといえば、いい加減深夜枠の面白番組をゴールデンに持ってくるのはやめて欲しい…。
 深夜だから見られるのに、七時枠に持ってこられたって働く身の上にはよほどでないと観られないんだ!
 だいたいゴールデンになると、内容がお子様にも安心☆風になってしまい、CMのたびに同じシーンを見せられ、三十分の内容を一時間に伸ばすあまり間延びした印象になり、結果すぐに消える…というのがあまりにも悲しい。
 マシュー南は深夜枠に返り咲いてくれないものか。
 Qさまは南海キャンディーズのしずちゃんと、アンタッチャブルの柴田に妹ときゃーきゃー言ってます。

 加えてテレビといえば、あいのりはいつの間に加藤晴彦が消えていたのか。
 夏前ぐらいにふっとスマスマのあとテレビを点けっぱなしにしていたら、おもむろにウェンツになっていてびっくりした。加藤晴彦はいつの間に。
 ロンハーも梨花のそっくりさんが出張るようになり(梨花好きなのに…)、ほんとまあアレコレがさっさと変わるなぁ、テレビ。

 何気にテレビ好きだよね、と言われますがたぶん好きです。多少偏りあるけど。
 愛エプの堂本光一ゲスト観たかった…!!
 ちなみにニュースは朝はみのもんたで夜はNHK。朝からみのもんたいいですよー。あのぶった切りっぷりに、つい反論を脳裏で展開させることが自分の思考を固めるのに役立ちます。みの自体が好きなわけではなく。お天気の根元さんが大好きです。

 …っていうかこの年でこんなにテレビっ子でどうすんだ…。
 ………メディアからの情報も絶え間なくキャッチするアンテナって必要ですよね!(頑張って格好いい言い訳を考えてみた)

 前置きが長くなりましたが、神咲さんからの挑戦状バトンです。

【色バトン】
※神咲さんにとっての私の色は「空色」だそうです。

■1. 自分を色に例えると?
 …薄曇の空みたいな薄いグレー。
 決意も覚悟も半端なくせに奇妙な明るさ。

■2. 自分を動物に例えると?
 猫。

■3. 自分を好きなキャラに例えると?
 好きなキャラでこの性格に似てるのがいるか!
 …と、思う。本当にこれ色バトン?
 えーと、「バッテリー」(あさのあつこ)の巧とは似てるかなぁ、と思います。あの子読んでると本当に胸が痛い…。いつかの自分を思い出してしょうがない。
 今は多少はトンガリっぷりは減ったと思いたい。

■4. 自分を食べ物に例えると?
 こ、こんにゃく…?(なんとなく)
 斬鉄剣では切れません。

■5. 次に回す人5人5色で
 回さないけれど顔と性格を知る身内の人を色で喩えてみる。
・神咲さん(艶やかな紫/深みのあるピンク)
・林さん(紅葉のような紅色/アースカラーの芥子色)
・葉月さん(Excelの基準色の薄緑/純然たる青)

・小姐さん(華麗な赤/漆黒)
・しらすさん(紺碧/スーツの色チャコールグレー)

 …彼女たちの趣味のイメージ=本人、となるのはまあ致し方ないという感じですかね。






春夏秋冬1(笛/真田一馬)。
2006年09月12日(火)

 一年の四分の一が流れていく。








 七月も終盤になって、ようやく梅雨が明けた。
 空は梅雨の頃の薄暗さが嘘のように晴れ渡り、鮮やかなブルーを背景に真っ白な雲が流れる。一週間しか生きられない蝉が短い生を謳歌し、太陽の角度が上がるについて気温が上昇する。
 世界は回っていた。わたしの横を、わたしを置いて。

「椿、買い物行かない?」

 小学校五年生のときに与えられた『わたしの部屋』で本を読んでいたら、母にそう声をかけられた。
 明るい声。何気なく声をかけてきてくれたようで、それが母なりの熟考の末の行動であるような気がした。

「ごめん、この本読んじゃいたいから」

 読みかけの本を見せながら笑ってみせると、母は「じゃあちょっと行ってくるから」と打てば響くような調子で言った。
 きっと、わたしの答えがイエスノーどちらでも、彼女は自分の返答をそれぞれ用意していたんだと思った。ほっそりした母の後姿。
 エアコンも扇風機もないこの部屋は蒸し暑い。去年の夏使っていた扇風機は、わたしがいない間になくなっていた。
 わたしはその行方を知りたいとは思わなかったけれど、父は勝手に処分したことをとても気にしてしまったらしい。新しいものを買ってくれると言ったけれど、断った。
 暑いのは好きではないけれど、新しい何かを身の回りに置きたくなかった。
 いまは、元々部屋に置き去りにしていったはずの団扇で涼を得ている。
 団扇を軽く扇ぐと、前髪と一緒に本のページも一緒にめくれる。まだ読んでいないページだったけれど、構わず団扇の風にまかせた。
 総ページ四百にも満たない薄い本は案の定、次のページの主人公の台詞はわたしには要領が得ないものだった。
 この家に戻ってきてから、そろそろ一月近くが経つ。
 大学は夏休みに入って、図書館はほぼ休館状態になった。解放日は専任の司書の人たちが出勤して、わたしのような非常勤は秋まで仕事がない。それもちょうどよかった。
 秋になれば、またわたしはここを出て行く。
 それだけは決まっていた。戻るときからそう決めていた。

「お姉ちゃん、そっちに国語辞典ある?」

 廊下から妹が顔を出した。
 風を通すために、二階にあるわたしの部屋と廊下に繋がるドアはいつも開け放したままだ。そのほうが、この家の両親や妹は安心すると思った。見えるところにいるという証拠だから。

「うん。そこの本棚から好きなのとって」
「好きなの? うわ、古い辞典なんてもう捨てなよ。どうせ新しいのじゃなきゃ役に立たないんだから」
「そのうちね」

 邪魔くさい。わかりにくい。と文句を言いながら、妹は辞書を引き抜いては発行年月を確認する。
 辞書は発行されてから二年以内のものを使いなさい。言葉として使用されている言語は意味が少しずつ変化するものだから、古い辞書は今と意味が違うものになっている可能性がある。
 そう言ったのは、わたしと妹が教わった高校の先生だった。

「…今井先生、相変わらず辞書研究会やってるの?」
「そ、違う辞書から同じ単語を調べて。どういう風に書かれているのか見比べなさいって、いつものパターン。毎年同じ夏休みの宿題なんて、手を抜いてるとしか思えない」

 つんと細い顎を逸らして、妹がふてくされる。パフスリーブのカットソーからは、日に焼けた健康的な腕。淡いピンクとその肌の色はとてもよく似合う。

「じゃあこれ借りていくね。しばらく使わないんでしょ?」
「うん。辞書使うならネットの使うから、好きにしていいよ」
「はーい」

 はだしの脚で出て行こうとした妹が、ふと何かを思いついたように振り返った。
 開いたままの本を膝の上に置いていたわたしの上に、妹の薄い影がかかる。

「そういえば、今日って七時からだよね?」
「何が?」
「サッカー。親善試合、真田一馬が出るんでしょ?」
「………………」

 わたしが『真田一馬』と一緒にいたことは、この家では妹しか知らない。
 黙ったわたしを、妹は怪訝そうに眉をひそめた。

「観るでしょ?」

 当たり前だよね。そんな口調だった。
 わたしがこの家に戻ってから、妹は全く真田さんの話をしなかった。そもそも、わたしがいなくなっていた期間のことを、この家の人たちは深く聞かない。
 短大が同じで、卒業して地方の実家に戻った友達のところにいた。わたしのその嘘を、両親はすんなり信じてくれた。妹は聞かなかった振りをしてくれた。
 戻ってきたことを喜んでくれているのはわかっている。両親も、相変わらず好きと嫌いの間の関係を繰り返す妹も。
 わかっている。家族と呼ばれる人たちが、わたしとの時間をやり直そうとしてくれることを、わかってはいる。
 わかっているのに、わたしはその中にどうしても入って行けないままだ。
 感謝や申し訳なさは感じているけれど、わたしにとっては、実の親や妹ですらわたしの世界にはいない人だ。この家に戻って、そのことをはっきりと自覚した。

「DVD撮るならパソコンのにしてね。下のテレビ、私がドラマ撮る予定だから」
「わかった」

 真田さんとはあの部屋を出た日から一度も会っていない。
 声も聞いていないし、メールも出していない。それでいいと思ってる。
 きっと、あの人とわたしの人生が交わることは二度とない。
 彼はきっとあの部屋でこれからもサッカー選手として生きていくのだろうし、わたしはわたしで秋からの生活のことを考えなければならない。わたしの世界を回すために。
 この家を出た数ヶ月間。戻ってきたわたしが得たものは、うっすらとした薄雲のような、けれど果てのない絶望に似たものだった。

『じゃあ、元気で』

 最後の朝、真田さんはわたしにそう言った。
 足元のキャラメル色の床、生成りの色をした玄関のドア。荷物を持って外に出て行こうとするわたしに、黒髪の彼はどんな顔をすればいいのか困っているように見えた。
 お世話になりました。楽しかったです。そう言ったら、彼はすこしだけ笑った。

『こちらこそ』

 社会人の如才のなさだったかもしれない。真田さんは、本人が感じているよりもずっと生活能力があり、職業の華やかなイメージよりもずっと堅実で、いい加減なところが少ない人だった。
 別れの握手はしなかった。前夜、すでにお互いの手の温度は知っていた。
 手を繋いで帰った夜。湿った宵の匂いは薄紅の花のように甘くて、大きな手のひらの温度は心地よくて。この手を得る人が少しうらやましくなった。明日の別れがあるからこうして触れていられるのだとわかっていて、少し泣きたくなった。
 あのとき、わたしがまた泣き出しでもしていたら、彼は。
 そこまで考えてその勝手な思いにぞっとした。出て行くと決めたのは自分なのに、都合よう別の道を想像している。いつもそうだ。わたしは、わたしの決めたことを成し遂げられない。
 自分の弱さと卑怯さに、吐き気がするほど絶望する。
 夏の午後は考え事をするのにちょうどよかった。たとえ涙が滲みかけたとしても、汗のようなものだとすぐに追い払ってしまえる。







 午後七時ちょうどに、民放のサッカー中継が始まった。
 録画はしなかった。どうせすぐに処分するものをわざわざ残しておく気にはなれなかった。そもそも最初から観る気にはなれなかった。わたしは真田さんの試合風景というものを、これまでほとんど観たことはない。
 彼はわたしがサッカーに興味がないことをわかっていたんだと思う。仕事の話はよくしたけれど、直接試合に誘われたことはなかった。

「うん、面白い顔ぶれだな」

 キックオフ前に発表された先発メンバーの一覧がテレビ画面に表示されると、居間の特等席を陣取っていた父がそう言った。その隣では妹もまだ始まってもいない中継画面に見入っている。
 ふたりは、そんなにサッカーが好きだったのかな。そう、思わず母に問いかけそうになった。きっとそうに違いない。わたしが知らなかっただけで。
 すぐ部屋に戻ろうとしたわたしを引き止めたのは、妹だった。

「お姉ちゃん、ここで観てけば」

 誘う言葉というよりも、なぜ観ないのか、という詰問のような響きだった。
 そうっとテレビのあるほうに近づき、父と妹が座っているソファの後ろからどこかのスタジアムの映像をながめる。

「…国際試合なの?」
「そう。時差がないから、日本の選手は楽だろうな。なんだ、椿もサッカーに興味が出たのか?」
「いままでオリンピックもワールドカップも観なかったのにね。あ、真田一馬!」

 ひときわ大きく、跳ね上がるような妹の声に、わたしの心臓も跳ねた。
 音楽に合わせて、各チームの選手入場が始まっている。十数名の列の中ほどには、妹が言うように黒髪のフォワード選手がいた。カメラの向きには全く気づいていないのか、昂然と顎を上げて歩いている。
 言葉にならない名前が、胸の中にこみ上げた。
 食い入るように見てしまったことに気づいたときは、もう画面は別の選手に切り替わっていた。

「真田かー。お父さん真田はあんまり好きじゃないなぁ」
「なんで」
「彼はフォワードとしては洗練されすぎているというか、繊細というか、悪くないと思うけどもうちょっと情熱とか頑張りみたいのが欲しいな」
「ふーん」

 相槌を打っている妹が、わたしのほうを気にしているのがわかった。
 生憎、わたしは父の感想は気にならなかった。ふたりが話している『真田一馬』は、わたしの知らない人だ。わたしはこの画面の中にいる人を知らない。
 口端をきつく引き締め、目を鋭くたぎらせ、戦う匂いを纏う『真田一馬』をわたしは知らない。
 わたしが知っているのは、もっとちがうひとだ。
 国家斉唱が始まる。胸に手を当て、軽く目を伏せ、小さく唇を動かす黒髪のひと。管楽器の音楽。ゆるやかな旋律に合わせて、青のユニフォームの人たちは口ずさむ。
 それは、歌うという行為に寄せた祈りの光景だった。
 音が発生しているというのに、十一人の選手の祈りは静謐さがただよっていた。国の名が背負う、そのこころの在り処はわたしにはわからない。
 やがて伏せられた目は開けられ、顔は前を向き。彼らは任された地へと散っていく。
 主審の笛が高らかに鳴り響いたとき、観客の慣性とカメラのフラッシュが白く光り輝いた。
 目が離せなかった。それだけは認めなくてはならなかった。
 数メートルの距離から、画面に映る遠いスタジアムを見つめていた。長方形の右端寄りに立つ黒髪の人に、わたしが見てきた数ヶ月間の面影を見出すのに必死だった。
 それが、彼の戦う世界の一端だった。
 自分の世界を自分の力で回している人。
 胸が痛かった。

 夏の夜は、真田一馬との二度目の出会いだった。









***********************
 お待たせしてすみませんでした。
 中身的には、そろそろもう言うことなくなってきました。
 あ、思いっきりヒロインの名前はデフォルト名使用ですみません…。正規に移すときは変更可能になります。

 そんな、真田シリーズの最終タイトル第一話です。
 前のものはこちらか、正規の真田編参照です(注:若干訂正をいれた正規版のほうが正式版とも言えます)。






春夏秋冬。(追記あり)
2006年09月11日(月)

 やっとタイトルが決まりました。
 ずっと内容は決まっていたのに書けずにいた話です。
 渋沢、郭のシリーズそれぞれが書きたくて始めたサイトでしたが、その間にまたもう一つどうしても書きたくなって書き始めたシリーズでした。

 そんな思い入れを語ったところで、明日から再度始めます。すみません今日は時間切れで…。
 予告しとかないと、またタイトルで悩み始めそうなので。
 春夏秋冬
 真田シリーズの最終タイトルです。

追記
 すみません、明日エンピツさんのメンテナンスだそうです!
 1-17時の間なので、夜間に日記を書く私にはあまり関係ないとは思いますが、サーバーメンテって延びることも有り得るので、万一重なっていたらごめんなさい。
 あ、閲覧に支障はないそうですが、時間帯によっては閲覧も出来ない可能性があるとか。
 書き込みなどの私が行う作業が一切出来ません。






異世界バトン。
2006年09月09日(土)

 今日も元気にバトン。
 元気じゃなくてもバトン。帰りが遅くてもバトン。

ひとり相撲バトン勝負の説明:
 神咲あきこさん(別名エリザベート奈々香さん)が回してくるバトンを全部答えきったら勝ち。

 というわけで本日のバトンは以下。
 ちょっと待ってこれやってたら私当分小ネタ書けないんじゃ…という危惧は大丈夫です。別のところで発散してます。このサイト内、日記代わりに書き込めるところは他にもあるんですよ…(そういうことやってるから管理に手が回らなくなってくるんですよ)。

【異世界バトン】
※世界指定『種』で頂きました。

■Q1:目が覚めると其処は?
 地球規模で戦争してました☆
 ………おいおいおいおい。
 えーとじゃあとりあえず、崩壊前のユニウス・セブン。レノアさんの研究所前あたりに降ろして下さい(タクシーか)

■Q2:貴方には不思議な力が備わっていました。その能力は?
 宇宙空間でも生き延びられる能力。
 放射能浴びても無酸素でも大丈夫。

■Q3:何処からどう見ても不法人物な貴方は、その世界の最高責任者と面会することになりました。どうします?
 最高責任者…というと、ユニウス7の場合はパトリック・ザラさんでしょうか。
 とりあえず、息子に将来額が後退してしまう遺伝子を残したのかどうか小一時間ぐらい問いつめてみたい。

■Q4:何とか受け入れてもらえましたが宿がありません。誰の家に泊まりますか?
 パトリックさんちに泊めて下さい。
 家捜しして妻と息子の痕跡を見つけてやる。

■Q5:貴方がこの世界で必ずやりたいことは?
 生き延びる。

■Q6:貴方は元の世界に戻れることになりました。どうしますか?
 戦争なんか御免だね! と叫びながら戻りたい。

■Q7:おかえりなさい。次の人をどの世界にトリップさせますか?
 私は最後の異邦人。


自分メモ:
・色バトン
・フェチバトン
・菓子バトン







×××バトン。
2006年09月08日(金)

 友人神咲さんとは、いい加減長い付き合いです。
 どれだけ長いかの説明は割愛。今日も一緒にご飯食べてました。

 で、最近彼女は溜め込んだバトンを一括清算しているのですね。
 …姉さんあと何本あるんですか…。
 夏休みが終わった後に宿題始めるか最初からなかったことにしてしまう派じゃなかったのか(注:ここの管理人も同類)。
 なんかもう、ここまで回されると最早勝負ふっかけられている感じですね!
 よしわかった最後まで付き合おうではありませんか。全部終わったら私の勝ちだ(判定基準が曖昧)。

 そんなわけで本日は×××バトン。

【×××バトン】
※お題「渋沢克朗」で頂きました。

■Q1. パソコンまたは本棚に入っている『渋沢克朗』
・笛!コミックス全巻
・笛!文庫版コミックス1〜8巻(※渋沢登場は一部の巻)。
・笛!公式ファンブック
・同人誌
・身内にねだったりして獲得した渋沢絵
・お知り合いに頂いた渋沢絵・文

(以下自前・PC端末内)
・サイトアップ分正規小説渋沢分(33作)
・そのほかの季節限定渋沢小説(5〜6作ぐらい?)
・書いたけど表に出してない克朗さんネタ文章(数不明)
・歴代小ネタの一部(…100前後?)
・不明分(書きかけネタとか)

 まぎれもなく、渋沢克朗さんは人生で一番多く書いた二次創作キャラです。
 他の方のものより、樋口先生の原作より、同人誌より、自分が書いた「渋沢克朗」が一番多い…。これはアレですか、まさに自給自足(………)。

■今妄想している、『渋沢克朗』
・本人はただ自分の人生を頑張っているだけだったのに、輝かしすぎる栄光の道を突き進むあまり、気づけば一人になっていた克朗さん。あんまりに出来すぎて、出来ない人の痛みに鈍感になりつつ、必死で元に戻ろうとしても戻れず、三上にすら「お前変わったよ」と吐き捨てられて断絶。精神的に孤独でも戦いは一流。人生の勝ち組、でも一人。
・……っていう克朗さんはどうかしら! と、思ってる。
・いつ書くかどうかは微妙(結さんと絡めて書ければ最高なんですがー…)。

■Q3.最初に出会った、『渋沢克朗』は?
 原作初期の武蔵森戦のころ?
 7〜8年ぐらい前でしたっけ?

■Q4.特別な思入れのある、『渋沢克朗』は?
・東京選抜戦の頃、鳴海と翼の口論を止めようとしていたのに、止めようとした玲さんにとばっちりで水かけられたところ。
 『お父さん』ポジションは大変だなぁ! と思った回でした。

■Q5.『渋沢克朗』についてどう思いますか?
 大好きです。

■Q6.『渋沢克朗』のいいところ
 顔(正直に言ってみた)。

■Q7.『渋沢克朗』の悪いところは?
 身長が183センチなところ。
 ごめんね嫌いな数値なの。

■Q8.『神咲』さんに一言
 かかってくるがいい。

■Q9.『渋沢克朗』というお題を出されたことにどう思われますか?
 まぁ、外さないという点では順当なところですよね。自他共に納得出来る固有名詞だと思います。
 7年前なら水野、4年前なら郭、1年前ならアスラン、と言われても妥当だったと思います。

■Q10.最後にバトンを渡したい人5人とそれぞれのお題は?
 アンカーで!
 渡されたバトンは全部ゴールまで運んであげますよ。


 おかげさまで、目のほうは平均より随分軽症で済み、完治はまだですが本日どうにか職場復帰を果たしました。
 一時は発熱もありましたが、今はもう快方へ向かっております。
 無理は禁物、ということでしばらくはコンタクトもせずにのんびりと過ごしたいと思います。
 ご心配下さった方々、お心遣い本当にありがとうございました。






名前バトン。
2006年09月07日(木)

 …バトンが立て続けなのは、某さんが現在バトン週間らしいからです。

【名前バトン】

■貴方のPNはなんですか?
1)桜井都(さくらいみやこ) ※基本PN
2)遠子(とおこ)  ※笛限定PNのはずがすっかりごちゃまぜに。

■PNの由来は?
1)漢字一文字に憧れがあったので。
2)1を使っているうちに「子」がつく名前にしたくなった。

■差し支えなければ本名もお願いします。
 差し支えがあるので秘密。

■本名の由来は?
 父親の発案に、母親がアレンジを効かせたらしいです。

■過去に使っていたPNを教えてください。
 ………かろうじて「スズノ」?
 PNは最初から今まで基本的に桜井都です(遠子はむしろHNに近いものがある)。

■今まで可愛いと思った名前はありますか?
 漢字一文字に滅法弱い。

 結(ゆい)
 靜(しずか)
 彩(あや)
 葵(あおい)
 円(まどか)
 環(たまき)
 毬(まり)
 鮎(あゆ)
 柚(ゆず)
 桜(さくら)
 椿(つばき)
 翠(みどり)

 樹(いつき)
 朗(あきら)
 亮(あきら)
 涼(りょう)

 ……まあ、そのまま趣味で登場人物にこうやって名前をつけるわけですよ。うちの名前変換ヒロインズは全員漢字一文字です。翠はまだ名前出してませんが(※椿の妹)。
 個人的に、「三上亮」(みかみあきら)は響きがものすごく好きな名前なんですが、アイツだと思うとどうもこうも(それもどうだろう)。
 あ、あと「英士」も好きです。「英知」も好きだけど。英、と書いて「えい」と読む名前もかなり好きです。

■一番大切な恋人にはなんと呼ばれたいですか?
 個人的には「さん」付けが一番好きです。他人行儀じみたところがよい。

■PNと本名どちらが好きですか?
 どっちもどっち。どちらも自分であるようで、いつまで経ってもしっくりこない感じ。

■また生まれ変わってもその本名でいたいですか?
 否。

■次にバトンを回す5人
 ぶっちぎりアンカーで!


 名前は大切なものだとわかってはいますが、どんな名であろうと薔薇は薔薇、その香りに変わりはないわけで。
 個人的には、いわゆるアダ名の通称で呼ぶよりも、本名にきちんと「さん」「ちゃん」付けして呼ぶ(呼ばれる)のが好きです。

 名前といえば、昨日御誕生の新宮さまのお名前は12日に決まるそうですねー。
 ちょっと宮内庁のホームページを見てみたのですが、宮号(いわゆる**宮という呼び方です)と称号というのは別にあったのですね…。
 お印とか、なるほどーというものがあったりして、改めて見るとなかなか興味深いです(宮内庁ホームページ)。…っていうかそもそも自国の象徴たる皇族について、自分がろくに知らなかったということを反省。
 苗字がないことぐらいは社会科で習いましたけど。
 眞子さまのお印がモッコウバラで、佳子さまのお印がユウナであることにちょっとときめきました。
 …あんまり気軽にこんな日記で取り上げるのもいい大人としてアレなのでこのへんで。






ホラーバトン。
2006年09月06日(水)

 先に受け取っている名前バトンとかあるのですが、ホラーはまだかろうじて残暑のうちにやっておかないと季節外れみたいな気がするので、答えてみましょう。
 ちなみに小姐さんから頂きました。

【ホラーバトン】

Q1:恐いのは平気な方?
 いやいや全然ダメなほう。割とキライ。むしろかなり嫌い。
 金田一(少年の事件簿のほう)を読むのは日中・近くに人がいる条件つき。ぶっちゃけコナンもときどき怖いシーンがあるので夜は読まない。
 …ん、金田一とコナンはホラージャンルじゃないじゃん。

Q2:幽霊を見た事がある?
 ない。
 というかどれが幽霊なのかという見分けがつかない。

Q3:お化け屋敷に行くのとホラー映画を見るのとどっちが恐怖い?
 …ホラー映画(苦渋の選択)。
 映画とかのほうがダメなんだよ! 夜寝る寸前に思い出しちゃうから!

Q4:死後の世界を信じる?また、死んでもし幽霊になってしまったら何をする?
 信じていないわけじゃないけれど、色々と面倒ごとの多い現世から解放されてまで何かをしたいとは思わない。

Q5:死んだらキレイなお花畑が出てくると思う?
 それが理想です。えんま様の前にはあんまり立ちたくないな…。

Q6:death noteを拾いました。どうする?
 埋める。

Q7:幽霊が目の前に!!でも、その幽霊は自分の理想の人だった!! さぁどうする?
 サーヴァントにする意見の小姐さんに一票。
 幽霊でも自分に害を与えず見目麗しいなら好きになれる自信がある。

Q8:自分の部屋に幽霊が住みだした!!でも引っ越すお金はない!どうしよう!
 土下座してでも出て行って頂く。

Q9:自分ちに実はずっと使われてない井戸があったら?!
 実は、っていうか普通に存在しております。使っていない井戸。
 普段は蓋してありますけどね。たまに保健所の人が水質検査に来るよ。

Q10:着信アリのように自分にもその着信が来た・・!!!
 見なかった振り!

Q11:あ、あなたの後ろに何かいますよ。
 妹がいる。

Q12:ジェイソンとフレディ。どっちを味方にしたい?
 両者の厳密な違いがわかるほど詳しくないので、どっちとも言えない。

Q13: 幽霊と生身の人間。どっちが恐い?
 生身の人間に決まっているではないか。
 幽霊とじゃそもそも世界が違うナニか、ですむけれど生身の人間じゃよくも悪くもイーブンすぎる。

回す人5人
・薫平さん(田植えの頃の水田の清清しさも素敵なのでそのうちぜひー)
・林朱音さん(お菓子バトン忘れたわけじゃないのよ…!)
・あや乃さん(ウィーンとあや乃さんの組み合わせにうっとりしてました)(理想のセレブ…!)
・東香需さん(お忙しいならさっくり無視してやって下さい〜)
・笹本阿木さん(か、勝手にすみません…!)

 皆様、もし気が向かれたらお願いいたします〜。

 怖いもの系はほんとダメです。そもそも暗いところが大嫌いなので(なので夜は早いうちにスタコラと家に帰りたい)必然的に怪談とか肝試しの類もダメです。

 金田一は推理じゃねぇ、ホラーだ! と思っている。じっちゃんのもハジメのもダメだー(でもなぜ孫シリーズを二十数巻まで持っているのかは謎)。怯えながら堂本とともさかのドラマシリーズも全部観てた…。
 やっぱり「はじめちゃん!」の音声はともさかでないと私は無理です。あのやる気のない金田一が堂本剛にぴったりじゃないですか!(キンキファンに謝れ)
 …しっかし、金田一のドラマ版(第一期)は暴力的なまでに怖かったなー。最初の学園七不思議が今でもトラウマのように心に刻みついている…。
 怖いのに見てしまう、というのがホラーエンタティメントの醍醐味なのですかね。






彼女を作る三つの要素(Fate/凛とアーチャー)(その他)。
2006年09月05日(火)

 お砂糖とスパイスと何だか素敵なもので出来ている。








 イングランドの古い民謡では、少女というのはとにかく「甘くてステキなもの」であるらしい。
 しかし、こと遠坂凛に限っては、間違いなく別物だと彼女の従者は心の底から思っている。

「……まずいなー。このままじゃほんっとまずいわー」

 未成年の一人住まいにしては豪奢すぎる調度品に囲まれた居間で、遠坂凛はその白い額に皺を寄せて考え込んでいた。
 背中まで届く黒曜石のような髪、きめ細かく透き通るような白い肌、何も塗らずとも艶やかな唇に、聡明さと意志の強さを反映して輝く双眸。物腰には威厳すら漂う。ただの学校制服すら、彼女が着れば輝きを増す。まごうとこなき美少女である。

「…しょうがないわ。アーチャー、ちょっとアンタそこらへんの家の金庫から百万ばかりちょろまかしてきて」

 見目麗しさが泣くような軽口を叩くマスターに、サーヴァントと呼ばれる元死人の騎士は思わずこめかみに指を当てた。

「…凛、いくら金銭的苦境にあろうとも、サーヴァントに窃盗をさせるとはあんまりじゃないか」
「それほど切羽詰っていると理解なさい。…ったく、何だってこの国はこんなに税金ばっかり取るのかしら。固定資産税なんてクソ食らえよ」
「……凛」
「あーはいはい、わかってるわ。品がないこと言いましたごめんなさい」

 大理石のテーブルの上に、凛は管理台帳を投げ出す。
 遠坂家はこの街の管理者だった。一般社会に生きる人々とは異なる世界、魔術の世界においての管理者だ。ゆえに決してこの街すべての土地を法律的に管理しているわけではない。しかしそうでなくとも『遠坂』名義の土地屋敷は決して狭いものではなく、しかもその名義人は未成年で稼ぎはゼロに近しい。
 魔術社会は一般社会と隣り合わせで共存しているが、だからといって社会的な税金支払いの義務が消えるわけではなかった。
 象牙色の肌に白い髪をした彼女のサーヴァントは、頭を抱えて唸りそうになっている凛の背後で、小さく息を吐いた。

「意外と困窮しているのだな」
「…外で言うんじゃないわよ」

 低い声で言いながら、凛は布張りのソファに深く身を沈めた。何代か前の当主が、何かの仕事の報酬で受け取ったという名のある工房で作られた年代物のソファだ。定期的にクリーニングと修繕に出しているだけあり、その布の風味も刺繍の色も褪せていない。
 こういった家具や調度品のメンテナンスだけでも、現在の遠坂家には結構な痛手となる。そうでなくとも屋敷すべてが年代物で溢れており、いっそ文化遺産に登録したほうが安く済むと考えたことすらある。

「笑っちゃうわね」
「笑うより、対策を考えるほうが君らしいのではないか」
「わかってるわよ。…あーこれでしばらく宝石も買えないわね」

 身を起こし、細い顎に手を当てながら遠坂の当主である少女はひとりごちる。
 彼女の心に浮かんだのは、同じように広い屋敷で一人住まいをしている同学年の少年だった。

「…士郎のところはどうしてるのかしらね。あそこんちだって結構広いでしょうに」
「衛宮の家には他にも管財者がいる。おそらくは藤村の家の者が代行しているのだろう」
「ふーん」

 ちら、と凛はソファの斜め後ろで立っている己のサーヴァントを見やる。皮肉さと、純粋な好奇心のまなざしで。

「お詳しいことで。セイバーからでも聞いたの?」
「…………」

 アーチャーと呼ばれる弓の騎士は、すぐに答えなかった。
 かといってたじろぐわけでもなく、視線を逸らすわけでもない。彼は彼女の不穏げな視線を真っ向から受け止めていた。
 見つめ合ったままの数秒にも満たない無言の攻防は、少女の「ふん」という小さな声で破られた。

「知ってるわよ。アンタ、見回りのついでにセイバーと茶飲み友達にでもなったの?」
「…凛。君の言い様は、まるで夫の浮気を追及する妻のようだな」
「誤魔化すんじゃないの。飼い犬が他所の犬のところに行かれちゃ飼い主の立場がないってだけよ」

 どっちもどっちの喩え話をしたところで、凛は首の角度を戻し、アーチャーに背を向けた。

「…セイバーとどんな因縁があるのかは知らないけど、わたしの知らないところで勝手に仲良くされちゃ困るのよ」

 凛の長い髪は微動だにせず、また彼女の口調には感情というものが全く入っていなかった。
 彼女の言は、管理者としてのものだった。侍る従者を管理する者、そして歴史ある家柄の当主として、彼女は己が支配するものの領分へのけじめを忘れない。魔術師としての実力以上に、遠坂凛という少女は責任感が強い。

「…これといって仲良くしたつもりはないのだが」
「ほら、それこそ浮気の言い訳じみてるわよ。アーチャー」

 くすりと、年齢より大人びた笑みを少女がこぼす。
 しかしそれは揶揄するものではなく、生真面目に答えた従者の返答をおもしろがる女主人のそれだった。
 彼女は鷹揚に右手を振り、背後の彼に恩赦を与える。

「ま、本来なら私の許可なしに他のサーヴァントに接触しておいてそれを隠すなんて、あってはならないことだけど、今回は勘弁してあげるわ」
「今は資金繰りで頭が一杯だろうしな」
「…ったく、減らず口ね。じゃあその口で、セイバーに応接室の円卓売りつけてきてよ。上座も下座もないアレ。彼女ならぴったりでしょうし?」
「……………」
「冗談よ」

 件の剣士と、彼女が指定した代物の関係性。剣士の真の姿を悟っているのだと暗に告げる凛に、アーチャーは彼女には見えない角度で目を瞠る。
 しかし凛はそんな彼のことなどお見通しなのか、驚かせたことに少し嬉しそうだ。管理台帳を見ないまま、横顔が確かに笑っている。
 彼女を構成しているのは、管理者としての責任、魔術師としての誇り、そしていつも強気に微笑むその精神のしたたかさだ。

「それで、アーチャー、貴方は誰のものだっけ?」

 許すと言いながら、自分のものは自分のものであることを譲らない気高さ。
 凛々しく、華やかなそのすがた。
 彼も自然を背筋をただし、騎士の礼のごとく主人の髪をひとふさ持ち上げる。長い髪は彼の口元まで引き寄せられ、手の甲の代わりに口付けられる。

「君のサーヴァントだ、凛」
「…そうよ。私のアーチャーなんだから」

 そのぐらい理解して行動なさい。
 耳の付け根あたりを薄紅に染めながら、まだ年若い彼の主人は早口でそう言い、気恥ずかしそうに豪奢なソファに沈んだ。









***********************
 こ、これでどうですかーーー!!!!(一部へ)

 ってわけで、Fateです。とりあえず弓凛(っぽいもの)をがんばってみた。
 ひそかに前回の続きっぽいのはご愛嬌。
 少し前の笛ネタで書いた帳簿ネタは、実はもともと遠坂さんちをイメージしていたのでした(しかし上手くかたまらなかったので渋沢に転用)。

 Fateですが、とうとう桜ルートまでクリアしました。
 「ゲーム二次創作はEDを見てから」が基本的な信条なので(前回はセイバールートクリアを盾に特例)これでおおっぴらに出しても、己の正義を貫けます(Fateらしく言ってみた)。

 で、弓凛。
 凛さんは、私にとっては非常〜に(書くのが)むずかしかったです。お嬢さん元々かっこよすぎ。あのゲームの中で誰より男前だと思います。ブラバー。
 原作であまりに男前すぎる女の子は、逆に書くのが難しいです。セイバーさんもそれに近いものが…。ぜーったい書いてて楽なのは桜だろうなー…と思いながらプレイしてました。
 凛とアーチャーの関係は私にとっては、凛の「私のアーチャー」という言いっぷりに表現されていると考えています。

 で、弓凛(二回目)。
 私のFateの入手先である小姐さんに、遅くなった誕生日プレゼントということで今回の小ネタを捧げまする(イメージ違いとかあったらごめん!) むしろ小ネタで申し訳ないですが…。
 弓凛(っぽいもの)とか言いつつも、しょっぱなからイングランドだったりセバやんのネタ振られてたりと、微妙に私の趣味で何とも。
 セイバー語るなら円卓だろう! …というネタも考えていた名残です。

 嗚呼これでFateに関する宿題を果たした爽快感で一杯です。
 あと身内リクはちまちまと出来るだけ消化していきたい所存。
 みんな、リクエストならネタつきでおくんなましよ…。






MEGANEバトン(項目追加アリ)。
2006年09月03日(日)

 エリザベート奈々香さんから頂きました。
 まあぶっちゃけK咲さんですよ。

 忘れないうちに答えておこうかと思います。メガネバトン。
 バトンって、そのうち答えようと思っているうちに忘れるんですよねー(お菓子バトンとか)。

■脳内を占めている眼鏡の容量。(好みの単位で)
 じゃあ1立方センチメートルで。

■眼鏡をかけて欲しい5人(実在の人物でもキャラでも可)
・滝沢秀明(昔ドラマでかけてた気がする)
・アスラン・ザラ(お約束)
・藤原紀香(紀香先生とか呼んでみたい)
・芦川美鶴(この夏のヒット)
・水野竜也(郭英士でも可)

■思い入れのある眼鏡5人
(実在の人物でもキャラでも可)

 手塚国光(テニ王)。
 エマ。
 木村拓也。
 …うーん、思い入れと言われるほど記憶に残っている人ってあんまりいないなぁ。
 
■よく萌える、眼鏡シチュエーション・仕草
(熱く語る事推奨)

 必要時だけメガネを掛ける人が、おもむろに鞄とかからメガネケースを取り出しているとき。
 …ああ、いまが『必要なとき』なんだな、とわかってちょっと可愛い感じがします。

 常時メガネを掛けている人が、会話の途中とかでそのまま会話は続行中なのに、メガネを外して汚れを拭いてたりとかしている様子も好きです。

 ※当たり前ですが、自分が上記の行動をしたって全然萌えません。

■バトンを回す五人
 …私の中でメガネ好き、というと基準は神咲さんなんですよ。つまり、基準値が明らかに高すぎる。でもそれを基準とすると、私は神咲さん以外のメガネ好きを知らないということになる。
 よってアンカーで。
 我こそはメガネ好き!! と思われた方は、どうぞ持っていって下さい。

 私信。
 ※エリザベート(苗字)さんのバトンを回す五人の欄より。

>・桜井さん(遠子さん)
> メガネすきでしょ? すきでしょ? 語るが良いよ!

 君の熱い語りでもうこっちが言うことなくなっちゃったよ。
 871文字の中で、35回も「メガネ」を書く人はじめて見ました。




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