オマヌケ
私は彼と逢ってから、この日記につけているアクセス解析を
すっかり忘れていた。
いっそ、はずしてもかまわないと思っていた。
page05、page06は、もうどこにもないし、
アクセスログを辿って、彼の存在を確認する必要もなくなった。

誰ともリンクしていないし、誰かの掲示板にお邪魔するときに
サイトアドレスを残したこともない。

先週末、はずしてもいいかと思い、なまログを見てみた。
今月に入って3週間足らずで、1000回以上の訪問者がいると
知って驚いた。
もっと驚いたのは彼が住んでいる県からのアクセスだったこと。

今までの私なら、アクセス時間を詳細に検証していた。
少しでも自分が抱く疑問を解決するために。
だけどあまりの回数の多さと、この日記では個人情報が
取れないように書いていることとで、彼にあっさり尋ねた。

ところで、最初に書いていた日記は、彼が読んでいた。
そのとき言われたのは
 ようは地名を出さないと言ってるけど、大阪と書いてる。
私は
 大阪も東京も平気で書けるよ。
 人口がどれぐらいだと思ってるの?

 大阪市内って書いてる。

 大阪市内の人口、知ってる?
 大阪府全体の人口は?

私が恐れるのは、「現実の私」を知っている人に
ネットの自分の存在を知られること。
だけど、やはり私はオマヌケだ。

彼に直接尋ね、答えが返ってきた。
 犯人は俺かな

私からの返事を出した後に、思い出した。
彼がPCを初期化した後に、この日記に使っている画像の
フォルダのプレビュー。
私ね、XPを使い慣れてなかったよ。
だって2000のほうが好きだったんだもん。
見えた瞬間、冷や汗出たもの。
XPを恨んだよ。
自分の無知のせいだけど。

今まで彼が不安になるたびに、去年の私の日記を
抜粋して彼に読んでもらおうと、何度も思った。
私は、彼が最初から恋しかったと知って欲しかった。
できなかったのは、抜粋でもきっとキーワードを見つけて
検索すると思ったから。
そこまで慎重になってでも、ここを隠したかった。

Webで公開している以上、読む人がいて当たり前。
「私」を知らない人には見られてもいい。
だけど、「私」を知る彼が読むと、腹が立つことが
たくさん出てくる。
そうなると書けなくなる。
書きたいことを書けなくなれば意味がない。
私の中でこれは書いてはいけないってラインはあるけれど。

なんだかんだ言っても、私がヌケてたってことで
しらばっくれてた彼のほうが、1枚上手だった。

2005年02月28日(月)

それぞれの生き方
彼の誕生日に何か贈りたいと思った。
何か欲しいものある?と尋ねると、ようが欲しいと答えた。
こんなとき、私はいつも、私はモノじゃないと、とっさに
思い、返してしまう。
モノはいらない、ようが欲しい。
彼の言いたかったのは、こうだとわかっているのにね。

彼がお揃いの置物を懸命に探してくれていた。
「置物」と聞いて、「熊が鮭を咥えている木彫り」が
浮かんだ。
置物って言葉を久しぶりに聞いた。
だから散々、いくらもつけていいよと冗談を言った。

私が寂しがらないように、いつも見ていられるように
彼はパソコンデスクに飾れる、小さな二対のウサギを
探していた。
彼は出かけるたびに店を覗き、探してくれた。
ここはやっぱり田舎だね。思うようなものがなかなか
見つからない。

対の物をそれぞれが飾ると思っていたら
二つとも私が持っているように考えていたそうだ。
それは少し寂しい気がした。
それとも、並んでいるほうが楽しそうかしら。

日曜日。
彼と知り合ってから、日曜が嫌いになった。
だから日曜が必ず休めない仕事についた。
彼ではないのに、彼はこんなふうに過ごしているだろう
と想像を膨らませてばかりの職だった。
日曜を忘れるための職業が、思い出させる職だと知った。

彼と一度別れ、一年間離れ、私は日曜が休日の
仕事をしている。
私の思いに気づいていないフリが癖になり
いつのまにか、答えないといけない状況になるまで
知らんフリをするのが私との接し方になっていってた。
少し前、彼が正直に話してくれたあの頃のこと。

先週は、毎日楽しく今起こっていること、どんなふうに
過ごしたかを報告し合った週だった。
仕事上の深刻な話もあったけれど、二人が抱えている
問題の進展は何もなく、私の頭にも浮かばなかった。
彼との今後がどうなるか、それも浮かばず、二人で
過ごす時間は楽しかった。

今日は日曜日。
だけど私はざわめかず、あの頃の狂おしい思いは感じない。
1ヶ月に1度逢えるかどうかわからなくても
私の気持ちは落ち着いている。

昨日逢った友達は、エルメスで身を飾っていた。
実家住まいで、20年以上同じ会社に勤め
独身のまま、高齢の両親を抱えている。
これからも結婚するつもりはなく、恋人もいないと言った。
複数のお稽古事に通い、趣味も多数持っている。
海外旅行の話になると、いくつものブランドが出てきた。
仕事帰りに立ち寄るレストラン、バー。
楽しそうで充実している様子。

彼女がエルメスの職人たちの手仕事を話して
なぜ高価なのかを説明してくれたとき
私は思い出していた。
パリ本店から顧客向けに毎年送られてきたカタログ。
彼女が知る以前に、私は知っていたのだと思い出した。
昔の私なら、傲慢さが顔に出て、彼女の話を遮ったか
もしれない。
バッグの値段を語る彼女に、私は金額を知らなかった
自分を思い出していた。

今の私は、モノに対する執着が薄れ
これいいねと言っても本当に欲しいモノはないと
彼女に正直に言った。
今何が流行っているのか、どんなシリーズがあるの
かも知らない。
雑誌も見ないし、ウィンドウを覗いても
商品よりディスプレイのデザインが気になる。

彼が探してくれているモノと、私が彼に贈りたいモノ。
同じモノではあるけれど、込める思いが違う。
彼女の場合は、一人で生きていく決意の表れだろう。
強い彼女がまぶしかった。
それぞれの人生だと考えた。

2005年02月27日(日)

幼馴染
小学校時代からの友達と会った。
会うのは、何年ぶりだろう。
私が大阪にいて、まだ結婚していた頃だった。
彼女にレディースクリニックを教えてもらった。
大学付属や総合病院の他に選択肢が増えた。

彼女の案内でお昼はベトナム料理。
食後は喫煙できるコーヒーショップ。
夕食は、イタリアン。
和紙のお店を覗いたり、アップルストアで遊んだ。

小学校から彼女が転校した高校の頃まで
話はつきなかった。
私の部屋と彼女の職場は目と鼻の先。
平日でも土日でも会えるとわかった。
彼女も好きだとわかったミュシャ展に
もう一度行く約束をした。







2005年02月26日(土)

将来性ゼロ
今まで彼に黙っていた話をした。
仕事に対する社長の姿勢。
こんな話をすると、なんでそんなヤツのところにいるの?
になってしまうから言わなかった。
感情が入って冷静に聞いてもらえなかったから、全部
やまに愚痴っていた。

私の気持ちが彼にだけあることを、ようやく納得した
彼は冷静に話を聞いて、自分の考えを話してくれた。
結果は、やまと同じ意見。
やまは遠慮があるから言わなかったけれど、彼はずばり
言った。
 その会社、将来性ないね。
私もそう思う。

どんどん仕事がなくなっている原因をわかろうとしない。
私が言っても、「素人が、口を出すな。」と馬耳東風。
無駄だとわかったので、ここに来てからは言っていない。

この2週間、私はまともに仕事をしていない。
掃除したり洗い物をしたあとは、インターネットって
楽しいですねと、大半を遊んで過ごし、お昼ご飯を食べて
帰ってきただけ。
勉強しようと本を引っ張り出しても、横から覗き込んで
あれこれ言われるとやる気がなくなる。

彼に「こんなことできる?」と聞かれ、どうだっけ?と
思い出しながら、彼の説明を聞いた。
前に資料を集めていた。
わからない部分を彼に教えてもらって、やってみた。
したことのないことだったけれど、なんとか合格した
みたい。
役に立てて嬉しいです。

社長がまた同じことを言った。
 Macはヒラギノだからいいだろう。
自分の手柄のように言うのを聞くのは、うんざり。
フォントもMacも、あなたが開発したんじゃないから。
喉まで出掛かって飲み込んだ。
 そうだよね、すごく見やすくていい。
私はMacに対する感想を言っただけです。

2005年02月25日(金)

病院探しと結婚観
気が緩んで会社を休んだ。
理由は悪寒と腰痛。
さっきから雨が降り出した。
ああ、腰痛の原因はこれだったと気づく。
雨が降る前の湿度変化を腰が敏感に察する。
子供の頃からの腰痛の原因。

国立がんセンターに電話をして、予約が取れないことを
知った。ここは重篤な患者さんを優先的に受け入れる
ところだったと思い出した。
癌だと診断されて、真っ先にセンターのサイトを
読んだ記憶が戻った。

次に、やまが入院していた病院に電話をした。
紹介状なしでも大丈夫だと聞いて安心した。
この病院は、私がまだ行ったことのない街にある。
もう一つ気になっていた病院もある街。
街探検を楽しもうと思う。

「代表取締役」のステキな肩書きを持つ叔父に電話した。
教えてもらった番号は、大阪のもの。
この番号で出てきたって事は、今は大阪にいるのねと
笑ってしまった。
来週、東京に行くので、昼食ならおごってやれると
頼もしい返事をもらった。
 あの父親に何か頼むと、必ず一言余計なことを
 言うだろう。
 だから何かあったら、いつでも電話しておいで。

 一言どころか、イヤになるほど言われるよ。
 
私の住所を何度も間違えながら聞こうとする。

 何してるの?

 今パソコンの前にいて、地図で場所を調べてる。

叔父の息子、つまり私の従兄弟のケータイ番号まで
教えてくれた。
それも、会社用と個人持ちの両方。

 Yに電話すると、私がご馳走しないといけないじゃない。

ついでに私の仕事も話し、ぜひ会社でお茶汲み係りとして
採用してくれと頼んでおいた。

彼は、私の今の状態を心配してくれている。
だからさっそく報告した。

 ようの親戚って、社長が多いの?
  
 多いかもしれない。

 すごいね、いいね。

 別に、いいことなかったよ。

私が親戚に頼らないのは、コネの怖さを知っているから。
年中、親戚間で揉め事があるから。
今までみんなが、私を遠巻きに心配していたのは
父親が傲慢で、私に手を差し伸べると暴れるから。

 今のおまえが不憫だよ。
 小さい頃に恵まれすぎたからかな。

 あれが恵まれてたの?

 精神的には、恵まれてないか。

 今、お金はないけど、開放された気分だよ。

 清貧ってヤツか?
 一杯の掛け蕎麦みたいか?

 東京じゃ、掛け蕎麦すら高いんですけど。

叔父との20分ほどの電話で、たくさん笑った。

彼の知らない世界を、私は持っていた。
私が忘れかけていた世界。

彼と結婚について話していたときのこと。
お互いの実家に世間で言うところの格差があり
女性の実家が格上の家だとみなされると
男性側の両親は、気後れし遠慮がちになる。
これが、今も根強く残る日本社会の一側面。
だから、私は結婚制度を敬遠してしまう。

愛し合った男女が一緒にいたいと思い
それは個人の感情の結びつき。
なのに結婚になると、今でも家同士の結びつきと
捉えられる。
それが疎ましい。

2005年02月24日(木)

ざわめいた10日間
先々週から先週初めのゴタゴタで、私は疲れていた。
やまとのデートで気分転換したかった。
屈託なく笑う時間が欲しかった。
まるで、他に気を逸らさずに、真っ向から立ち向かえと
言われたように、やまからデート延期のメール。

落ち込んだ気持ちをどうにか奮い立たせようと
自分で楽しめることを探し、それに没頭している間は
気が紛れてよかった。

だけど、彼とやり取りしていると、やはり苛立つし、焦った。
彼に見せないように話題を、それ以外にしても
いつのまにか戻ってしまっていた。
攻撃的になったし、彼に対してではなく
いつまでも駆け引きを続け、自分が不利にならないように
できるだけ多くの物を、彼から毟り取ろうとする姑息さが
鼻についた。

彼と軽い内容のメールをやり取りしている途中
 俺がいたら苦しい?
 いなかったら楽になる?
と、突然のメール。

たった2行で打ちのめされてしまう。
反射的に打ち返した。

 そんなこと、二度と言わないで。

彼がまたいなくなると、文字で問われただけで
深い闇の底に引きずり込まれそうな絶望を味わった。

 いないから苦しい。
 いなくなったら、私はどうなるかわかってない。

 もう言わない。
 ようも苦しいけど、俺も苦しい。
 俺が原因でようが苦しんでるのならって思ってしまう。
 もう言わない ごめんな。

私は彼の苦しみに気づかなかった。
のらりくらりかわしていた、以前の態度の再来だと思った。
自分の苦しみを、相手に対する攻撃と罵倒に置き換えた。
ただ、わめき散らすのではなく、相手の行動を
一つづつ槍玉に挙げ、鼻で笑い続けた。

彼との会話が終わると、相手に対する辛辣さだけが残り
夜明けまで眠らないでいた。

だけど彼は約束どおり、経過を伝えてくれ、気長に
私の気持ちをほぐしてくれ、今は落ち着きつつある。
問題を抱えているのは、彼だけでなく私も同様。
会社に行けば、寝込んだままの君がいて
菓子パンの残骸が転がり、使ったままのカップやグラス。
社内には、風邪の熱と残飯の悪臭が立ち込めていた。
毎朝それを片付け洗うことから、1日が始まった。
だらしなく澱んだ空気は、建物の構造上、
窓を開け放つことはできず、換気扇を回すことでしか
入れ替えることができない。

彼に出したメールの中で、彼に強い嫌悪感を与えて
しまった箇所があった。
やまに会ってほしくないけれど、それで私が少しでも
楽しく過ごせるなら行っておいでと彼が言ってくれていた。
何故やまに会うのか、その理由に、私は自分のバランスを
取るためだと書いた。
彼だけに気持ちを集中させると、私自身と彼を
追い込んでしまう。また同じことを繰り返したくない。

彼は以前、私がやまとの距離を保つために
別の男性と会ったことを覚えていた。
 ようは、またそんなことをするの?
 やまさんと会うのは、友達だからでしょう。
 バランスを取るなんて、言わないでほしい。
 俺がバランスを取りたいから、他の女性と会うよ
 と言ったら、どう思う?

自分の気持ちを持て余し、どうにか正当化させたくて
自分のことだけでいっぱいになっていたと反省した。
そんな10日間を過ごし、少し落ち着いた。

2005年02月23日(水)

弱り目に祟り目
この2日間、君は風邪で寝込んだ。
顔の腫れがひいたと思ったら風邪。
それも眠りっぱなし。

お昼は、少しでも栄養を取ってもらおうと
考えて買ってきた。
私の選んだモノは好物ではなかったらしく
残されてしまった。
だけど、それが私の限界。
消化のよさそうな夕食を作ることも、洗濯物することも
頭には浮かんだけれど、実際何もしていない。
薄情を通り越して、極悪非道だと思う。

そして今日、久しぶりに起き出した君は、例によって
行き先を言わずに出かけてしまった。
帰ってきて
 弱り目に祟り目だよな
と、言うのでそうだねと答えた。
この一連の体調不良だと思ったので。
だけど違った。
ガレージに置いてある車が車上荒らしに遭い
窓ガラスを割られていたのだと言う。

うろたえていたのかネットで近くのディーラーを
探そうとしていた。
それを見た瞬間、また言ってしまった。
 自分で修理代払うつもり?
 なんのために保険かけてるの?

今日は会社にいる間、左頬が痙攣していた。
会社を出たとたん、治った。
私はコンビニに寄り、就職情報誌を探した。
売っていなかった
帰ってすぐに親に電話した。
病院に出す紹介状について、あれほど言ったのに
きれいさっぱり忘れていたらしい。
国立がんセンターを思いつき、ネットで調べた。
事情を話して検診してもらうことに決めた。

叔父が勤めていた会社から、子会社の社長になり
東京に来ているらしい。
夕食をご馳走になろうと、親からケータイ番号を
教えてもらった。
ネットで調べると、代表取締役の欄に名前が載っていた。
夕食はもちろん、就職の斡旋をお願いしようかしら。

2005年02月22日(火)

ついに宣告
君にきっかけを与えてもらった。
つまり、大量の洗濯物を持って帰って欲しいと頼まれた。
何日ぶりだろうね。
今まで溜め込んでたのね。
てっきりコインランドリーに行ったと思ってたのにね。
政治のニュースを見て、NHKが好きで
国際ニュースに意見しても、身の回りのことができない
と、かっこいい意見も色褪せる。

親の世代、祖父の世代なら、それでもよかったかもしれない。
単身赴任なんて、よくあることと言い切った割りに
私に身の回りの世話をしてもらうのを前提としていたね。
言うこととすることの差が大きいと、みっともないね。
否定したけど、私は追及しなかった。

体調の悪そうな時期に、こんなことになるなんて
踏んだりけったりだね。
これが最後だからと、思わず受け取りそうになった。
だけどしなかった。
手が伸びなかった。

はっきり言いました。
プライベートなことでは、もう何もしない。
私が狡いのは、きっぱり別れを告げなかったこと
さよなら、仕事も辞めますとは言わなかった。

まだ1年経ってない。
まだ何も覚えていない。
このままじゃ、仕事は見つからない。
そして、君はこんな中途半端な私でも
いなくなると困るとわかっている。
今日したのは、君がわからずにやってしまったことの
フォローだった。
原因を探すより、作り直すほうが早かった。
こんな私でも、まるっきりの役立たずじゃないから
君はわたしが会社を辞めると困る。

だからね、そんなことを踏まえたうえで
駆け引きめいたことをした。
離婚前後の世間知らずだった私とは大違い。
職を失って、路頭に迷いたくない。

2005年02月21日(月)

甘い時間
 毎日メールして、電話して、たくさんの言葉を交わして
 これ以上、どうやって愛情表現すればいい?

 好きで好きで仕方ないって、目を見つめて言って。

二人の楽しそうな弾んだ声。
私たちは恋愛の第一段階を、やり直している。
以前の第一段階は、私が気負っていたことや
警戒していたことから始まり、彼は無口で気持ちを隠し
突っ張り合っていた。

今、互いをどれだけ求めているか繰り返す。
気持ちも身体も、全てを欲し
隠すことなく欲しいと囁く。

 今度逢ったときは
 今度逢う日は
 今度逢える日は

話していると時間を忘れてしまう。

約束だと思っていなかったことを彼は守っていた。

 どんな相手と寝ても、メガネははずさなかったよ。

 え?

 前に、ようが言ったでしょう。私以外の人の前で
 メガネをはずしちゃダメだって。
 だから、誰の前でもはずさなかった。

悲しい約束だね
こんなふうに守っていたなんて。

 いつも逢う時は、ただいまって言うよ。
 帰るときは、行ってくるねって言うから。
 だから、お帰り、行ってらっしゃいって言って。

楽しい約束をした。
これからずっと守るよ。

2005年02月19日(土)

デート延期
やまからデート延期のメールが来た。
楽しみにしていたのでがっかり。
反面、少しほっとしている。
彼に、ここまで気持ちが戻ると思っていなかったから
外で待ち合わせして、「お宅訪問」も予定に入っていた。
最初のデートで、お宅訪問が実現していればよかったのに。

ここに来てから通いだした美容院。
そこで最初に担当してくれた人が、近所の店情報を
教えてくれる。
今日も教えてもらった通りに行ってきた。
商店街が延々と続き、人もたくさん。
食料を買うつもりが、衣類ケースを買ってしまった。
担当のお兄さんには、シャレたバーも教えてもらった。
今度一緒に行こうよと何気なく言ったら、どぎまぎさせ
たようで、その困った顔が可愛らしかった。

彼には、やまとのデートが延期になったこと
美容院のお兄さんにあれこれ教えてもらったこと
全部話した。
電話で話すと、どれだけ時間があっても足りない。
メールでへこんだことを書いても、声を聞くと
明るくなってしまう。

さっきから雨が降っている。
今夜は寒くなるらしい。
足元が冷えてしかたないので、モニターとキーボードを
コタツに移動した。
テレビのチャンネル設定を試しに変えてみたら
ケーブルテレビの電波が入った。
画面は見られないけど、音楽専門チャンネルを受信する。
モニターを見ながら、音楽を聴いている。
ちょっと得した気分。

2005年02月18日(金)

歯ブラシ
明け方まで彼と話していた。
彼の不安は、いつ君が部屋に来るか。
毎日私は、定時になるとさっと会社を出る。
君が行ってもいいかと言い出せないように。
だけど、君も言い出すそぶりを見せない。

君が来なくなって、どれぐらい経つのか忘れてしまっし
一緒に眠ったのが、いつかも思い出さない。
本当は覚えているのだけれど、不快感が募るから
封じ込めた。

彼は私の君に対する心が、急速にさめたと驚いている。
表面的にはそう見えるけれど、あの場所にいた頃から
徐々に下降し始め、どこにも行き場がなく諦めていた。
一人になればよかったと何度も思い
どこに行っても同じことだと思い直した。

12月にやり取りしたメールを読み返した。
彼も私も、通り一遍の世間話をして
気持ちを見せないように努力している。

1月に再会して、一気に抑えていたものが溢れ出した。
やまに再会した時に、感じなかった愛しさと恋しさ。
彼も、もう一度逢うことで自分の気持ちを確かめようと
したのかもしれない。

私は彼が来たとき隠した、君の私物を
一度は元通りにした。
だけど目に入るたびに苦痛で仕方なく
また一つにまとめて、クローゼットにしまいこんだ。
君の衣服は、全て会社に持って行った。

彼は仕事と私を選べと言われたら、私を選ぶと言った。
彼は人と話すことを楽しむようになり
どこに行っても、やっていける自信ができたそうだ。

彼はPCを見られたら、絶対に疑われると
言ったけど、君が今後この部屋に入ることはない。

ここに来てから買った、歯ブラシ立てには
彼と私の歯ブラシが並んでいる。

2005年02月17日(木)

待ち遠しい週末
やまから、ようやくメールが来た。
会社のネット環境が、おかしいらしい。
今週末の待ち合わせ時間をまだ決めていない。

アキバはもういいって思う。
まだ行きたいところが、たくさんあるのに
アキバ出動回数が突出している。

彼には既に報告済み。
やまとデートしてくるねと言ってある。
やまがいるから東京には行きたくないって
いつ言ったか覚えてない。
彼は私がそう言ったのを覚えていて
どうして、またデートするのか不思議そうだった。
詳しく説明した。

やまは友達。
エロい話ができる男友達、とは
さすがに言えなかったけど。

彼は今、パソコン組み立て中。
それを中継してくれているけど
いろんな窓を開いているから
いつのまにか隠れて、私は見るのを忘れてる。
そんなに、じっと見つめててもね。
これも内緒。

今日は寒かった。
でもこれは去年の10月ごろ、一度経験済み。
明け方の揺れは大きかったな。
これ以上の揺れも経験済み。
動じなくなった自分に驚いている。
反対に君は眠れなかったらしい。
今頃そんなことを言ってもね。
あの時の私の恐怖を無視したくせに。

彼に昨日の憂鬱を説明した。
本当にイヤ。
今日はひたすら沈黙して仕事に没頭。

早く週末にならないかな。

2005年02月16日(水)

嫌悪
静かな場所から、にぎやかな場所へ
現実だけでなく、仮想現実の世界でも。
現実と同じで、日陰も日向もある。
どう歩くかは本人次第。
おもしろがって楽しもう。
Sさん、ありがとね。

昨日、今日は休むからと、全くわけのわからない
メモを残して、行方不明になっていた君。
今日聞いても言葉を濁した。
深追いしない。
なんとなくわかっているから。

帰り際
 もう帰るの?
と、久しぶりに言われた。
1ヶ月近く、さっさと帰っていたのに。
当面の問題を回避して、気分よくなったらしい。

少しづつ近づいてくるのに
後ずさりして、距離を取る。
手が伸びてきた。
振り払った。
思わず触らないでと言ってしまう。

理由を問われ、不潔だと答えた。
ウィルスだの細菌だの、頭に浮かんだ単語を並べた。
匂いについて、単語を並べた。
生理的な嫌悪を一度持つと、絶対に無理。

私は潔癖症じゃない。
PCのほこりを彼に叱られたくらい。
でもね、口腔内の腐敗臭は
何億もの細菌が増殖していくさまををイメージさせる。
そしてもう一つの腐敗が浮かんでくる。

2005年02月15日(火)

前途多難
振り回された一日。
気分が落ちた。
泣きながら仕事をした。
一人でよかった。

夜、彼から詳しい事情を聞き
相変わらず学習能力のないバカ女と宣言した。
こんなふうにはっきり言えるようになったのは
彼と再会して、思うことを隠さないようになったから。

前途多難。
だけど今までとは違う。
彼は必ず話してくれるようになった。
考えながら打っている様子がわかる。
言葉を選び、タイピングが遅い。

二人ともまた寝不足
それでもいい。



2005年02月14日(月)

恋情
彼の問題は、私が思っていたことではなかった。
青天の霹靂のような新展開。
彼から詳しい事情を聞いた。
2日続けて、仕事どころではない騒ぎにあい
それでも深夜に話してくれた。

そして、今日また長いメールが来た。
私は時間をかけて返事を書いた。
彼は苦しみながらも、私の傍にいられないことを
嘆き、私に我慢させて寂しい思いをさせていると
謝ってくれていた。

今の我慢は、未来の喜びに繋がる。
あてもなく希望もなく「今」だけを生きていた
息苦しいあの頃とは違う。

彼から写真が届いた。
髪を切った彼は微笑んでいる。

去年の12月、彼はメールや電話で連絡を取り合い
友達でいようと思っていたそうだ。
私が幸せでいるなら、私への思いを持ち続けながら
今の生活を続けようとしていた。

やまに感じる友情は、彼には持てない。
彼の顔を見て、彼の声を聞き、彼に触れた
再会は、友情ではなく恋情だった。

私は二度と彼を失いたくない。



2005年02月13日(日)

思い込みと現実
久しぶりに人様の書いたものに触発され
ここ最近、君について私の気持ちが急激に変化し
たことと重ねてみる。

いつからだったか、君の顔が変形しだした。
プライベートでそういった状態になった人を
過去二人知っている。
そのままにしておくと、鼻の高さまで腫れ上がるし
自然に治るものじゃないから、治療に行くように勧めた。
こういった状態になった人に対して、私の態度は薄情だ。
ふだんから偉そうに上からものを言ったり、薀蓄を垂れる
のが好きな人に対してはなおさら。

素人判断をあれこれしてる間に、悪化しますよ。
私の知る範囲の薄っぺらな知識を披露して
お大事になさいませと、あっさり言って帰宅していた。
栄養状態が悪いことも、昼夜逆転の不規則な生活も
言い出せばきりがないけれど、私は何も言わない。

私たちの最初の頃ならどうだったろう。
仕事上だけの付き合いなら、もっと同情していただろう。
去年の秋、君が入院する羽目になった時、私は心配して
鬱陶しがられた。
愛だの恋だの言ってられるヤツはいいよな、と言われた時
最初とはあまりに違うので落胆した。
あれこれ積み重なって、私は君に愛想を尽かした。
そして東京に来てからの君の態度、行動、言葉
だらしない習慣を知り、私の気持ちは完全に離れてしまった。


恋人は恋する人だろう?
愛人は愛する人、だからあいびとと呼ぶよ。
こう言って私をあそこから連れ出し、一生守っていくと
言ったのは、はるか昔のこと。
彼からのメールは、これを意識したものだった。
いつまでも恋人でいようね。
恋する気持ちを忘れたくないから。
今は3年半前に出会った頃のような気持ちでいる。

君の言う「あいびと」は、家政婦か女房役を
させるためのステキな口説き文句だった。
「愛人」と書いて無理やりに「あいびと」と読ませても
長続きしなかった。

恋はいつか冷める、愛も薄れる。
よい面だけを見て、気になる面に目をつぶるか
気づかないのが、恋愛の最初だけれど。
ドキドキもなく、渡りに船だろうと言い放った君。
これが君と私の関係の本質なのかもしれない。

彼から取り急いだ様子のメールが来た。
仕事するどころではない何かが起こったらしい
怪我したわけじゃないから心配しないで。
私たちが何か行動を起こすと、必ず敏感に反応する影。
理由は書いてなかったけれど、過去の経験から
察してしまう。
ただ以前と違うのは、こうやってメールでごめんねと
謝り、後日詳しく説明するとあったこと。

2005年02月12日(土)

あなただから
ケータイに彼からメール。
彼はヘアカットしているところだった。

最近、誰がタイプと聞かれ、高橋克則だと答えた。
彼とは全く違うタイプ。
俺のどこがいいのと聞かれたとき、あなただからと言った。
それは彼にしたら答えになっていない。
髪を切っていると聞いて、短くしないでほしいと
返事した。
彼の好きなところは、さらさらの細い柔らかな髪だと気づく。
彼は見つめられるのを嫌がる。
私が見つめてしまうのは大きな瞳、長くて濃い睫だから。

細くて、しなやかな肢体。
私を軽々と抱き上げる力。
厚い胸板。
一晩中腕枕をして、私を抱き寄せて眠る。
美しい顔、整った顔。

でも、それを言い出すと外見ばかりになってしまうし
もっと美しく垢抜けた男性は、他にたくさんいる。
だから、あなただからと言った。

PCを初期化してもらい、彼にもらった壁紙をなくした。
入念にバックアップを取り、彼も何度も確認してくれたのに。
彼がくれた寄り添って泳ぐ2匹のいるか。
その代わりのものを考えた。

自分で作ればいいんだと気づいた。
彼がプレゼントしてくれたソフトを使えばいい。
元の画像は置時計。
二人のこれまでの時間、これからの時間。
過ぎた時に思いを馳せ、未来へと続く時へ思いを込めて。
完成したものを彼に送った。
色違いにして、私は自分のモニターを飾った。

お揃いで何かを持つことは、彼と出会うまで
誰ともしたことがない。
野暮ったくてみっともないことだと思うし
彼以外となら、今でも絶対にしない。

あなただから、あなたが恋しい。
あなただから、私はしたことのないことができる。

2005年02月11日(金)

二度と失いたくない
12月、彼はよりを戻そうとは考えなかった。
私も、もう一度逢えたら、それでいいと思っていた。

1月、彼は私を取り戻そうと決めた。
私も、変った彼にまた恋し、戻りたいと痛切に思った。

2月、彼は私との暮らしを目標に動きだした。
私も、「今」だけでない希望を見出した。

昨夜、彼の書いた一節がどうしても気になり
その部分だけを先に返事して欲しいと書いた。
以前の彼なら、返事は後回しになっただろう。
今は、1時間も待たせたね、ごめんねと
別送でメールが来る。
すぐに返事をくれ、私が誤解した部分には、
詳しく書き直してあった。

それを読みながら、やはり前までの彼とは違うと
再度思う。
私からの返事が途切れると、彼はメッセンジャーを
起動してほしいと言ってきた。
読んで誤解は解けたけれど、私は返事をなかなか書け
ないでいた。
12月、まだ素っ気無いメールだったのが
1月に逢ってから不安、心配、気遣い、思いやりに
溢れるものになっていた。
彼からのメールを読み返していると
すぐに時間が過ぎてしまう。

忙しいのに、仕事を中断し私の気持ちをほぐそうと
言葉を重ねてくれた。
 誤解させないように正直に話すのは難しいね

私は彼の優しさと愛情に目が眩み
重大な問題を忘れていた。
一瞬で、過去に感じた焦燥と痛みが戻った。
彼は私が切り出した時から覚悟していたようだった。

 どちらを失っても傷つくよ。
 だけど、ようと生きて行きたい。
 ようを二度と失いたくない。

モニターの前で、無言で泣いた。
去年の3月に撮った彼の写真を思い出した。
今まで見たことがない悲しげな寂しげな
弱々しい笑顔を浮かべていた。

 だって、寂しかったし悲しかった。
 ようが消えてしまったから。
 無理に笑おうとしてもダメだった。

写真の中の彼は、頬がこけていた。

 眠れなくて、食べられなかったからね。
 今は元に戻ったよ。

そして今夜、彼からの電話。
もっと長く話せるように、彼は携帯のプランを変えた。

 今夜は帰ったらすぐに寝てしまうつもり
 明け方まで仕事したから、もう限界だよ。
 だけど、メールの返事は書いてね。
 ほら、他の部分に返事もらってないよ。

私からの長いメールを楽しみにしてくれるようになった。


2005年02月10日(木)

彼を
私は君の目を見ない。
君のほうを見るときは、焦点があわない。
君の洗濯物を持ち帰りたくない。

触れてもらいたくないし
傍に寄られたくない。

お昼に外食しようと出かけても
どうでもいいし、楽しくない。

モニターの前に座っていても
何もすることはないし
何かをしたいとも思わない。


彼に対する疑問は、すぐにぶつけた。
すぐに返事が返ってくる。
前は、眠い、そろそろ終わりにして明日にしてと
言ったのに、今は時間をかけて答えてくれる。
眠くても、疲労が溜まっていても。

私を取り返すためだけにしているんじゃない。
すでに気持ちを取り返している。
今まで気づかなかったフリをしていたけど
これからは絶対にしない。
私の望みをはぐらかさずに受け止める。
自分の考え、思いをきちんと話したい。

どうすれば信じてくれる?
メールも、電話も減らせばいい?
俺はどうすればいい?

一緒にいることを目標にしているんじゃない。
一緒になってから、できることを目標にしている。

ようのために、俺が作ったPCを誰にも触らせないで。
MACは興味がないわけじゃない。
だけど買うなら、一緒にいられるようになってからにして。
そして使い方を教えて。

幸せにしてあげるではなく
変らなかった彼の言葉。

一緒に幸せになろう。
迎えに行く準備ができたら、はっきりさせる。
不器用だから同時にはできない。
今度こそはっきりさせて、ようと生きていく。

私は愛されるだけより、愛するほうを選びます。
私は二度と彼から離れない。

2005年02月09日(水)

彼の日記
 同じ意味でも、言い方によっては、受け取り手の
 気持ちに違いが出るよ。
 そこから生まれる反応も違ってくる。
 語彙を増やすのも大事。

 そうだね、実は内緒で日記をつけてる。
 いろいろな表現方法を知りたいんだ。

読んでみたいと思う。

 もし見つけて読んでも、知らんふりしておくね。

 読んだら態度が冷たくなるよ。

 私の態度?

 そう。

身近な人に読まれる息苦しさを知っているから
私は捜しかけてやめてしまった。
彼からのメールが長くなったのは、彼が自分を
出せるようになり、その表現方法と場所を得た
からだと知った。

彼からのもう一つの告白は、私を少々落ち込ませたけれど
それも過去のこと。
私が返事を出さないことで、しどろもどろになりながら
電話をくれたのも嬉しかった。

この1ヶ月で感じたのは、他人から誰かを奪おうとするとき
オトコは最大限の努力をするものだということ。
君の最初、彼の今。
君のように最初だけ肝心と言わんばかりな行動だとしたら
私は相変わらず見る目がないってことになる。

2005年02月08日(火)

迷走
今年の初めにスケジュール帳を買った。
カバーは数年前に買ったお気に入りで
ルーズリーフを買い換えるタイプ。
2000年からのカレンダーをつけたままにしている。

彼と知り合った年から、ずっと逢えた日に
丸をつけていた。
私が逢いに行った日は赤い丸。
彼が逢いに来た日は黒い丸。

昨夜、ふと今年のカレンダーを開いた。
そして、2004年のカレンダーがないことに気づいた。
私は去年、ルーズリーフを買わないままだった。
そして、2003年のカレンダーについていた
2004年の1月から3月までのカレンダーを見る。

彼と離れていた2004年。
丸印をつけるカレンダーはなく
書き込むスケジュールもなかった。
見開きの左に、2003年。
右には2005年。
2004年は、存在しなかったような錯覚をする。

彼と一緒に秋葉原に行った。
彼はいつ来ても、独特の雰囲気に馴染まないと言う。
彼がそう言ったのは、昔、パソコンオタクだと
嫌味を言われたせいかもしれない。
私は何も気にならない。
表通りを歩くより、裏通りっぽいごちゃごちゃした
ところを歩くのが好き。
何かおもちゃ箱のようで楽しい。

CPUを変えて、メモリを増やした。
彼が来る数日前から、すぐに固まるようになっていた。
まるで彼が来るまで、なんとか持ちこたえよう
としているみたいだった。

君は私にMACを買わせたがっていた。
彼はMACには興味がない。
自分の理解しているPCを、私が使うことで
私自身を独占しようとしているみたいだった。
私は、両方使ってみて、純粋にMACが好きになっている。
だけど、君の意図が露骨で、欲しくても
買おうという気になれなかった。
やまはMACしか使ったことがなくて
MACの話をしていて楽しいのは、やま。
MINIの話で盛り上がったっけ。

私は、彼が作ってくれたPCを手放せない。
私にとっては彼そのものだけど
彼はそう言われたくないみたい。
彼はそれより、おそろいのストラップを
大切に思っている。
そして今、彼はお揃いのガラス製のオブジェを
捜してくれている。

風邪が治らないまま、1週間が経った。
熱はないのに、口実にして休んでしまった。
目覚める直前の夢のせい。
彼と笑い合っていた。
場面が変って、君の媚びた顔を見て
私は嫌悪感でいっぱいになり罵っていた。
昔、登場人物は違ったけれど、同じ夢を見たことがある。
罵った相手は、元の夫。
媚びた卑屈な笑いで、私に近づこうとしていた。
あのときは、自分の叫び声で、目が覚めた。
嫌悪感が最大になったとき、私の体重は40kgを
切っていた。

君は元夫ではない。
君に対する申し訳なさと救ってくれた感謝と
それでも、どうしても許せない、ある生理的な
嫌悪が私の気持ちを加速度的に離れさせていく。



2005年02月07日(月)

心から
お正月に再会するまでのメールは、わずか数行の
チャットのようなものだった。
去年の夏、唐突に脈略なく寄越すこともあった。

それが私の書いたことに対して、きちんと
返事が来るようになり、彼自身から出てくる
話も増えた。

人の気持ちはわからない、思考や意見ならわかる。
経験したことがないのに理解できない。
何かあるたびに言っていたのに、彼から「気持ち」と
言うようになり、メールのあちこちに書かれるよう
になった。

感情を表現できなかった彼から
ようのことを考えると、涙が出てくる。不思議だ。と
胸が詰まる言葉をもらった。

頭ではいけないことだとわかっているのに
心を抑えられないと、以前の私が何度も口にした
ことを、今の彼は口にする。

遠回りしてよかったと思い、この1年は無駄では
なかったと思い、今の私を受け入れてほしいと
言わなければならない状況が悲しい。

君の存在を感じさせないように、目に付く物を
全て片付けて、彼を迎え入れた部屋。
だけど、彼は足を踏み入れた瞬間に
君の影を感じ取った。
小手先のごまかししかできなかった。
それが現実で、今の私。

君はまったく電話してこなくなった。
私は彼がいない部屋で目覚めたのが、不思議だった。
彼が敏感に感じた君の存在感。
私には希薄なものになってしまった。
ただ、明日から仕事に行きたくない。
今すぐにでも、別れを切り出してしまいたい。
愛しさと恋しさで、目が見えなくなりそう。

2005年02月06日(日)

信じたいから
どうしても不安でしょうがない。

部屋に入った直後、借りてきた猫のように
落ち着かない、戸惑った表情を浮かべていた。

同じ話を蒸し返す。
 あの人の話になると、ようは必ずかばう。
 
 かばってるつもりはない。
 一緒になって否定すればいいの?
 でも、それは私のプライドが許さない。
 私が選んだ、これまでの道のりを否定することになる。
 肯定すれば、あなたといる理由がわからなくなる。
 昔、よいところも悪いところもあると言って
 私を悲しませたのと同じ。
 
 同じ目にあえばいいとは思わないけど
 悲しませたのは、ごめんなさい。
 私はどうすればいい?
 どうしたら信じてくれる?
 今すぐに仕事を辞めて、
 またどこかに引っ越せばいいの?

 以前のままのあなたなら、私は戻らなかった。
 変わったから、戻ろうと思った。
 
話しているうちに、抑えられなくなり
声が大きくなった。
自分に落ち着けと言い聞かせ、声を落とす。

 せっかく二人でいるのに
 ほかの人の話で、気分悪くなりたくない。
 やめよう。

何度も話をした。

 ようが一人で選んだ部屋ならよかった。
 玄関を入ったとたん、帰ろうと思った。

 あのとき、大阪にいてもらえばよかった。
 呼ぶんじゃなかった。

 私が大阪にいても、あなたは変わらなかったはず。
 本当に苦しかった。
 疲れているのに、横になると心臓が踊ったから
 座ったり立ってたりして、動悸を鎮めた。

 本当に、信じていいの?

 同じことを私も聞きたい。

 一緒にいる時間はいい。
 でも、離れると、ようがまたあの人に
 戻ってしまうかもしれない。

繰り返し愛を囁き合っても
一緒にいられるようになるまで
不安は波のように繰り返し打ち寄せる。
信じたいからこそ。

2005年02月04日(金)

懐かしい人たち
調子に乗りすぎて、また風邪引き。
今度は喉と鼻にきた。

彼に言われて薬を飲んだけど、まるで効かない。
効かないのはいつものことだし、1週間から2週間は
服用の如何にかかわらず治らない。
5時間くらいの睡眠で、3日間遊びまわったせいだけど。

昨夜から、懐かしい人たちからメールが来る。
昨夜のMちゃんは、年に2回ほど元気ですかあと
のんびりしたメールをくれる。
今夜のHさんは、2年ぶりくらいかな。
どうして二人とも、私がケータイを変えてないと
確信してるのだろう。
エラーで戻っても、ダメ元で送ってみるのかしらん。

Hさんは知っているけど、Mちゃんには未だに
年齢詐称で偽名のままだった。
 げんきだよぉ、実はこの名前、うそ!
 歳も10歳サバ読んでた、許してね!
と、いつか、告白しようと思いながら、
唐突過ぎるのと、純朴青年に衝撃を与えたくない
のとで、言い出せないでいる。

Hさんは、以前、昔付き合った相手に
様子を見計らってメールしてみるのは
オトコの常套手段と言った人。
だから警戒は怠らない。
返事すると、すぐにまたメールが来る。
電話で声が聞きたいと言い出した。
きっぱり拒否した。
Mちゃんとなら、久しぶりに話したいけどな。


2005年02月03日(木)

甘さと現実
彼と私の不安の理由は同じ。
また以前のようになるかもしれない。

彼は、私が消えるのではないか。
私は、彼が増長するのではないか。

お互いに本心を話した。
どれだけ憎んだか。

だけど、憎しみより愛情が優った。

生きる希望を得た私は、現実を見つめる。
今度は彼の番だ。
私のところに来てほしい。
前は私が動いたから。

 東京でも大阪でも、望むところに行く。

 貴方とならどこにでも行けると言いたいけれど無理。
 田舎には住めないってよくわかった。

強気と弱気が交互に現われる。
 
 私の前から消えないで。

甘い恋心だけの浮かれ気分は、過ぎ去った。
でも以前にもまして愛しさが募る。

 なんでも話せるようになってよかった。
 前もそうだったらよかったのに。 

 前みたいにならない?
 嘘をついて消えたりしない?

 嘘を吐きつづけたのはそっちだよ。
 
 自分のせいだと思おうとしたけどできなかった。
 どうしても別れたくなかった。

 今回ははっきりさせて。
 私の前提条件は変わらない。

 迎えに行くまでにきちんとする。

どうして?
どこがいいの?
何故?
わからない。 

2005年02月02日(水)

初日 最新

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