ほそくしずかに雨が降り続ける。 たいくつを楽しみとするために出掛けてみる休日。
隣町でバドの大会があった。しばし観戦する。 同じクラブの仲間達が3組ほど出ていた。 コート脇で応援していると、自分も出たかったなと思う。 なんだかうずうずと。落ち着かなくていけない。 来週は我が町の大会。おっし!頑張ろうと思う。
帰り道。国道沿いのレストランで昼食。 一人だとすごく入り難くて、でも空腹だし。 たまには一人で贅沢しようとか思う。 『ハンバーグスパ』というのを食べた。 ハンバーグが大きくてそれだけでお腹がいっぱい。
それからブックオフに行く。 ずっと探している本は見つからなかったが・・ 尾崎豊の遺作詩集『白紙の散乱』があった。 手離す人もいるのかと思うとすごく悲しく思う。 105円はもっと悲しい。あんまりだと思う。 すばやく手にとり救出する。
市内の本屋さん3軒目で、やっとお目当ての本を見つけた。 ほっとすると。どっと疲れが出て来る。 でもこんなふうにあちこち動き回るのも良いなと思う。 何も考え込む時間がないのだから。それだけでおっけい。
そうして二時間ほど眠る。電源の入っていない炬燵も良くて。 うつろうつろとまったりとするのが何よりも幸せだと思う。
もう雨はやんだらしく。 暮れかけたグレーの空が紅くなり。明日は晴れる約束をしてくれた。
セイタカアワダチソウとススキと。花びらを落とし始めたコスモスと。 キンモクセイが粟粒の路地と。霧のようにすべてを濡らそうとする雨。
今日は思いがけず『いいこと』に出会った。 職場の近くの公共施設で。地元の学生さん達が吹奏楽のコンサートを。 『森の郷のコンサート』というので。なんだかすごく心が惹かれたのだった。
お昼休みにそのことを知って。いちかばちか頼んでみたら少しだけお暇を。 仕事中に抜け出せるなんて思ってもいなかったから。とても嬉しかった。
フルートの音色。トランンペットなんて記憶にないくらい遠い日の音。 クラリネットはなんだか懐かしい。どこか優しい場所の匂いを感じる。
ゆずの『夏色』から始まって。スピッツの『チェリー』や。 ピンクレディーメロディまであって。楽しく心を和ますことが出来た。 いちばん好きだったのは。『君をのせて』宮崎アニメのテーマ曲。 思わず目を閉じる。なんだか雲に乗ってはるかな旅に出たような気持ち。
不思議だなって思った。音というものがこんなに真っ直ぐに心に届くこと。 奏でられている音たちのぬくもりが。こんなに愛しく思えることが。
そうして・・・
清々しく透明になる。透明だからさりげなく覆い尽くせる『こと』もある。 その『こと』にこだわり続けていた日々は、音にもなれない愚かな日々だ。
いまにも雨が落ちてきそうな朝。 15センチほど窓を開けて。 ひんやりと湿っぽい空気と。 いつもと変らぬ雀達の声と。
さぁ・・ではなく。はぁ・・のシールを。 ゆっくりと剥がそうとしている朝のこと。
5時に目覚ましが鳴ってすぐに止めちゃう。 そうしてもう少し。あと5分が15分になる。
家族四人のお弁当。作るのも飽きたこの頃。 家族もみんな飽きたって言うけど作るから。 帰宅して空っぽだと素直に嬉しく思うから。
さぁ・・そろそろ出かけなくっちゃ。
今日のこと。刻々と動き出している気配が。 ぽんと肩を叩くように。はぁ・・のシールを。
剥がしてまるめて。くずかごにぽいっと捨てる。
いちだんと冷え込んでいる朝のこと。
朝陽がすべてを包み込むように。ゆっくりと光を増して。
それぞれの日常が。たとえそれがどんな境遇であろうと。
分け隔てなく空に大地に。抱かれながら命の尊さを知る。
こころには糧がある。種をまいた日を忘れてはいけない。
『めだか』をみていた。
高杉君が話せるようになってよかったぁ!
お母さんに「ただいま」も言うたし、「いただきます」も言うたし。
何よりも好きな女の娘と話すことが出来たけん。最高やん。
今夜はすごい嬉しくて。鼻水出るくらい泣いちっち。
ええ夜やったな〜
感涙の熱燗が旨し秋の夜。
どんよりと曇り空。それでも空を仰いでみるのが良いのだろうきっと。 だけど無理して微笑むこともあるまい。かっこつけてる場合かよって。 言ってあげたらどうだろう?ほら・・・落ちる。みっともないくらい。
たくさんの自信のないこと。そういうのに一気に押し潰されそうになる。 自分なりにおっけいさいんを出して貫こうと思って頑張っていたことや。 ひとと関わること。自分はとても必要とされていると自負していたこと。
時たまそれが『ぎゃふん』になって。「あらま・・」って嘆いてしまう。 そんな時は。なんてなんて自分って。こんなにちっぽけなんだろうって。 悲しくて。寂しいのと。遣り切れないのと。とにかく辛くてたまらない。
身の程を知るのはそういう時で。戒めなんだと言い聞かせては納得する。 そうして諦めることに慣れてきた。こんなもんだろう。これでいいやと。 そこまでで終ること。それからがないこと。それを認めて楽になろうと。
でもさ。ようく考えてみて。それってそんなに軽くてそれだけのものか。 たった一度きりの人生だよ。諦めるってことは。それが死んじゃうこと。 そうか・・そうか・・そんなに殺したいのか。偉そうに生きてるくせに。
ちっぽけでもいいじゃないか。ずっとそれを守って来たことを忘れたか? 諦めたって捨てはしなかった。火の中に投げ入れて燃やしも出きないで。 それって。ほんとうは宝物みたいに。抱きしめてきたことじゃないのか?
ぽつぽつと雨が降るね。こんなふうにさりげなく落ちてみたいって思う。 濡らしてみたいことがある。一度ならず何度だってそれを許してあげて。 光降り注ぐ時を待とう。欠伸しながら頬杖ついて。誰よりも自分を信じ。
自分の敵は自分なんだ・・と。それを思い知りながら。 誰かと競うこと。誰かに挑むこと。そういうのすべて・・今は『真っ白』
避けたいなと思っている本心と。少しだけ葛藤しながら『白』を守りたい。
だからなのか。そこいらに絵の具をぶちまけないでと願う。 私は雑巾を絞って。何度も洗い流して。また絞って。拭き続けている。
そうしてやっと。ほっとして落ち着く場所がある。 なんだ・・これって。自分で汚しちゃったんだと気付く。
私自身が。『わたし』を畏れている。 忍び寄る私に尻込みをして。威嚇することに疲れ弱音を吐いて。
だからと言って。私が『わたし』であることを放棄できないのは。 確かに生きているからだ・・・と思うこの頃である。
『身の丈』はこれくらい。これくらいがしっくりといい感じ。
今日。初めて『三線』というものの音を生で聴いた。 電話越しだったけど。すごく近くでそれは心に響いて。 「ど、み、そ」かな?って思ったら「ど、み、ど」だったりして笑った。
ともだち。今に『童神』弾けるようになるから。 私もしっかり歌えるようになろうと思う。「泣〜くなよ〜や〜」
夕方・・大きな地震のニュース。
いつ襲って来るやしれない恐怖に。あまりにも無防備な私たち。 その時何処にいて。その時どう行動すれば良いのか・・・ ずっと考えていたら不安でいっぱいになった。
被災地は多くの地域が停電になっているそうだ。 せめて明かりをと願う。一刻も早く灯りをともしてあげて欲しい・・。
嵐が去ったあとはいつもそう。本当は凄く悲惨なこともあったというのに。 空は微笑む。何事もなかったようにいつも空は。まるでそれが使命のようにして。
そうして難を逃れた者は。この私だって・・またいつもの日常を流れていく。 濁流を泳ぐわけでもなく。ゆるやかさに身を任すようにして今日を。明日を。
今朝も。避けたほうが無難かもと思いながら、いつもの山道を通る。 「今日はやめておけよ」と言われて。「うん・・そうやね」と言ったのに。
出勤前のひと時。ネットである方の日記を偶然見つけた。 題名に『雲』という字があって。なんとなくだけどクリックしてみて。 すごく落ち着いた文面。静かな空気が漂っていて。この日記好きだなと思った。
そういう時の私は。必ずその作者さんのHPにおじゃまするのが慣わし。 だって。好きだなって思ったら。もっと知りたいなって思うし。 そうして嫌になることなんて決してないくらい。文章がその方を語っている。
びっくりした。と、言うよりもすごく嬉しかった。 その方は『四国巡礼』をなさっていて。私の住んでいる町も歩かれていたから。 その記録や写真を見せて頂き。胸が熱くなるほどだった。
出勤時間も忘れそうになりながら、次は・・次はとその記録を辿る。 そしたらやはり思った通り、私が毎朝通る山越えの道もあった。
「おっし!行こう!」すっかり冷めてしまったコーヒーをぐいっと飲み干し、 いつもよりもっと清々しい気分で。こんな朝は贈り物みたいに嬉しい。
一人出会う。台風で足止めになっていたのか、颯爽と歩を進めるお遍路さん。 また一人出会う。若いお遍路さん。水たまりを撥ねないようにゆっくりと追い越す。 そしてまた一人出会う。きっとまだ暗いうちから歩き始めたのに違いない。
谷間から溢れ出す水のすぐそばに。つわ蕗の花が咲いていた。 その愛らしい黄色にほっとする。どんなにか雨風に打たれたことだろう。
お遍路さん達も見つけてくれたらいいな。 そしてそこでひと休み。ほっとして空を仰いでくれますように。
いまの自分がこうして在るのは。このひとのおかげなんだって思える。 今日は。その彼女のお誕生日だった。
叱ってくれたこと。怒ってくれたこと。突き放してくれたこと。 そして抱きしめてくれたこと。みんなみんなすべて感謝している。
私ね・・あれから。ながいながい旅をしていた。 そうしてたくさんの光を見つけたんだよ。
その光の影に。ぽつんといつも貴女の笑顔が見えたから。
ああ・・晴ちゃん。これだね・・これがそうだねって。 いつも貴女に声を。もう伝えられない声をずっと・・。
お誕生日おめでとう。貴女が生まれた日に私も生まれたよ。
あたらしいこころで。また旅を続けていくね。
このところテレビっ子。日曜日は『新撰組』 今夜は武田さんが死んじゃって。あんまり好きじゃない人物だったけど。 斬られる時。「近藤先生に頂いた命!ここで死ぬ訳にはいかん!」と言って。 ほろほろと涙がこぼれた。改心が遅過ぎたのか・・酷な最期だった。
来週は。とうとう龍馬暗殺らしい。見届けねばなるまいな・・。
さて。本日も晴天なり。 今日は地区の『秋祭り』があった。 息子ちんが青年団で『太刀踊り』をするのが嬉しい親心。
保育園児の時も。小学生の時も。お遊戯とかまるでしない子だった。 みんな上手に踊っているのに。一人だけ違うことをして恥ずかしかった。 たとえば、志村けん風に決めてみたり。おどけて観客を笑わせてばかり。
太刀踊りは勇ましくて。我が子ながら凛々しく。大人になったなあと思う。 伝統を守り続ける役の一人に在ることを。誇らしく思う。親は・・親ばか。
陽だまりで太鼓の音を聴き続ける。この音は不思議と心を澄ます音。
澄んでみれば。なんと愚かだったことに気付く。
「どんどん」と呼吸しながら。深く深く『いま』を受け止めている。
自転車に乗り風を切る。貫くように切りながら金木犀の香に出会う。
昼下がりのこと。友人は沖縄の三線がとてもすごく気に入ったらしくて。 「どうしても我慢できない」と言って。大阪まで買いに行くと言う。
私はそれを聞いて。なんだか自分のことのように嬉しくなった。 好きなことに出会えて良かったなあって思う。きっと大好きの一番になるよ。
『ともだち』2年近くも音信不通だった私の友達。 明日は死ぬかも・・っていつも言って。どんなに悲しかったことか。
「今日はどう?」って訊くと。いつも三角だった・・。 まあるく。いつかきっとまあるくなあれと願い続けていたんだよ。
ありがとね。私のことを思い出してくれてほんとに嬉しかった。 そしてなによりも。生きていてくれて「ありがとう」
「いつかきっと沖縄に行くさ〜」「うん!沖縄好きさ〜」とか言って。
笑い合う。きみはどんな顔をしているの?ほら・・いま笑ったね。
切って切って。風を切るように切って。
だけど切れない『縁』を。ありがたく受け止めた秋の一日。
昨日よりもひんやり。ひんやりし過ぎて。きゅうっと固くなってしまいそう。
そうしてゆっくりと日常が。とりたてて変化もなく。もうすでに始まっている。
「今日もぼちぼちね」そう声をかけて。「うん」という返事を毎朝待っている。
それは望んではいけない「うん」なのかもしれないけれど・・・。
誰かのためにとか。一心にそればかりを願っていたはずだった。
だけど、ほんとうにそれが「いいこと」なのかわからなくなる。
待ち望むのは誰のため?ああ・・それはきっと自分のためだろう。
「うん・・」に励まされている。「うん・・」がとても尊くて。
私はそれで「うん!」と一日を歩みだす。
のどかで。なんだかふわりふわりと一日が流れていった。
あちらこちらで桜の花を見かける。枯木に花が咲いたように。 はっとして心を和ませながら。ふと気遣ってしまう咲いたものたち。 また春をどうか待ちわびて欲しいものだ。その時は精一杯また咲こうね。
仕事でクルマを走らせていると。山肌に枝垂れ咲く萩の花を見つけた。 つい三日前までは気付かなかった光景。紅く紫の風に揺れる様は。 きゅんきゅんと胸に響く秋の便りのようだ。
牧場のそばを通る。仔牛がたくさん生まれたらしくて。黒いのや茶色の。 母牛のお尻を追うように餌を食んでいる。お乳を飲んでいるところ見たいな。 牧場は秋の空。うろこ雲のあいだからきらきらと陽が降り注いでいる。
はい。今日の仕事はこれまで。かっ飛びで家路を急ぐ。 いつもよりちょっと遅い時間でよかったなあって思う。 だって。太陽が真っ赤で。わくわくするくらい嬉しかった。 ススキの穂が紅く染まる。だから揺れるんだと踊ってみせる川辺の道。
今夜はベーコンとシメジのパスタを作る。味見しながら日本酒をちびちび。 明日はきっとワインを買って来よう!
「久しぶりね。元気にしてた?」 そんな関係が結構好きだから。
時々すごく距離をおいてみたくなる。それはちっとも不安な事じゃなくて。 一瞬にして分かち合える『時』が来るのが。なんだか嬉しくてたまらない。
待たない日々。待たせない日々。そうしてそれぞれの秋が今も流れている。
最近。夜がダメ。とにかく寝てしまいたいので。 ダメだけど。自分ではすごくおっけい。 だって。ほんとうに睡眠がいちばん大切だなと思うから。 おかげで、今までの悪習慣などなど。すっかり反省の気持ちになれたし。 どっぷりと浸かっていたことなど。嘘のようにさっぱりとしてきた。
自分から飛び込んだのなら・・・自分で抜け出せばいい。と・・思う。 そんな当たり前のことを。今までしようとしなかった自分に罰点。
抜け出してしまえば。日常はとてもあっさりと『いい味』になる。 自分はいったい何を求めて。何を願っていたのだろうか・・? 今はもう。それさえも思い出せないでいる。
ひんやりとしている朝のこと。
雀が元気。ちゅんちゅんしている朝が好き。
ひとつのことをあれこれと
どうしようかなあと悩んで
朝が来てしまうとそれが
まっ・・いいかなって思えるから。
そんな朝は。ちゅんちゅんのこころになれる。
始めれば終る。終れば始まる。それがまいにち。
泣けない時は鳴けばいいよ。ちゅんちゅん。
空が青く。あまりにも青く澄むと。
ふあんになるのはなぜだろう?
しっかりとそこに在り続けることが。
なぜかいけないことのように思えて。
でもそのくせきりりと胸を張っては。
空に挑む。勇気を出して真っ直ぐに。
確かめてごらんなさい。触れてみて。
その青き胸よりも。生きている私を。
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