2014年01月21日(火) |
2、社会哲学について 3、エッセーについて |
2、社会哲学について
一、『近代の社会哲学』は、「経済の時代」から「生活の時代」へと転換され、「精神的価値の追求」が始まるとする著者による21世紀論である。前世紀から現在まで世界を支配している価値観・社会通念が、個人主義に還元されることを詳らかにし、そのうえで、社会や個人に様様な歪みをもたらしている行きすぎた個人主義的価値観を超克する、共同主義という価値観の意義と重要性を論じている。 二、特筆すべきは、個人主義と共同主義の対立構造を、個人の価値観やライフスタイルだけでなく、社会像や国家像、人権観にも敷行してみせている点だろう。著者は、人間の行動様式に見られる「集団化と孤立化の原理」と、それによって生み出される個人主義と共同主義の対立構造などを明らかにし、現在世界的に蔓延している個人主義=自立の思想=資本主義の限界を検討する。そうして個人主義が転換されるべき根拠や、いかにして「物質的な価値」から「精神的な価値」の追求へと変遷していくかを、考察している。
3、エッセーについて
一、前のような社会論は展開されていませんが、かえって簡潔なものとなり、「詩的エッセー集」として、今までとはまた違う、有機的なつながりがでてきたように思います。自由に枝を伸ばす樹木のような、このようなことばの形式は、とてもいいものではないかと思います。 二、あなたの言葉の世界も、また他者と共有できるものです。それが、「社会」などよりもっと、実在する世界だと思います。
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