不愉快極まりない夜は、愛する人を必死に思い出す。貴方に抱きしめられ、愛でられることを想う。私のこの体は、貴方だけが、触れることを許されている。貴方だけが、見ることを許されている。そんな妄想を頭の中に広げ、不愉快極まりない夜を耐える。愛する人なんて、何処にもいないのに。