私は、たぶんどこかがものすごく壊れている。
優しいふりをしていて、本当は基本的に冷たい人間なのだと思う。 愛する人への愛情は惜しみなく溢れ出るが、それ以外の人間に対しては、自分でも驚くほどドライだ。
転校や異動や退職で誰かが去っても、ちっとも寂しいと思わない。 付き合いを続けたい人なら、離れたって連絡を取り合うことはできる。 それ以外の人間はどうでもいい。
親戚縁者に対する愛情というものが、湧いてこない。 祖父母、伯父伯母、いとこ……どうして皆、血が繋がっているというだけで、相手に対してそれほどまでに親しみや愛情を持てるのか、不思議だ。
「小さい頃から、おじいちゃん子で…」とか、「おばあちゃんの言葉に救われた。とても感謝している」などと言う芸能人もよくいるが、ちっとも理解できない。 あれは本心なのだろうか。それとも、イメージアップのための、嘘? 後者なら、理解できる。
年寄りなんて、血縁だろうと他人だろうと、しわしわで汚らしくて、言っていることが意味不明で、頭が固いか偽善者か権利意識ばかり強いかのどれかで、苛々するだけだ。
頭のイカれた子供たちが寄ってたかって、むやみやたらと大きな声で挨拶する。 周りは皆、それを「かわいい」と言う。 その気持ちが、さっぱり分からない。 ちっともかわいくない。ただただうるさいだけだ。
色々なことに対して、心が温かい方へ動かなくなった。
私は、ひどく冷徹な人間なんだろう。
愛する人以外は、どうでもいい。
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