誰にも言えない

2011年11月13日(日) 小さな頃から

小さな頃から、そうだった。

別の部屋にいても、聴こえてくる。

それで、聴きたくもないのに、耳をそばだててしまう。


両親の、喧嘩。


私は、暗く憂鬱な気持ちになる。

家の中には、両親と私しかいない。

だから、逃げ場がない。

私は仲裁に入ったりは、しない。

ただ、じっと耐えて、やり過ごすだけだ。

いくら実の子だからって、夫婦のことに口を出すべきではない。

それは確かに本心だけれど、私の醜い言い訳でもある。

不快な思いをさせられているのに、その上、私が二人を仲裁するために心を砕かなきゃならないなんて、ごめんだ。

関わりたく、ない、のだ。


ただ、時が過ぎるのを待つ。

小さな頃から、いまでもずっと。


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憂鬱天使

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