おばーさんである私は保育園のお迎えにもでかける。しょっちゅうである。こき使われるのである。ちょっとブラック子守である。あっちこっち関節が痛くても、「私じゃなくて、誰が行く?」と妙な使命感と、抱きついてくるあの可愛い孫太郎にデレデレの私は、マインドコントロールされちまっているのだ。
そんな保育園からの帰り道、孫太郎はだんごむしを見つける。二歳児にとって世界はキラキラしている。だんごむしだって例外じゃない。キラキラした瞳でじっと行く先を見つめるのだ。
そこに若いおねーさんがスタスタやってきて、何というバッドタイミング。踏んづけて行くのだ。あわれ、だんごむし・・・絶命されるのである。
それでも、じっと見つめる孫太郎。「死んじゃった」という言葉をおばーさんは飲み込むのだ。
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