電子辞書片手に持って

2010年11月25日(木) 暗い部屋明るい部屋

心の中に暗い部屋と明るい部屋がある

思春期

ある種の嗅覚で選び取った本をむさぼり読んでいた

その本はお前には早すぎる
そういって親が取り上げたりすることもあったが
読もうと思った本は必ず読んだ

その当時は、なぜこの本が必要なのか
言葉で説明することができなかった

本は二種類しかなかった

心の中の
暗い部屋で読む本と
明るい部屋で読む本である

新聞の日曜版のコラムで
澁澤龍彦の東西不思議物語だったか
そんなタイトルの連載が始まったとき
何か枷のようなものが吹っ飛んで
暗い部屋で読む本について
後ろめたく思う必要はないと考えるようになった
干渉されたくなかったので
黙って読み続けた


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眠龍 [MAIL]

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