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20101008

 眠りが浅くてしかも目が覚めるたびに勃起しているという、これからミルクもシュガーも入れない熱い熱いコーヒーが出るんですかあんたは的な謎症状のためめんどくさいから起きてきた。しかし別に性的な意味で勃起しているものではないらしく、疲れマラの一種だと判断。けっこう無茶してズーラシア行ってきたからなあ。
 ……と書き出して思ったのだが、以前はこうした時間をすべてツイッターに費やしていたのらしい。なるほど、さしもの俺といえども、ひとりでなにかを書いているよりはツイッターで相手がいる状況でなんか呟いていたほうが楽しかったものであったらしい。それで他人の目線がある場所では吐き出しきれないものがあるとか思ってれば世話がない。
 ちなみにここを読んでくれている(かもしれない、とつけくわえておく。なんか日記の仕様が古すぎてアクセス解析とか設置できる方法がないっぽいんだけど……)お二人の方へ。昔からそうですけど、別に全部読んでほしいと思ってるわけでもないし、まあ、づしのころからそうですが、玉石の比率でいうとあんまりよろしくないことになるのが俺の文章なので、てきとーにつきあってやってください。
 あと、うちの奥さまが自分の意志でちゃんと日記を書く気になったらしいので、よろしければどーぞ。
 http://nekaduke.webspace.ne.jp/diary/
 つっても仕事に関するメモくらいしか書かないらしいですけども。
 あとぜんぜん関係ないんだけど、日記のカウンタが、リロードするたびに回る古い感じのやつでね……180まで回ってるの、全部俺が回したんすよ……設定やって見直してるだけでこんだけ回った……。


 本を読まなくなったし、アニメも見なくなったなーと思う。や、常にある程度は読んでるし、ある程度は見てるんだけども、絶対数が減った。持ち時間が少ないというのはちょっと当てはまらない。確かにふつうの勤め人と比較すると拘束時間は長いかもなんだが、そのわりに仕事中にやることない時間が3時間くらいあったり、シフトがないときは3日くらいまったくなかったりもする(ただし税理士のとこ行ったりとか本部に行ったり他店の視察をしたり税務署行ったり駐車場前の段差を埋める工事を依頼したり切れた蛍光灯を買いに行ったりおでんに入れるダシ買いに行ったり、あとなにより発注があるせいで完全に店に行かなくていい日というのは365日、1日もない)。だから時間がないかといえばそうでもないのだ。でないと1週間くらいのあいだにけいおん2期全部見るなんてまねができるはずがない。
 けいおんといえば、一時期ツイッターでよく話題にしていた、声優志望(を現在は諦めた)バイトのSさんと話をしていた。Sさんは長髪黒髪しかも長身というなんだか3要素兼ね備えてしまった感じの子で、ついでにいうと非常に細身で胸のあたりに中性的な魅力が不可抗力でただよってる感じなのだが、ただし最近は尻まわりがコルベット的なアメ車展開を見せており、うちの奥さまが「あれはやせたほうがいい。太って尻まわりに来るのはやばい。Sさんは日本人への道を驀進している。安産か。安産の準備なのか」などと非常にうるさい。どうでもいいんだがあの人はどうして女子に対するチェックがああもやかましいんだろう。スタイルから歩きかた、しぐさなんかのいちいちをチェックしており、別にそうした情報をまったく欲していない俺に報告に及ぶ。
 会話そのものは大した内容ではないのだが、来月あたりから始まるキャンペーンでお菓子を2個買うとついてくる、クリアな感じのファイルについて最初になくなるのはどれか、最後まで残るのはどれかというものだった。
「澪だろ」
 俺は断言し。
「えー、澪ちゃんいちばん人気ありますよ?」
 澪ちゃん! そういう呼びかたを俺は初めて聞いた気がするよ!
「いや、知人に、澪が最後まで残ったほうが嬉しそうな澪好きの人がいるもんで……」
「屈折してるんですか?」
 はい屈折入りましたー!
 ちなみに会話をしているその向こうでは、うちの奥さまが発注している。そちらを見ると、俺を見ており、缶コーヒーを飲む矢沢永吉みたいな苦味走った笑いを浮かべている。別に話したわけでもないのにだれのことかわかったらしい。まあ、ネットの知人で俺が日常的に「知人」として扱って話すのは、ここを読んでいるお二方か、あとは直接あったハゼさんくらいしかいないわけで、消去法で正解に至ったのかもしれない。うちの奥さまは澪の外見は知っているので、その時点であんよさんはないな、と思ったのだろう。俺もないと思う。ちなみに俺自身についてもあんよさんと同じ理由(だけではないにせよ)澪はない。
「え、てゆうか澪が一番人気?」
「ですよ? ほかは知らないですけど。店長の周囲ではだれなんですか?」
「あずにゃん……いやいや、人数だけでいえばやっぱ澪なのかなあ」
「澪ちゃんかわいいですよ」
 みおちゃんかわいいですよ。
 響きそのものが斬新すぎて2フレーム分くらい硬直した。どうやら俺は世間の澪好きの人の7割くらいは澪を壊したくてたまらない衝動に襲われているのかと思っていたのだが、それはどうやら俺が見かける澪好きのサンプルがサンフェイスさんのふぁぼりのみに由来するせいだったようだ。
「最後まで残るのはムギかなあ」
「あ、そこは同意です」
 Sさんがオタとして属するコミュニティは、声優好きかつジャンプ方面だったりするので、俺が見ている「オタ」の文化とはまったく違うものを見ていることになる。
 んで、実際のところどうなのか、と推測すると、あんがい最初になくなるの唯じゃないかって気がするんだよね。なんだかんだいってけいおん好きのボリュームゾーンって、中高生だと思うわけ。確かにかつてよりは大きなお友だちの層は増してるんだけど、一定以上の人気が出るには、中高生の人気って不可欠だと思うわけ。バイトの話を聞いてると、カラオケの定番らしいんだよね、けいおん関連の音楽って。CDが売れた現象も、オタ層もあるにせよ、カラオケ対策として中高生がかなり買ってるってのはあるんじゃないかと俺は思ってる。しかも女子人気がかなり高い。
 だとすると、そうした層がけいおんを見る視点っていうのは「唯ちゃんかわいい、かつかっこいい」あたりだと思う。あの作品は、唯の成長物語っていう側面は確かに含んでいる。ただし含んでいるだけで、それが軸になっているわけではないあたりで、どうにも「芯が通っていない」感じを受けたりもする。あ、いま気づいたけど、あの作品のバランスの悪さってこのへんに由来するのかな。
 ライブのシーンとか見てると、ふつうにかっこいいんだよね。OPでもそうだけど律がドラム叩いてるシーンとかふつうにかっこいいの。唯にしても「かわいい」と「かっこいい」のバランスが絶妙なんだよね。ましてや唯の場合「ギターが弾けなかった状態から、あれほど弾けるようになった」っていう事実が裏側に隠されてる。あと単純にいって唯って女子ウケがいい。
 ああそうそう。けいおんのキャラって、基本的に女子ウケいいんだよね。あずにゃん以外。作中に男がまったく登場しないことの利点ってあんがいここにもある。律はガチで女子ウケいいだろうし、澪も「かわいいのにそれをひけらかさない」という点においてウケがいい。しかも引っ込み思案でしょ。あのへんで解毒されてる。唯は行動が天然だけど空気めちゃくちゃ読めるじゃない。というより嗅覚が図抜けて鋭い。ムギは特に嫌われる要素を与えられてない。育ちがいいけど茶目っ気が強いっていうのは女子のツボのひとつだろうし。
 ただし、ここに「男」っていう要素を導入した瞬間、唯は空気読まなくなって「私のだもん。私が最初に好きになったんだもん!」って主張しはじめるし、澪はかわいいのにその自覚がない(というよりそのことを武器にできない)がために「なにブッてんだよ」っていう非難の対象になる。ムギは「私、はじめて男の人を好きになってしまったんです!」とかゆって、それであれって逡巡しながらもけっこう直接的に男のほうに向かってくタイプだから、そういう点では嫌われやすいよね。律だけは別で、この局面でもまず嫌われない。ちゅーとろさんが律のこと好きなのはよくわかるね。たぶんちゅーとろさんは、あらゆる意味で他人に負担をかけるうざいタイプが嫌いだ。
 以上、すべての例にあずにゃんが登場しないのは、あずにゃんはそのままでも女にあんまり好かれないタイプだからです。そういや憂も「おねーちゃんだいすき★」っていう一点において解毒済みなんだな。ところで俺はなぜ黒い星使うんですかここで。まさか憂はだれも知らない知らないやりかたでおねーちゃんのことが大好きだとでも俺は主張したいんですか。いいからSS書けよおまえ。

 ……俺なんの話してたんだったかな。なんかいろいろどうでもよくなってきたな……。
 いままでもたびたび書いてきたけど、憂はいいよねえ。あの絶望的な依存構造が。あれもう、おねーちゃんいないと絶対に成立しないでしょう。憂のなかには、必ず唯のことバカにしてる思考回路があるはずなんだよね。あんがいに自分自身のことについて無頓着なところは憂にはあると思うんだけど、それって憂の「いい子」っぷりが、たぶん姉がいろいろやらかすの見て無意識的に身についてきたものだからだと思うんだよね。あとはフォローしなきゃいけないから。だけど唯がいなければ自分がなにかをする理由が基本的には憂にはない。たぶんそのことには自覚的。だって憂かしこいから。このかしこさってのが憂にとっての癌細胞。たとえば家で唯があずにゃんの話をさんざんしたときに、そして実際にあずにゃんかわいくてたまらない的な行動を自分の前でとったときに、憂は身を引くと思うんだよね。なぜなら憂はかしこいから。どうするのが最善であるかをよく知ってる。
 でも、それで憂自身が最善かといえば、もちろんそんなことはない。もし唯が家をあけるような日々が増えたとするじゃない。別に男ができたでも、百合的な意味であずにゃんを性奴隷(「いまからあずにゃんはぁ、にゃんこだから、にゃんっていう以外言っちゃだめだよ?」的な)にするような日々になっちゃったとしてもまあ理由はどうでもいい。要は唯が憂のことを忘れて家にいないような日々が続いたとする。そしたらもう、憂やることなくなるね。ぼーっと居間にいてテーブルにだらしなくもたれかかって、天板に頬をぺったりとつけて。もちろん家事はきっちりやるんだけども。でもそれ以外のときは時計をちらちらと見て姉の帰りを待ってる。たまに物音がすると「帰ってきた!?」とか思ってすぐに様子を見にいく。そんなことを繰り返しているうちに、
「そうだ。お姉ちゃんとかくれんぼしてるんだ。そうだよね。お姉ちゃんはきっと、どこかに隠れてる」
 とか言い出す。お姉ちゃんがおなかをすかして出てきたときのために、お菓子とか作り始めちゃう。もう泥沼。「お姉ちゃん、遅いなあ」 トイレを覗いて「おねえちゃん?」 部屋を覗いて「……おねえちゃん?」 玄関を覗き込んでは「お姉ちゃん……?」
 もうとっとと壊れちゃっていいのに、かしこいからなかなか壊れられない。そこまで病状が進んでいながら「もう、お姉ちゃん離れしなきゃだよね」とか自分に話しかけてる。仮にあずにゃんが唯のにゃんこちゃん(性奴隷と読む)になっちゃって、あずにゃんの家に入り浸りだとしても、憂自身はあずにゃんに対してはふつうに接する。
「お姉ちゃん、ちゃんとごはん食べてる? クッキーは、バターと砂糖少し控えめのほうがいいかな。市販のは、お姉ちゃん食べすぎちゃうから……」
「寝てるときね、タオルケットをベッドから落としちゃうことがよくあるんだ。お姉ちゃん、けっこうおなか弱いから……気をつけてもらえると嬉しい……かな」
 ふつうに接してはいても、会話の端々にこんなのが散見される。
 さらに病状が進むと、鏡に向かって唯の髪型で話しかけたりする。
「うーいー。ういー。ういー、ういういういういー」
 だけど憂はかしこいので、そんな行動の意味のなさをよく知っている。ついには鏡の前でしゃがみこんで「お姉ちゃん、お姉ちゃん……」とか言って泣き出す。泣いてしまって少しはすっきりして、ちょっとは前向きに歩き出すかというと決してそういうことはなく、そういうことはなく(大事なことなので以下略)、さびしさに耐えられず同じことを繰り返す。でも憂はオナニーひどくないので唯の下着とかには手を出さない。「うーいー」 毎日繰り返される夜11時の秘密の儀式。
 そうこうしているうちに、どことなく言動が唯と似てくる。
「あのね、梓ちゃん、ぎゅーってしていい?」
「う、うん……ダメじゃないけど……」
「あーずにゃーん★」←やっぱり星は黒いらしい。
「ちょ、ちょっと、憂?」
「すりすりすりー」
 そう、満たされないさびしい憂が最後に向かうのは、唯への同化願望。そのへんだと思うんですが。
 ちなみにこう考えてくると「ごろごろしてるお姉ちゃんって、すごくかわいい」っていう憂の言葉は異常なくらい罪深いものになってくるわけですが。


 た の し い な あ 。



<まえの   にっきいちらん   つぎの>    ★じこしょうかい    ★けいじばん