時計の針が戻るなら
マサミ



 電話

基本的に私たちはメールしかしない。

そのメールも、朝のメールのみがほとんどで
Sさんが休みの日は
朝のメールすら返事がないことが多い。

電話したのなんて、数えるくらいしかないけど
時々、思いもよらぬ時に
Sさんからの電話が鳴る。



今日もだった。


私が同僚に、
「最近、あまり夜寝れないんだ。」

って話してたのを
人から聞いたらしい。

帰ってきて、お風呂に入ろうと思ってたら
いきなり電話がなった。


着信音でわかる。

「はいもしもし」

って出たら

「なんで電話したかわかる?」

「全然わかんないよ。」

「眠れないの?咳も治らないし心配で。」

ってわざわざ電話をくれた。


嬉しかった。
本当に滅多に電話なんてくれないから。


Sさんは




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なんて、ぽつりと言った。


そりゃ、私だってそうできるなら
そうしてほしいけど
どう考えても無理だし
我が侭は言いたくないから
笑ってごまかした。


でもね、本当に電話うれしかったよ。



ありがと。




2008年11月29日(土)
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