私は絵を描くのが好きだ好きといのは少し嘘で縋りたどり着いた先が絵であったというだけの話その前にすがっていたのが写真だった廃墟ばかりとっていたそこで繰り返されたであろう笑い声や捨てられ行き場をなくした夢達の残滓それらの気配を写すのが好きだったそれこそ自分そのものに思えたから よせばいいのに、私はそこに救いを求めてしまった廃墟に人形ではない、少女が踊っていたらいいとだから描くことを覚えただけど私の描く絵は、どこまでも私だった入れ物でしかない空っぽのそれをどこまでも嫌悪した