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2010年04月25日(日)
ゆっくりめに家を出ました。 きのうのうちに車に荷物は積んであったので、きょう、家から持って出る荷物は、いつも仕事に持っていくバッグ1つのみ。
「荷物、それだけ?」
母が不思議そうに言いましたが、私はうまく返事ができませんでした。
「じゃあね」と母に背中を向けたまま手を振り階段を降りていきました。
「転ばないようにね」と母。
駐車場までてくてく歩きました。 初夏にも感じられる春の日差しがまぶしくて、思わず目をつぶると、ぽろり。 ぽろり、ぽろり。 ぽろぽろ、ぽろり。
あぁ、私はこうして何度、母に見送られながら旅立っていったのでしょう。 母はどんな気持ちで私を見送ってきたのでしょう。
ぽろりぽろり。
駐車場に着いてからも、車を運転しているときも、とめどなくあふれてくる涙を、私はけっして我慢しませんでした。
すっかり泣きはらした顔になったころに、今日から私の家になる場所に到着すると、夫がにこにこ笑いながら迎えにきてくれました。
あぁ、とうとう来ちゃったんだ。
結婚を決めたときよりも、入籍したときよりも、覚悟が決まったような瞬間でした。
今日から、私の住む場所が変わります。 ここで「ただいま」と「おかえり」を繰り返していくのです。
とりあえず、今やるべきことは……。 男やもめがありとあらゆる手で散らかしつくした部屋の掃除かな。
泣いている場合ではありません!
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