僕らが旅に出る理由
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2008年06月02日(月) 明け方に三島

昨日変な時間に寝てしまって午前3時ごろ目が覚めたので、ベッドでごろごろしながら三島由紀夫を読んだ。
何となく窓の外がぼんやりと明るくなるころに、
「雨がふっていた、薄荷の糸のように」
なんていう文章を読むのはこころよい。でも三島の文学は難解だね。
全部がそういうわけじゃないんだけど、これは難しい。三島の感性が私のと合わないんだろう。

短編だから読みやすいかと思ったら間違いだった。昨日の通訳の授業で、「短い文章ほど聞き取りにくい」という話が、ちょうど出ていた。ずらずら長く喋るほうが難しいと一見思いがちだけど、実は二言三言の英文のほうが、手掛かりがなくて理解できない、ということがある。
三島の短編も同じで、短く凝縮してあるからこそ、分からない。これで感性が一緒なら言葉が省略されててもすっと分かるんだけど、違うもんだから分からない。ラストシーンの意味をいつまでも考えてしまう。
でもまぁ、そんなのもいいよね、たまには。


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