私は 私の人生をもう随分と前に 絶望してしまっていたことに誕生したばかりの命を前に 思い出してしまった。そんなことすら 忘れてしまっているほど日々は 白紙を無雑作に複写しているかのごとく味気なく まるで病院食のようにすぐ消化されていく。砂のようにザリザリと 私の中で 侵食していく骨。まるで 萩原朔太郎の 蛸のようだ。