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■ シャングリラを後にする
世の中に溢れるラブソングに もう何十年も使い古された言葉達が 未だに使われているのには それなりの理由があったんだ。
そんな事に気付かされたのは、 ずっと前、生まれて初めて 恋人と別れるという経験をした時だった。 ヒットチャートの歌たちに、 今まで馬鹿にしてごめんなさいと思った。
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どうやらタイムリミットが来てしまったみたい。 君の中でキッチンタイマーがぴぴぴと鳴って 君の中で暖め過ぎていたミルクは吹き零れ 君の中でオーブンのリブ肉が鉄板に焦げついた。 嗚呼、何て本当に 気長に待っていてくれたのだろう。 結果の出せない当のあたしは 早々と君を諦めていたというのに。
終わったものだと覚悟を決めていたおかげで、 君からの連絡を期待もせずに ただただ受け止めるだけの日々でした。 不安になる事も無く、少しよぎる淋しさも誤魔化し、 そして君がただ、今だけの淋しさを埋める為に 連絡をしている事も何となく気がついた。 終わりがそう遠くない事を何となく悟った。 でも今の目の前の事だけを、ただひたすらにこなす日々。
君の気持ちが離れ始めてようやく 当初の目的が果たされようとは。 何と言う皮肉。何と言う悲劇。 というかむしろ喜劇。 人生にはよくありがちな、よく起こり得る類のあれです。 Oヘンリと星新一を足して ジャンクフードで割ったみたいなやつです。
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鳴らない電話にこんなに悲しくなるなんて。 案の定いつもみたいに、誤魔化したフリして 誤魔化し切れていなかったみたいです。
地に足の着かない、責任も一切無い、 穏やかな軽やかな楽しくて切ない毎日を どうもありがとう。 どう転んでも1番にはなれないらしい、 というのが目の前で解ってしまった恋というのは、 切ないやら届きたいやらでまるで学生みたいでした。 楽しかったけど、切なさはもう二度とごめんだー。
去年もこんな風に失恋気分ではなかったですか? 4月、だめバイオリズムなの?いい季節なのに。
2009年04月20日(月)
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