水滴を眺めていた
考えていることを
洗い流してくれるような
幻に浸っていた

好きだった風景は
屋上から見た夕焼け
今でも　涙を流せるかな

夢より確かな
物ばかり集めていた
心の擦り切れる　音を聞きながら
夢より大事な
物があるとうそぶきながら
いつの間にか　僕は壊れていた
いつの間にか　僕を失っていた

確信を失っていた
見破られることを
恐れ続けた　それだけの日々
吹き飛ばせないまま

ニンジンもピーマンも
同じ記号を当てはめていた
今でも　あまり変わらない

夢より確かな
物ばかり求めていた
心のあげる悲鳴を　聞き流し
夢より大事な
物があると言い聞かせながら
気づいていた　僕が壊れゆくのを
気づいていた　僕じゃなくなることを

今更だけど　間に合うかな
誰に言うでもなく　その言葉を
心に浮かべた