舌の色はピンク
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2021年05月18日(火) なんともいえない感情の渦巻き

朝番組で
多摩地域にあるゴミ屋敷を特集してた。
テレビ局はちょいちょいこういう露悪的な取材しますね。
一歩引きながら見てた。
例によってガラクタが盛り沢山だったり
悪臭撒き散らしてたり
ろくに屋根もなかったりだけど
今も姉妹が住んでいるという。
近隣住人からの評判は最悪。
花屋の主人は注意しにいった歳にエプロンを剥ぎ取られてしまったり
あとコチョウランなんかはハエ一匹とまっただけでダメになってしまうそうだ。
たしかに気に障る。
ゴミ屋敷の住人よ憂き目に遭えと呪ってしまう。
かつて自分がその近隣住民だったら、を
何パターンかに分けて想像してみたこともある。
大分自分の醜いところが発露しそうだった。

が今の自分には、彼女らへの理解を示しうる新たな秩序がある。
彼女(たち)にも、「その時の正しさ」があるはずだ。

取材してるスタッフが彼女に
常識上の質問を投げかけるのを聞きながら、
そんなことはわかってるって話だよなあと思ってると、
まさに
「そんなことはわかってる」
を連呼する受けこたえ。
「これがまともな家に見えます?」
 「わかってる。わかってますよ」
  「どうしようもないんです。だから仕方ないんです」
   「わかってるから」

僕はずっと
人心の正体
を追っていて、
日常生活のいたるところに見え隠れするそれを
どうにか捕獲したいと必死だ。
このやりとりにはかなりのヒントがある。

彼女には彼女なりの常識があり、定見があり、判断がある。
これを突き詰めていくと、なにをどう責めていいものやらってなる。

そのときの正しさ。
映画館でバイトしていた当時、
館内を歩き回り
アイスクリームを手売りで販売する
ホーキングと呼ばれる業務があった。
毎日担当は変わる。
その日僕がホーキングをしていると
館内の目立たない通路にあるソファベンチ席で
たまたま別のセクションの女の子とすれ違った。
ちょうど上映時間の隙間の暇な時間帯だったので、
挨拶を交わしてさらに軽口を叩いた。
やってらんないすよねえ、的な。
向こうもノッてきたので、
わずか1分にも満たなかったが
ちょっぴりはしゃいだ雑談をした。
周囲を警戒しながらソファベンチに腰掛けたりして。
「大丈夫ですか? こんなところで油打ってて」
「ちょっとくらい平気ですって。
こんなカッコでアイス売りとか、どうせ全然売れないし」
1時間か2時間後、
先輩に問い詰められた。
「お前には期待してたんだけどなあ…」
「真面目なやつだって思ってたのに、バレなきゃいいと思った?」
「フロアの女の子から聞いたよ。サボりに付き合わされたって」
このときの感情のうずまきを忘れない。
言い分はあるけど
自分の悪いことはたしかで
しかしそこまで悪かったか、
誤解はある、でも自分が悪いことに違いはない…


そのときの正しさ。
中一の春、バスケ部に入部したての当時
部員が一列に並んで
次から次へ代わる代わる
ドリブルシュートをしていく練習があり
皆もくもくと励んでいた。
一緒に入ったカズマに
「けっこう難しいね」とか
「カズマ上手いじゃん」とか
ちょこちょこ話しかけたところ
あぁとかうんとか返事ならぬ返事。
とうとう
「ごめん俺バスケは真面目にしたいから」
とシャットアウトされてしまった。
カズマは中学で知り合ったばかりの男で
まだよく人となりは知れていなかったが
チャラめの浮ついた印象だったから意想外の反応だった。
このときも言いようのない感情がうずまいた。
バスケ部はその数日後に辞めた。

こういう思いで、感情の記憶、大事にしていきたい。
自分はこれでできている。


あさひなぐ読み返してて
三須さんのことが好きになってしまった。
もともと国陵の芯のところを支えてる役回りに好感あったけど
真春との試合で
1分半もたせる目標を人知れずかかげて
無事達成して
自分だけは褒めてあげようってところに
感動して好きになってしまった。


昨日油ハネで首に火傷を負った。
痕になってることに今日気付いた。
老いた染みみたいだ。残らなければいいけれど。


「バーカ! お兄ちゃんのシスコン!」
てフッと思いついた。
妹が好きでたまらない兄扱い(勝手に)。

「手荒な真似がしたい」
て一言も。
これは使えるかも。
穏便に済ませたくないときだな。
円満に片づけたくないときだな。


夕飯は酢豚。
豚もも肉はいつもサボッて揚げやきにする。
しかし美味かったな。
明日の弁当もこれだ。


妻から
主治医についての話を聞いた。
恥を忍んで。常識知らずなもんで。
主治医っていったいなんなのかと。
あれはセフレみたいなもんらしい。
別に何人主治医がいてもいいのだと。
そして
一度でも関係もってれば
あとは勝手に
主治医扱いしてもいいのだと。
うーむなるほど。
僕はめったに病院にかからないから主治医がいない。
セカンドバージンみたいなもんだ。


田村正和さんが亡くなったらしい。ご冥福をお祈りします。
ご本人へは好悪の念はないけれど
おやじぃ。というドラマが本当に嫌いだった。
親父役で出てたわけですが。
旧世代らしい、頭の固い頑固親父が
下の世代の振る舞いにいろいろ身勝手なことをいう。
ヒステリックに理不尽なことをいう。
それで煙たがられるのだけど、
物語の展開で
結局
「親父の言ってることが正しかったね」
となる。
カスみたいな作劇だった。
その展開も
親父の理屈や行動には全く関係のない
たまたま
であったりして、
結果だけ見て親父の言い分が正しいとするなよと。
言ってることマジでめちゃくちゃだったからな。
それを
「さすがだね」
みたいな。
醜くかったな。

その役の印象が強すぎて
古畑任三郎は見てこなかったけど
ブームもすっかり去ったころ初めて見たらえらい面白がれた。


れどれ |MAIL