One And Only
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一連のドタバタから一ヶ月が経った。
ふたりで住んでいたアパートを隆さんは27日に出て実家に帰った。 31日までは一緒にいてほしいと話して了解してくれていたのに、 「他の女性と生活しているのが耐えられない。」 という彼女からの言葉で、ようやく、目が覚めたらしい。
その後私はアパートでひとりの生活をしていた。 私の全てだと思っていたけど、いなくなっても私は生きている。 時間が経てば経つほど、早く別れることができて良かったんだとさえ思える。
部屋に残る隆さんの私物すら何の感情も抱くことはなく、 一緒にいたのかさえ夢だったように思える。
一緒にいた実感が、まったく、感じられないんです。
これを機に、私もこのアパートを出て地元に戻ることにした。 苦しかったけど、無事正社員の仕事も決まり、住むところも決まった。 1/30に必要な家具を頂き引っ越すことにする。
今現在、隆さんとの連絡は彼女を通してとっているので、 もう隆さんとは直接に会話のやり取りはないのだけれど、 部屋の鍵と一緒に何か手紙だけは残しておこうと思う。
でも、「ありがとう」だけは、まだ、言えそうもない。
ということで。 今現在の私は完全なるフリー状態。
大阪の由さんも、大学の先生の靖さんも、飲みであったぐらいだし。
しばらく恋愛はご遠慮させていただきたい。
のぞみ
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