One And Only
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GWから一ヶ月が経ちました。 時間の流れが早いものに感じます。
日本中を震撼させた新型インフルエンザも終息に向かいつつある中、 今朝がた私の住む街で感染者が確認されたようで、 勤務中マスク着用を上司に言われしていました。
湿気に弱いはずのウィルスがまだ感染力があるということは、 やっぱり新型なんだと納得したり。
大阪の由さんに逢いたいといわれると、不思議に私も逢いたいと思ってくる。
インフルエンザが心配だから中止しようという由さんの言葉の裏側にあった、 “本当は逢いたい”の気持ちを感じた私は飛行機とホテルを抑え大阪に向かった。
本当は、一日ぐらい…いや、一晩共に過ごしたかったけど都合がつかず、 夜、由さんの仕事が片付く時間を待って食事を一緒にした。
新大阪の街は、東京は違った雰囲気の都会だった。 由さんの生活圏のなかにいることが不思議だった。
去年の秋に京都で別れて以来、半年ぶりの再会。 由さんは以前と変わらず元気そうな笑顔で迎えてくれた。
駅からほど近い商用ビル内の居酒屋で乾杯をし、他愛ない話で盛り上がる。
私は話をしながら、来てよかった、と何度も思い、 由さんの表情を見ながら、やっぱり好きだな、と何度も想った。
ほかの男性には感じない、「居心地の良さ」を由さんには感じるのだ。 まだ由さんが千葉にいたころ、初めて逢ったときから感じている。 一緒にいるだけでも、ふわっと心が軽くなる。
弾む会話の中で、由さんにとっての私の存在について話がでた。
由さんにとっての私は、【ご褒美】だという。 仕事、旦那業、父親業を頑張って頑張った自分にあげるご褒美があるとするなら、 それは私と過ごす時間なのだという。
仕事は今の不況の煽りを受けとても大変な事になっているらしい。 家庭は特に問題は起きていないけど、相変わらず良き夫であり、父であるように頑張っているらしい。
少し前に私がお願いした約束があった。
今年の秋に、13回忌を迎える父親が生前大好きだった景色を見に連れて行ってほしいということだった。
いいよ、と由さんは言ってくれていたけど、多分実現されないだろうと思っていたけど、 由さんは「秋が楽しみだよ。行かなくちゃね。」と。 秋の小旅行をご褒美にして、今年の夏を乗り切るよ、と笑顔で言ってくれた。
由さんとの関係は何なんだろうと良く思っていた。
恋愛にしては距離を感じるし、友情としてはそれだけでは収まらない気がする。 男女間の関係ではあるのだけど、恋人や夫婦とはまた違ったもので繋がっているのかもしれない。
何よりこの居心地の良さがその証だと思う。
東京に戻ってきて一週間経とうとしている。 メールは私の一方通行だし、電話もしていない。 でも不安にならないし、嫌いにもならない。
由さんとの不思議な関係はまだまだ続いていく。
のぞみ
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