月のしずく・星の欠片
春妃。



 わたしの勝手な言い分


2年前から猫を飼い始めた。

わたしがペットショップで一目惚れして

勝手に連れて帰ったアメショの男の子。



彼は驚いたけれど、元々猫好きな人。

それは喜んで、「 小太郎 」と名付けた。


二人、とても可愛がった。

「 この子は二人の子どもだね。 」

と彼が言う位、彼も溺愛していた。


小太郎の誕生日やクリスマスにはプレゼントを

用意する徹底振りだった。


昨年の小太郎のクリスマスには自動給餌器。

わたしにはヴィトンのバッグ。


金銭感覚のしっかりしている人だから

わたしのプレゼントは、クリスマスと誕生日を兼ねてだったけれど。








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別れる時、小太郎はあなたが連れて行きなさいと

涙ながらに語った彼。

「 小太郎、お別れだよ。」

と小太郎を抱きしめていた彼。




でもそんな事は過去の事。



今年は新しい彼女の為に

都内の高級ホテルを取り、プレゼントを渡したのだろう。



せめて、わたしが退院するまで彼女を作るのは

我慢していて欲しかった。


でもそれって、わたし側の勝手な言い分だよね。






2011年12月30日(金)
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