へんくつじじいの日記

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水の散歩道
2005年02月05日(土)

     「水分れ公園」

 兵庫県の山あいに 水分かれというところがある。 富島和子著「水の旅」にでている 本州の中央分水嶺でもっとも低い場所である、いわゆる谷中分水嶺と言われるところである、標高が95mほどしかない そこはいま町が資料館がつくり 公園として整備されております。
 平成の町村合併で周辺6町とともにあたらしく丹波市となりましたが、地図でみると中国山地がここ東経135度線を中心にみごとにきれているのである。将来地球温暖化などで もし海面が100m上昇したとすると日本列島はここを中心に東西に分断されるといいます。
 山から流れてきた水が文字どうり左右にふりわけられるように日本海と太平洋に流れるのかと想像しがちだが、実際はには 写真の高谷川の堤防の左側つまり北側に降った雨は由良川をへて日本海にながれる、この高谷川は加古川にながれます。
 川沿いにある看板に説明がされていますように、あまり奇異な感じをいたしません。
ただ分水嶺は高い山の上とか尾根つたいにあると思っているとかなり違ってみえます。
現に地元のおばさんに聞くと“ようわからへんねんけど”とおっしゃる。
周りが人工物で固められているので自然のままを感じるのはむつかしいことなのかと
 都会に住んでいるものはよけいにそう思います。
ではなぜこのような地形ができたのでしょうか,資料館の説明によると太古に山に囲まれた大きな湖であったという。のちに山からの土砂の堆積により谷川の扇状地ができついには谷は天井川となって残ったといいます。
 それを裏ずけるように従来日本海側にしかいない魚がこの川にいたという、記録があるそうです。
 その昔、水運の盛んなころ加古川水系と由良川を運河でつなぐ事業を計画したことがあったらしいがなにか“のほほん”とした感じで面白いです。
考えてみると 加古川はたった90m程度の標高差を悠然と流れているんだとおもう、
 この川の流域に生まれ生活している人々はおおむね“のほほん”としておられるようにおもうが、どうだろうか、確かにあまりがつがつ、せさせかした人種は少ないのじゃないでしょうか。だから加古川はエライのだと思う。
この地をおとずれたあとで例の台風がやってきました。中国、丹波山地全般に猛烈な豪雨のため丸山川、由良川が氾濫して多大な被害がでました、お気の毒な事でしたが
 幸い加古川水系の被害は一部堤防からの越流があったようですが、大事にいたらなかつたようです、ただ、近年森林の事情が依然として問題です。杉、ヒノキ等の人工林が
立ち枯れています。間伐が不充分で木が弱っているので、保水力がまったく期待できません。自然林を復活しなければなりません、事態は非常に深刻です。
 そういえばどこかのNPOだろうか 森にドングリをまこうという、キャンペーンがあった。国や林野庁はどないしとん、どいや。(このあたり播州弁です)


現地  「水分かれ」にはJR福知山線 石生(いそう)駅下車東5分
自動車では中国道、舞鶴線 春日インターより西え20分
水分かれ(みわかれ)公園には駐車場あり資料館、土日開館




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