Skipper Johnの航海日誌

2007年06月08日(金) なごみの里の柴田久美子さん、すごいです。

先日、感動した本を読みました。

島根県の沖に浮かぶ隠岐の知夫里島(ちぶりじま) で「なごみの里」という高齢者の終末期看取りの施設を運営している「柴田久美子さん」という方がいらっしゃいます。
ウェブ
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なごみの里ウェブページ

柴田さんは島根県出雲市の出身で、1970年頃には藤田田商店で初期のマクドナルドの店舗展開を行った人です。気づくところがあって福祉の世界に入り、今は隠岐の知夫里島で、島の高齢者の最後を看取る施設をボランティア のような形で行っておられます。

私は柴田さんが書いた
「ありがとうは祈りの言葉 〜隠岐の離島に生きる幸齢者たち〜」
を読んで涙が止まりませんでした。
本の紹介
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本 ありがとうは祈りの言葉 柴田久美子著

柴田さんはこう書いています。

(引用ここから)
(マザー・テレサの)「死を待つ人の家」で暮らす人の多くは、死に際に「サンキュー」と言って旅立って行くという。人生の最後の最後に「ありがとう」と言ってこの世を去って行く。

逝く者にも、送る者にも、大きな愛が与えられる尊い瞬間だ。それこそが私が心の底から求めてやまない看取りであり、私が探し求めていた「人間らしい死」なのである。たとえ、人生の九十九パーセントが不幸であったとしても、最期のときが幸せなら、その人の人生は美しいものに変わるであろう。
(引用ここまで)

柴田さんの死にゆく人々への深い愛、死にゆく人がその瞬間に迎える
想像を超えた感謝の姿、命のバトンをつないでいく思い、そういうものが
文章にあふれていてとても感動しました。

私の祖母と母が島根県の出身で、私自身が隣の鳥取県で育ちましたので、柴田さんの環境を肌で感じることができます。田舎では老人はとても身近な存在です。

「田舎にしかないもの」「都会ではわからないもの」ってやはりあるんですね。自然や人の気持ちが山陰両県にはたくさん残っています。こういうかけがえのないものを都会の人にも知ってほしいし、我々も誇りとして伝えていかな ければと感じました。


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Skipper John