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 お婿にいった四+カカのお話
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2019年06月07日(金)
テキーラサンライズ 18)


 ぶわりと膨れ上がった殺気は、すぐに鋭く尖った気配へと変貌する。
 ほかに、新たな忍びの気配を3体感知した。

 対峙する気配は、静かだ。とはいえ、緊張をはらんでいる。安穏としているわけではない。

 「どけ」と膨れ上がった気配が、濁った声を発したと思う間もなく、殺気が沈静された。
 「だ〜めだよ」
 気の抜けたような声が聞こえてきた。
 「ここは、もう、おまえの砦ではないから」
 くぐもるような呻きが、地を這う。
 「おれは、オレは……」
 「ここに執着しちゃ、いけない」
 
 なだめるような声は、いっそ悲し気だった。
 「もう、おまえの親族は、いない」
 「うぅぅぅぅ」
 「いないん、だよ」

 「いま、だ!」という声とともに、3人の忍が樹上から飛び降り、印を結んだ。
 ボロ屋は、いっそうボロボロになり、屋根も柱も朽ち、壁も頽れる。
 
 「あ」……つまり、家の形を保っていたのが、怨念だった……らしい。

 「ここが……おまえの家が、おまえは本当に好き……だったんだよね」
 悲し気につぶやくカカシさん(もう間違えようもない、本人)の声。
 「なんで、オレなんかに……」

 結界のなかで、男は崩れ、ほこりのように砕けた。顔だけを残して。
 その顔は、カカシさんの顔だった。

 「あ、テ〜ンゾ」
 カカシさんがボクに手を降る。
 「ちょうど良かった。暗部に報告して」

 「彼は?」
 うん、と言いながら、カカシさんは積もった塵を指先で撫でた。
 「ここら一帯を守っていた、一族の末裔。もっとも、守りたいという執念だけが残っていただけ……の」
 その先をカカシさんは言わなかった。幻なのか亡霊なのか、多分、言葉を選べなかったのだろう。守りたいという彼の気持ちそのものを、否定したくない、そんなところか。

 「オレに化けて、っていうか、顔を変えたんだよね、外科手術?」
 「外科?」
 「なんていうんだろう、外の国の技術。皮膚とか筋肉とか脂肪とかを、物理的に切り開いたりくっつけたりして、顔を作る」
 「顔を作る……幻術じゃないんですね」
 「うん。骨までは変えられないから、たぶん、もともと骨格が似ていたんだろうね」
 「顔、残ってますが」
 「……手術したあとで、組織を固定したのかな」
 埃の中に残る面のようなそれを、カカシさんが手にする。「似てるなぁ」などと笑いながら。いや、笑うところじゃないでしょ、と思うが、言わないでおく。 
 「なんとかここを守らせようとしていたんだよ。オレに化けて里内をひっかきまわして、ここに注目がいけば、なんとかなると思ったのかな」
 ボクが蔓草を張った路地を、カカシさんが見やる。
 「九尾のあと取り残された区域……こんなところが、あちこちにあるんだ」
 「でも、一応、復興の手はずは」
 「こういう貧しい地域が、申請書とか出せると思う?」
 「あ」と言ったまま、ボクは言葉を失った。
 「暗……暗部が、探し出します」
 カカシさんは、ヒラヒラと手を振った。
 「うん、頑張って。テンゾウ」

 それからカカシさんは振り返った。

 「まさかテンゾウがここに来るとは思わなかったよ、オレも」
 「ボクは、カカシさんを追ってきたんですけどね」
 「それは、ニセモノのオレでしょ?」
 「いえいえ。その前、から、ずっと」
 カカシさんは眉間にしわを寄せ、首を傾げた。

 ボクがカカシさんに変化して、カカシさんがボクに変化した、あの夜から続いた、長い長い物語がやっと終わる。