7畳半

2007年01月25日(木) ワーキングプア

いきなり暗い話で申し訳ない。
さっき授業でNHKスペシャルを見た。
ワーキングプアについての話だ。
ワーキングプアとは、
一所懸命に働いているのに、生活保護基準よりも低い賃金しかもらえない人たちのことで、そういう人たちは、3つ仕事を掛け持ちしてんのに、20万もらえるかもらえないかの生活だ。
月5万くらいの人だってざらだぜ。

「20万くらいしか」ってのは御幣が生じそうだから先に処理させてもらうけど、この人は、二人の子を持つ母子家庭の母親だ。
児童補助手当ては、最近改正されて半額になった。
代わりに、就労援助ということで、資格取得のため専門学校に入る場合などは、手当てが支給される。
でも、この人は昼夜2つの仕事を掛け持ちしてるから、どちらかをやめて資格を取ろうとしたら、生きていけなくなる。
それでも、「自助努力の欠如」と、書類上では処理される。

学年トップで、美術でも国から賞を送られた女の子。
美術の専門学校に入学が決定してたのに、父が倒れて働くことに。
収入は、姉妹で16万。
頑張ってるのに、「負け犬」。

80歳になっても、空き缶を拾って生活してる人がたくさんいる。
月収3万程度。
俺たちはそういう人を馬鹿にできるか?
なぁ?
そうやって懸命に働いても報われてない人を見て嘲ったことはないか?
遊ぶ金ほしさ(とまではいかんが、将来のため、親に迷惑かけたくないためといえど、生きるためではない。)
にだらだらと派遣のバイトやってる俺は、申し訳ない気持ちがした。
低賃金で、働かされる外国人労働者、そしてそれに負けないよう給料を削られる日本人労働者。
評論家は、「どん底に向けての競争」という。


政府だって、甘やかしたくない気持ちもわかるし、いちいちかまってられないのもわかる。
「景気が回復すれば解決する」なんて的外れなこといってる人もいるが、
結局儲かってんのは働かされてる側で、働いてる側は不景気なままじゃないか。
そんなん、いつの時代の話だよ。

俺は、つい最近授業の発表で、(水問題について)
「日本にはホームレスがいるが、飲める水はいつでも確保できるのだから、それでもまだ世界的に裕福な貧者だ。」
といった。
けど、あの番組を見て、先進国なのになんで…と胸が痛んでいる。

みんな、生きるために必死なのに、「裕福になりたい」って、俺も思ってしまう。
今や、貧困層はマジョリティだ。
政府に、もっとしっかりした補助を要求したい。
きっと、あの映像を見せられても彼らの心は大して動かないだろう。
だが、これに限らず国の問題を、数字としてみてほしくない。
どうしたら伝わるのか。
わからない。

政治に不満があるなら、政治家になれ、それができないなら、文句を言うな。
昔、俺はそう思ってた。
今の俺には政治家になんてなれない。
負け犬だ。
どうしていいのかわからん。

でも、政府にはこのままにしてほしくないよ。


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万田 倫 [MAIL]

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