カゼノトオリミチ
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雨あがりに 浮かぶ
すぴーちばるーん
いえなかった言葉
話し過ぎたコトバが
あたりに満ちた 湿度の粒と
空気にとけて
そらへのぼり
雲の切れ間に 消えてゆく
ココロに積もる 数々の
行き場のない コトバたち
ヒトの想いも 後悔も
みんな
見えない粒となり
雨が止んだら
みずいろの あの隙間へと
のぼりゆく
今日は 南風が
少しの 夏のかけらとともに
校庭の子供たちの
声と
笛の音を届けてくれる
六月の終わり
梅雨は
にんげんの 身体の中の
コトバを集めて
空へ 返す
うるんだ季節の中で 今日も
natu

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