カゼノトオリミチ
もくじ|過去|未来
いつのまにか 雨があがって 風が吹いた
東の空にうっすら ヤマアジサイの水色が うす灰色の雲の間に 帯のように現れて
過去の記憶へ すいこまれそう
雨の名残りの空気は ひんやりとして 下校時刻の子供たちの声 湿った街に響く午後
幼い日も こうしてここに立ってた 見える限りの 東の空をみていた
あの頃の自分は まっさらな 風にはためく布
空は同じように 白く広く青い
ヤマアジサイの ひとひらが みずみずしい風に揺れ
繰り返す季節の訪れを 教えてくれる
natu
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