あめのひはとじてゆく ココロやわらかな ソファに添うような そんなカタチにあめのひはゆるく結んだ 花ひらのひらくか ひらかぬか思わせぶりなまるいカタチにあめのひは とけてゆくすこし かなしくすこし あまく特に 三月のあめは土をうるおしその中にねむる小さな生き物にも そそぎあたらしい春を 呼ぶ私はそこから逃げたくて本の隙間にすべりこむ 紙虫のように湿った想いでのおくへおくへと はいりこむ