みず たまり - 2006年05月27日(土) 感じると足の指先と膝の裏が伸びる。 それは立っている時でも同じ。 下から指を挿れられて、じゅぷじゅぷと刺激されると、 快感で足先が伸びていくのがわかる。 必死で彼の首にぶら下がりながら、つま先で自分の体重を支えて、生まれたての仔鹿のように、体全体を細かくぷるぷると震わせる。 不自然な形に折れ曲がった足。 内股の曲線をなぞるように伝い落ちるいく筋もの線。 立っている体勢が辛くて、屈もうとするけれど、彼の空いている方の腕が私の腰に絡みつき、しっかりと支えてそうさせてくれない。 広い胸に寄りかかり、目の前にある乳首に唇を這わせると、頭の上からくぐもった声が聞こえ、挿入される指の本数が一本追加される。 立ち昇る鳥肌につられてあがった顎は彼の鎖骨にあたり、私は上を向いたまま喉仏に向かってせつない吐息を吹きかけ、甘い叫びを投げつける。 「ん…ふぅ……っ…ぁ………あっっ」 次の瞬間、粘度の違う液体が一気に彼の指先を包み、覆い、深い泉に沈没させる。 割れた花瓶からぼたぼたと水が零れ落ち、冷たい白いタイル貼りの床は、ふたりの快楽が生成したなまあたたかいものでみるみるうちに天井のダウンライトを反射するほど満たされた。
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