日々の泡

2008年07月08日(火) シャボンのように

わたしの手のひらには直径5センチほどの球がのっていて
それはずっしりと重く
その重さはまるで何かを伝えようとしているよう
たくさんの光の粒子を内包していて
ほのかな薄紫に柔らかく光っていることだろう…
「ことだろう…」なんて、曖昧なことしか言えないのは
わたしがこのアメジストの球を見ることができないから。
それは目隠しされているとか
見ることを禁止されているとか
そういうことではなく
わたしにその光を感じるだけの視力がないから。
そのプリズムも
球の中に溶け込んだ紫のひとすじも
わたしには見えないけれど
その重さが伝えようとしている何かに
心を傾けることはできる。
それは
わたしの心の中に浮かぶ
儚い泡のようなものでしかないかもしれないけれど
シャボンの玉を楽しんだあの頃のように
ひとつひとつ
色を
形を
楽しみながら
心に浮かぶ泡のひとつひとつを
この日記に書き付けることにしよう…

茉莉夏という名前は
恐れ多くも、敬愛するトーベ・マリカ・ヤンソン氏と
森 茉莉氏からいただきました。
どうか、両女史、お許しください。
亡きおふたりの作品が
わたしの泡の彩りを手伝ってくれています。
ありがとう。


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茉莉夏 [MAIL]