日記
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2010年01月13日(水) |
大草原の小さな家・2 |
更にすごい、と思うのが寒さです。
真冬なんかだと、零下20度、40度なんて気温がバンバン出て来ます。 気温が10度以下になれば「真冬日」なんて言われる関東平野に住んでいる身 からすれば、北極点や南極大陸とどう違うんだ、と言いたくなる温度です。
さり気なく書いてあるので深く考えずに読んでしまうのですが、朝目を醒ますと 天井に打ってある釘に真っ白に霜が降りてる、とか同じく目を醒ますと板壁の 隙間から雪が吹き込んでベッドの上に30センチも積もっていた、なんてすごい ことだと思いませんか? (私の感覚だと、ベッドに雪が積もっていたりしたら、布団がびしょびしょに なって冷たくて大変なことに……と思ってしまうのですが、雪が積もっても それが溶けて濡れるような気温ではないと言うことなんでしょう)
現代の日本人なら一晩で肺炎になってもおかしくなさそうですが。 こういう厳しい寒さの描写は多く出て来ますが、ローラたちがそれで風邪を 引いて寝込んだ、というエピソードは出て来ません。 寒さに対する耐性や感覚が、私たちとは全く違うのでしょうね。
それと、インガルス一家についていろいろと興味深いことのひとつは時代です。 ローラたちの生きた時代は、日本で言えばちょうど幕末〜明治の激動期にあたる のですね。
例えば、ローラのとうさん・かあさんは1860年に24才・21才で結婚し、65年に 長女のメアリイが生まれています。 日本では1863年に新選組が結成され、翌64年にはかの有名な池田屋事件が起きて います。 この時、沖田総司や斎藤一は20才、近藤勇は30才、土方歳三は29才。 ローラのとうさん・かあさんはそれぞれ28才・25才ということになります。
ローラのお父さん・お母さんはちょうど新選組隊士たちと同年代だったのですね。
何だか近いような遠いような、あまりに2つの世界が違い過ぎるので不思議な 感覚です(笑)
何巻かのあとがきに、ローラたちが両親を呼ぶ「とうさん」「かあさん」は、 原作では「Pa(パー)」「Ma(マ−)」というもので、これは今のアメリカ人の 感覚からするとかなり古臭い、日本で言えば「おとう」「おかあ」と言った方が あっているような呼び方なんだ、とありました。
実際、日本で言えば江戸末期から明治初期なわけで、時代的にはそれが正しい のかも知れませんが、やはり「おとう」「おかあ」では日本人では感覚的に アメリカの西部劇(?)ではなく、江戸の時代劇にしかなりませんから(笑) 「とうさん」「かあさん」という訳で良かったと思います(笑)
ローラが「小さな家」シリーズを書いたのは60才を過ぎてからと言いますから、 その当時でこの「Pa(パー)」「Ma(マ−)」はかなり古い響きになっており、 出版社から変えるように要望されたそうですが、ローラはこればかりはゆずらず その呼び方のままで出版されたそうです。 そのローラの気持ちも、よく分かるような気がしますね。
最後に、こちらのブログに、当時の生活をそのまま再現した経験談がいくつも 紹介されています。
暖かそうに見えて、実際はわずかな範囲しか暖が取れず、煙くて大変だったと いう暖炉の話、「小さな家」シリーズには全く出て来ないのでどうだったんだ ろうとかねてから疑問に思っていたトイレの話、いろいろと興味深い話が沢山 ありますので、良かったら見てみて下さい。
なつき
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